4年生、2年生のねえねと、幼稚園児の双子っちのいるママです。アメブロで発表している小説の倉庫として使っています。お好みの物があるかわかりませんが、覗いてくださいね^^ ご感想お待ちしております!

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次回シリーズ「明るい家族計画(新婚編)」のお知らせ

ホント自己満足な自作連載小説「うれしはずかし恋愛生活~東京編」(結婚まで編)が終了し、次は新婚編「明るい家族計画」に入ります。で、人物設定を・・・。ホント無茶苦茶な・・・。

家族計画 綾乃
主人公①:弐條綾乃・・・総理大臣次男と初恋を成就させて学生結婚した女の子。大学四年で、元ミス慶応。見た目は清楚だが結構はっきりものを言う性格。ちょっとドンくさいというか、後先考えずに行動するところが旦那様の悩みの種。実は旦那様に言えない秘密がある。

ちょっと顔を大人っぽくさせて見ました。これでも若奥様ですもんね・・・。


女の子は書くのが苦手ですね^^;特に服がかけません^^;




雅和お台場
主人公②:弐條雅和・・・総理大臣の次男で、慶應義塾大学法学部政治学科を卒業後、官房長官公設秘書として働いている。23歳。しっかりしているように見えて、結構マヌケな事がある。ひとつのことに集中すると周りが見えなくなったりするので、綾乃は結構困る。初恋の綾乃と結婚し、幸せな日々。21歳の時に特急脱線事故に遭い助かったが、精神的後遺症がある。




子供が欲しくてたまらない彼。いつになったら綾乃との子供を抱く事が出来るのか?でも今は「明るい家族計画」実施中です^^;




家族計画 和気
新キャラ:和気泰明・・・25歳 伯父である官房副長官の私設秘書。東大卒、弁護士免許あり。(在学中の特例試験で司法試験合格、大学卒業後1年地元で弁護士修業していた。) 兵庫県出身、実家は総合病院を持つ医師一家。主人公雅和と同期。良き親友であり良きライバル。26歳の時に衆議院総選挙に出馬する。




無茶苦茶な設定の彼です。自作小説の中で唯一関西弁をしゃべるめがねキャラ。(仕事の時のみ着用。普段はしていないのです^^;)


次のシリーズ(新婚編)ではあまり出てこない彼も、その次の代議士編ではちょっと主役格だったりします。




家族計画 彩子
新キャラではないけど:源彩子・・・綾乃の3歳年下の妹。東大文Ⅰ在籍中。和気泰明に一目惚れ。綾乃と違って恋多き女の子。代議士編では彩子は実はカリスマモデル兼タレントという一面を持つ。普段は普通の女の子なんだけど、仕事用のヘアメイクをすると別人。でもそれは所属事務所によって作られた人格なので、相当悩むが、和気によって自分らしいタレントとなる。代議士編では過去の男性遍歴がばれます。




丹波見つめる
まだ出てくるしつこい男:丹波正信・・・まだしつこく綾乃を追い掛ける。慶應義塾大学医学部6年生。ちょっと勘違い男。楽天家のプレイボーイ。この男のせいで綾乃はいろいろ苦労する。




代々医者家庭に育った超お坊ちゃん。西の和気家、東の丹波家といわれるほどの有名なご家庭。


別に和気泰明と絡んだりはしませんけれど・・・・。


あとは・・・・




家族計画 兄


源博雅・・・綾乃のお兄ちゃん。陸上自衛官。


源美月・・・お兄ちゃんのお嫁さん。能天気で乙女チックな天然お嬢様。




その他諸々新キャラも出てきます。そしてますますありえない設定^^;


そして気が向いたら挿絵を描くというのんきな私・・・。




ま、今回は長々書かずに小出ししていこうと思います。




もちろんフィクションですし、真面目な政治小説ではありませんので、よろしくお願いします。ちょっとハチャメチャしています。


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うれしはずかし恋愛生活 東京編 (27)祝福の鐘の音~あたしたち幸せになるね!!
 あっという間にきてしまった12月23日・・・。朝一番の飛行機に乗ってあたし達は地元神戸で行われる挙式のために前入り・・・。ホントこの3ヶ月は怒涛の如く過ぎていったわ・・・。今日はホテルとコンチェルト両方の最終打ち合わせに挑む。あたしはこの日のためにダイエットしたり、ブライダルエステに通ったわよ。髪の毛もきちんとセットしやすいように軽くウェーブかけてみたり・・・・。準備万端なんだから・・・。

もちろんあたしの旦那様は毎晩のように「きれいだよ」って言ってくれて愛してくれるし・・・。やっぱり愛の力が・・・って馬鹿なことは言わないけど、まあそれに近いかもしれない・・・。

神戸空港から車で宿泊するホテルに向かうんだけど、ホテルに向かうタクシーの中で運転手さんが言うんだよね・・・。

「今日はなんでこんなに角々に機動隊が立ってるんやろな・・・。だれか偉い人が来るんやろか・・・。」

もちろんこれは雅和さんのお父さんである総理大臣が挙式出席のため神戸に来るからであって・・・。前日であるのにもう機動隊が出てもう警備してるって訳・・・。まあ公務の都合で、お父さんは朝一の羽田発伊丹空港着の飛行機で急いでやってくるんだけど・・・。やっぱりすごいよね・・・。ホント大騒ぎ・・・。あたし達は運転手さんの言葉にちょっと笑ってたんだけど・・・。でもホントに多いよね・・・。明日はもっと多いかも・・・。

ホテルに着くと、最終打ち合わせと、衣装の確認。無事東京から一式到着していたから安心・・・。あと明日の引き出物の件とか、なんやら・・・まあこういうことはお父さんの私設秘書さんがしてくれるって言うから任せたわよ・・・。(だってややこしいのよ・・・何種類も引き出物種類があって間違えないように配らないと・・・。出席者によって種類が違うんだから・・・。)

あとはコンチェルトの担当者と打ち合わせ・・・。まあこれもなんとかなりそうね・・・。今日は両方の司会者と初顔合わせ・・・。いろいろ世間話をしながら和やかに話していたのよね・・・。

本当にいよいよ明日って思うとドキドキしちゃって・・・。夜はあたしのパパやお兄ちゃん、そしてお兄ちゃんの婚約者と一緒に会食したのね。お兄ちゃんの婚約者は防衛庁長官のお嬢さん。まあ雅和さんとは顔なじみだけどね・・・。ホントお兄ちゃんはシスコンっぽいところがあるから、あたしのことすごく心配してくれて・・・。もうあたしは入籍して1年になるのに・・・。まあ嬉しいけどね・・・。パパもホント涙ぐんじゃって・・・。あたしとお兄ちゃんの婚約者の美月さんと結構話したんだけど、この人天然・・・。さすが箱入り娘って感じの人よ・・・。世間知らずって言うか・・・。乙女チックって言うか・・・。お兄ちゃんもなんだかんだ言って気に入っちゃって、来年の春結婚することになってるの。

「私も綾乃さんたちみたいに船上ウェディングに憧れるわ・・・。ねえ博雅さん、私たちもしましょうよ。」
「もう無理だよ・・・。ああいうのは一年前から予約入れないと・・・。俺たちの会場もやっと取れたんだから・・・。」

お兄ちゃんたちは今流行の邸宅ウェディング。神戸北野の洋館でするんだって・・・。そっちもいいじゃない・・・。家だってお兄ちゃんは官舎を出て、駐屯地近くのマンションに住むらしいのよ・・・。お兄ちゃんはまあいう転勤族だから、分譲じゃなくって賃貸。それも自転車通勤。ホントに幸せそうでよかったじゃない。

あたしと雅和さんは明日早いからって、早めに会食を切り上げて、ホテルに戻ったの。明日は早いってなんの・・・。雅和さんは1時間前でも間に合うけれど、あたしの場合は3時間前から準備に取り掛かるから、8時からホテルの一室を借りて準備するのよね・・・。あたしはすぐに寝ちゃったけれど、雅和さんは緊張してしまってよく眠れなかったよう・・・。

 朝6時に目覚ましがなって、あたしは飛び起きたわけ・・・。あたしは雅和さんの頬にキスをして起こすんだけど、なかなか起きてくれない・・・。しょうがないから、あたしは上に乗って顔中にキスしてやったわよ。

「おはよう綾乃・・・。今何時?」
「もう6時だよ・・・。早く朝ごはん食べに行こうよ!」

雅和さんは仕返しにあたしを押し倒して、キスしてくる。じゃれあっているうちに7時よ・・・。急いでシャワー浴びて着替えてから朝ご飯食べに行ったの。ほんとギリギリ・・・。ご飯を急いで食べて、あたしは急いで準備に向かう。雅和さんは伊丹空港に到着したお父さんと携帯で話しているのよ。

あたしは雅和さんのおかげでちょっぴり遅刻。もちろんちょっぴり・・・。あたしが部屋に入るとスタッフが待ち構えていたわよ・・・。もちろんおばあちゃんももう来てたのよね・・・。だってあたしにはお母さんがいないじゃない。おばあちゃんがあたしのお母さん代わりで来てくれたのよね・・・。もちろん興味本位であたしの妹、彩子も・・・。彩子じっとあたしを見てたわよ・・・。

「お姉ちゃんきれい!!!」

なんて何度も言いながら・・・。お世辞言っても何もでないわよ・・・。ほんと念入りに髪の毛を整えて、ドレスを着てから、お化粧するの・・・。これでもかって言うほどね・・・。まあこれくらい化粧しないとドレスと合わないって言われて。なるほどって思ったわよ。やっぱり一番髪の毛に時間がかかったのよね・・・。1時間ちょっと・・・。ううん・・・やっぱり疲れるわ・・・。

来賓の挙式受付開始30分前にやっと仕上がったときにはもうくたくた・・・。するとドアがトントンってなって、誰かが来たのよね。もちろんパパとお兄ちゃんたち。パパとお兄ちゃんは陸上自衛隊の礼装を着ている。パパは陸将だから肩から金色の飾り緒をつけてるのよ。まあお兄ちゃんは一等陸尉だから普通の礼装制服だけどね・・・。美月さんはすごく品のいい振袖着てやっぱりお嬢様って感じ・・・。美月さんったらあたしのドレス姿にすごく感動しちゃって妹と一緒になってはしゃいでいるのよね。

もうそろそろ移動の時間・・・。あたしは控え室を出て、ロビーに出たの。ロビーでは雅和さんと雅和さんのお父さんが待っていてくれたの。やっぱりタキシードを着た雅和さんはかっこいいわあ・・・。あたしの姿を見た雅和さんは顔を真っ赤にさせて照れていたわよ・・。ホントにそういう顔ってかわいいって思っちゃう。まあホテル側の配慮で報道陣はシャットアウトしてあるし、周りのお客さんに迷惑かけられないから、さっさと用意された車に乗り込んで数分のところにあるコンチェルトの待合室近くまで移動・・・。招待したホントに親しい人達があたし達を迎えてくれたのね。

雅和さんはあたしが車から降りるときにわざわざ走ってきてくれて、あたしの手をとって降ろしてくれたの。

本当に今日はいい天気。風ひとつなく暖かい。春かと思うくらい・・・。あたし達の日ごろの行いがいいのかな・・・。
コンチェルト

まず11時からあたし達と親戚での記念撮影をしたのね。停泊場所はモザイクっていうショッピング街の真横だからもちろん注目の的・・・。私服警官もいっぱい。見た目にはわからないけど、まあしょうがないわよね・・・。買い物客にまぎれてマスコミもちらほら。望遠レンズをこっちに向けてるよ・・・。本当に雅和さんったら緊張しすぎて顔が強張っているよ・・・。

さてさて・・・みんなで船に乗り込んで、船長さん立会いのもとの人前挙式・・・。指輪を交換したり、誓いのキスをしたりなんかして・・・。ほんとにみんなに祝福されてあたしは感動して泣いちゃった・・・。案の定パパったら号泣よ!自衛官の制服で号泣しないでよ!お兄ちゃんも困り果ててたわ・・・。相変わらず美月さんは感動しっぱなし・・・。雅和さんも緊張しっぱなしでホント笑える結婚式だったわ・・・。披露宴だってそう・・・。友人が多いから、結構ドンチャン騒ぎだし、楽しい披露宴・・・。雅和さんも、お父さんもパパもすごく楽しそうにしててホッとしたけど・・・。ああこれが終わったら超堅苦しい後援会やパパの仕事関係の披露宴・・・。今のうちに楽しんでおこう・・・。

無事に一番楽しい披露宴が終わって、ホテルの控え室・・・。次の披露宴までまだ2時間あるから、ゆっくりできる。雅和さんはほろ酔いで、ニコニコしながら楽しそうにしてた。あたしはそれどころじゃないわよ・・・。一番苦手なのよ・・・後援会関係が・・・。

「綾乃、どうかしたの?」

一応心配してくれるところが雅和さんらしいけど・・・。雅和さんは山のように積まれた祝電を一つ一つチェックしてた。一時間前になるとお化粧を直して準備・・・。雅和さんのお父さんやうちのパパは招待客に挨拶回り・・・。雅和さんも控え室を出て挨拶を始めたのよね・・・。あたしも準備を済ませてホテルのスタッフとともに会場へ・・・。やっぱり後援会中心だから、おじさんやおばさんばっかり・・・。おばさん連中なんて興味本位であたしのことじろじろ見て、「きれいよね・・・。」とか「かわいいわ・・・。」とかいかにもお世辞っぽいこというの。

ああ、堅苦しい、肩こりそう・・・。気分も悪くなっちゃった・・・。

雅和さんは気分悪そうな私に気がついて、心配そうに寄り添ってくれたのね・・・。

「本当に大丈夫?」
「ん?んん・・・。」

まあなんとか披露宴が厳粛なムードで始まって・・・。なんかお祝いって感じじゃないのよね・・・。いろんなえらいさんの長い言葉を聞いてはニコニコ・・・。ホントずっとニコニコしてたような気が・・・。披露宴って言うよりなんかの会合?懇親会?あーあ・・・東京の披露宴もこんな感じなのかな・・・あっちはもっと代議士とかも多いし・・・。まあ最後のほうはお祝いっぽくなったけど・・・。ホント疲れただけ・・・。お開きになったあとは招待客にきちんと挨拶して立派な妻を演じておいたわよ・・・。

雅和さんのお父さんは明日公務があるからって新神戸から新幹線で東京に帰っていったの。 部屋に戻ったあたし達は、ホントに疲れきってたわよ・・・。これで二次会とかあったら死ぬわよ・・・。さっきの披露宴の料理はもう緊張と疲れで食べてないしね・・・。雅和さんも一緒。やっぱりクリスマスイブだからスカイラウンジに予約いれて少し横になってから行くことにしたのよね・・・。本当なら予約取れないんだろうけど、披露宴もしてるし、宿泊してるから、窓際のいい席とってもらえたらしいの・・・。一眠りして、予約入れた九時頃に17階へ向かったのよね・・・。やっぱり予約入れててよかった・・・。イブだからいっぱいなのよね・・・。案内された席に座ったの・・・。

「おなか空いたよね・・・。何でもいいよ。食べたいもの注文したら?」
「雅和さんは?」
「何でもいいよ。綾乃が食べたいもんをつつくから。」

雅和さんはなんだかわからないけど1杯お酒を注文してちびちび飲んでいた。そしてあたしが注文したものをつついて食べてた。すると、ウェイターがあたし達の前に何か持ってくる。

「本日はご結婚おめでとうございます。こちらは当ホテルからのお祝いでございます。」

そういうとケーキと花束をくれたの。やっぱりこういうのって嬉しいよね・・・。あたしは嬉しくって雅和さんの顔を見て微笑んだのね・・・。雅和さんもつられて微笑んでくれた。やっぱりこの人と結婚してよかった・・・。ホントに幸せよね・・・。あたしも普段飲まないお酒を注文して2人で正式に結婚したことを祝ったの・・・。

部屋に戻ってきたあたし達・・・。普通ならここで初夜ってことになる。でも雅和さんはあたしを押し倒したまではいいんだけど、疲れと酔いであたしの上に乗っかったまま眠ったのよ・・・。重いってば・・・。なんとか雅和さんをどけてあたしもそのまま眠っちゃった・・・。

朝起きたら雅和さんったらなんだかニヤニヤしてるのよね・・・。

「おはよ、綾乃。」
「なに?ニヤニヤしちゃって・・・。」
「別に・・・。」

何か隠しているな、この表情・・・。

「なによ、気持ち悪いよ・・・。」
「実はね、昨日朝、藤原さんに電話したんだけど、なんて言われたと思う?」
「わかんないよ。クビにでもなったの?」
「朝から冗談言うなよ。あのさ、休みいっぱいもらえたんだよ。1月7日までね。」

すごい・・・あと半月も休みもらえるってこと?東京の披露宴が1月5日だから、ゆっくりできるね。

「何して過ごす?」
「そうね・・・。」

ホントにこんなに長く一緒にいるのって久しぶり・・・。今までやりたいこといっぱいあったのに実際たくさんの休みをもらってしまうと、何から手をつけたらいいか迷ってしまって、結局予定通り26日の朝にチェックアウトして、とりあえず自宅に戻ることになったのよね。

東京に帰ったら帰ったで、じゃんじゃんお祝いの電話なんかがかかってきて、ゆっくり出来ずにいて、結局いつものようにあたしは大掃除したり、簡単だけどおせち作ったりして年が明けてしまったのよね・・・。

またあっという間に東京での披露宴が行われる日になっちゃって、朝からバタバタ。12時からの宴会なんだけど、ホントに代議士やら、一部上場企業の社長さんやら、東京の後援会の人やら、あとパパの上官の人とかいっぱい。ちょっとした新年会のノリなのよ・・・。ちょっと違うのは党の有力議員さんの奥様達が出席だから、華やかって言うか・・・これからこの奥様たちとのお付き合いもあるんだなって緊張したのよね・・・。何からお付き合いを始めるか心配・・・。雅和さんはやっぱり神戸と違って仕事関係の人ばっかりだから、和やかだったわ・・・。

すると急に雅和さんの顔が曇ったのね・・・。その視線の先を見ると、清原さん・・・。未だ雅和さんは清原さんのことを嫌ってる。あたしを取られるんじゃないのかなって思っているのかな・・・。清原さんはスーツ着て、じっと立ってたけれど、お兄ちゃんが話しかけて、なんとか少し笑ってたりしたんだよね・・・。まあパパが清原さんを呼んだんだけど・・・。

「雅和さん、まだ清原さんのことで怒っているの?もう大丈夫だよ。清原さんには彼女いるもんね・・・。」
「誰?」
「鈴華ちゃんだよ。だから安心していいよ・・・。もう何にも関係ないから・・・。」

まあ一生言えない秘密はあるけれど、もう関係ないんだから。清原さんがお兄ちゃんとあたし達のところにやってきて、言ったの。

「綾乃さん、弐條君。今日はおめでとう・・・。今までいろいろあったけど、お幸せに・・・。」
「ありがとう清原さん。鈴華ちゃんと仲良くね・・・。」
「え?知ってたの?はずかしいな・・・・。」

この清原さんのすごく照れた表情を見て雅和さんは安心したみたいね・・・。なんだか仲良さそうに握手なんかしちゃってさ・・・。ホント今まで仲のよかった友人みたいに接してたのよね・・・。

ホントいろんな人たちに祝福されて、やっと夫婦として認められたの。もちろんマスコミにも公式発表をされたんだけど、やっぱり控え気味な発表で安心した。まあ雅和さんは23歳、あたしはもうすぐ21歳のとても若い夫婦だけど、みんなに支えられて成長していくんだろうなって実感したのよね・・・。

もっともっと幸せになって、一生寄り添って生きていくんだから・・・。がんばるよ、あたし達。

(完)




(作者からの一言)

一応区切りました。実はまだまだ続きます。ごめんなさい^^;

次は「明るい家族計画」って言う題で、書いていきます。これは結構短いかもしれません。雅和と綾乃のどたばた新婚生活1年間がメインなんですけど・・・。しつこいキャラや新キャラが登場します。まだまだ続きますけどね^^;もう番外編に域を出てしまいましたね^^;だれも見たくはないですよね^^;こんな話^^;

うれしはずかし恋愛生活 東京編 (26)ああ!結婚準備が忙しい!!!
 さあ秋季授業開始よ!そしてあたし達の結婚式まで三ヵ月を切ってしまった!!!少しでも4年生になったとき楽したいから、履修できるものは履修!取れるだけ取ったわよ。だから朝一から最終講義までほとんどの毎日埋まってしまった。まあ他の子達と違ってバイトしたりとかはないし、家に帰ったところで、あたしの旦那様雅和さんは毎日帰ってくるのが遅いんだもん、別に苦はない。でも秋季試験は大変だろうな・・・。

毎日あたしは朝早く起きて雅和さんとあたしのお弁当を用意して一緒に家を出るの。雅和さんはたまに大学まであたしを送ってくれたりなんかするけど、なんだかんだ言ってもまだ官房長官の新米公設秘書だから忙しいのよね・・・。

午前の講義が終わったら、友人と一緒に学食。あたしはお弁当に何か追加して食べる。まあ毎日のことだけど、友人たちと一緒にいろいろ話しながら食べるのはやっぱり楽しいのよね・・・。ホントあたしは女子大生してるわ・・・。

「やあ、昨年のミス慶應さん。」
丹波1
しつこい男・丹波
ああまたあんた・・・。あたしはもう雅和さんと入籍して人妻なのに、未だに言い寄ってくる医学部5年の丹波さん。知ってて言い寄ってくるんだよね・・・。医学部は信濃町キャンパス。ここは三田キャンパスでしょ。随分離れているのに昼休みを狙ってこの三田までやってくるのよね・・・。もううんざり・・・。何言ってもだめ・・・。まあ適当にあしらうんだけど・・・・。いつもあたしの横の席に座って別に相手しているわけじゃないんだけど、友人との話に入ってくる。

「ねえねえ、今度の週末の予定は?」
「週末は永田町。」
「どうして?」

どうしてって言われたって・・・・わかるでしょ、今あたし達は忙しいんだから・・・。週末はわざわざホテル側とか、クルージングウエディングの担当者が入れ替わりやってきてくれて、公邸で打ち合わせするんだから・・・。だってお父さんがホテルで打ち合わせに同席できないでしょ・・・。いろいろ配慮してもらってんだから・・・。その後はいつものようにお父さんと一緒に夕飯食べて帰って来るってパターン。特に今週末は注文していたドレスが出来るのよね・・・。ホテル側もそれにあわせてあたしのドレスに合う付属品とか、あと雅和さんの衣装とかを持ってきてくれるって言うし・・・。もうそろそろ招待状の準備もしないといけないでしょうが・・・。

「あのね、丹波さん。あたしは人妻なんです。永田町でバリバリの秘書官してるラブラブな旦那様がいるの。」
「知ってるよ・・・やっぱり人妻っていいよね・・・。なんだかドキドキするよ。この僕と不倫してみるのもいいんじゃないかな・・・。もちろん弐條よりも大事にするし・・・。」

やっぱりこの人って楽天家って言うか、なんだか・・・普通の人よりずれているのよね・・・。普通なら人妻に手なんか出さないでしょ。それもあたしと雅和さんは新婚なのよ・・・。人前で不倫する?って言う?普通・・・。馬鹿じゃないの?あんたのせいで毎日午後はブルーよ・・・。あたしに構っていないで、医者になる勉強すればいいのに・・・。5年ともなれば臨床実習とかあるって聞いたわよ。そっちに集中しなさいよ・・・。まあこういう人はろくな医者にはならないわね・・・。

まあなんとかお昼が終わるとあの男は退散してくれたけど・・・。あんたのせいであたしはすごく迷惑してるんだから・・・。

今日は珍しく雅和さんが大学まで迎えに来てくれた。まあ明日はどちらもお休み。仕事上雅和さんは突然の休日出勤もありえるわけで、休みの日は都内を出る事が出来ないのよね・・・。夜だってそう・・・。急に呼び出しかかる場合もあるからゆっくり夫婦生活ってのも・・・。まあ新婚だからみんな気を使ってくれているみたいだけど、なんだかんだ言って旦那様は官房長官の公設秘書でしょ。そうもいかない場合がある。この前もどっかの国でごたついて夜中に緊急招集かかって大慌てしたこともあったしね・・・。そういうこともあるって事よ。まあ基本的に週末官邸で公務がない場合はお休みだけどね・・・。ホントにもうって感じかな・・・。ま、最近週末は官邸横の公邸にいるわけだから、何かあってもすぐ行けるんだよね・・・。

「ちょっと太った?」

雅和さんがあたしの体を見て言うのよ・・・。そういえば最近友達とよくおやつ食べてたわ・・・。やばいなあ・・・今日ドレス入らなかったらどうしよう・・・。

あたしは朝抜きで雅和さんとともに公邸にいったのよ・・・。やっぱり朝抜きは辛いわよね・・・。ドレスの下に補正下着を着るでしょ、締め付けられてちょっとふらっと来ちゃったのよね・・・。まあなんとか入ったから助かったけれど、苦しいわよ・・・。ダイエットしないとね・・・。やっぱり雅和さんは見てないようで見てるのよね、あたしの体形・・・。今日は衣装の最終打ち合わせのようなものだから、簡単に髪の毛をアップにしてテイアラとかベールもつける。本当に本番に近い感じ・・・。雅和さんは別室で、タキシードの準備をしてたの。まあ持ってきてもらったものがぴったりで結局それになったんだけどね・・・。今日はあたしのパパもきてくれて、衣装を見てもらったんだけど、パパったら本番じゃないのに涙ぐんじゃって・・・。あの堅物のパパがよ!きっとこれを東部方面総監部の人達が見たら驚くだろうな・・・。あの堅物総監が・・・って。本番だったら多分号泣するんじゃない?

 午後からは昼食をとった後、招待客の打ち合わせね・・・。招待客のリストを渡して代筆してもらうの。あとだいたいの席順とかも決めないといけないし・・・。ああじゃないこうじゃないって言いながら打ち合わせするのが一番楽しい・・・。ああ、あたし結婚(入籍してるけど)するんだって実感するんだよね・・・。幸せ感じてんのよ一人で・・・。 まあこういう感じであたし達の結婚準備が整っていくわけで、あっ!という間に12月に入っちゃった・・・。

マスコミたちも少しずつだけど、騒ぎ出してね・・・。予定よりも随分早い挙式に「もしかしてご懐妊???」って言う情報も流れてきてあたしは笑っちゃったのよ・・・。まあ一部の政府関係のマスコミしかあたし達の入籍を知らなかったわけだし、驚くのは無理ないか・・・。まあこれ以上周りに迷惑がかかるってことでマスコミに騒がないでほしいと釘をさしていたらしいけれど・・・。

雅和さんは総理大臣の息子で後継者だけど、官房長官の秘書ってことで・・・。あまり騒ぎにはならなかったわね・・・。

で、あのうっとうしい男、丹波さん。まだあたしにちょっかいをかけてくるもんだから、雅和さんはすごく怒って、はっきりきっぱり丹波さんに言ったらしいわよ。でも丹波さんのお父さんが雅和さんのお父さんの東京後援会の代表者だってことには驚いた・・・。ってことはもうこれからも丹波さんのところとお付き合いしないといけないってことであたし達はもううんざりしたわよ・・・。

ホントにこの日本って言う国は広いようで狭い・・・。 どうなるんだろうね、あたし達の結婚生活って・・・。


うれしはずかし恋愛生活 東京編 (25)倦怠期?それともマリッジブルー?
 ホントに僕って一点に集中すると、何か忘れたりするんだよね・・・。

 この前も綾乃に「新婚旅行は?」って聞かれて、ハッとしたんだ。そうだ!新婚旅行を計画してなかったよ・・・。ああやばいよね・・・。年が明けて少ししたら通常国会が始まるから、6月末まで休みは取れないんだよね・・・・。だからそれ以降になるんだけど・・・。夏ごろになっても父さんの任期の件があるからそれでもバタバタしないといけないんだ・・・。もし父さんが任期延長を受け入れないのだったら、僕のお仕えしている官房長官の藤原さんが父さんの派閥で党の総裁候補になるから、もしそうなったら総裁選挙の件で全国行脚しないといけない・・・。となるともっと後になる。綾乃だって来年大学4年でしょ。卒論とかで忙しいはず・・・。なんだかんだ言って綾乃の卒業後の上、夏以降ってことになる。

 新婚旅行の件で綾乃は口を利いてくれない・・・。その上僕が「子供ほしい」ってしつこく言ってしまったからかもしれない・・・。

東京に戻ってからもいつもどおり愛妻弁当を作って渡してくれるんだけど、なんだかね、違うんだよね・・・。溜め息をつきながらの毎日の通勤・・・。いつものように党の駐車場に車を置いて、官邸に出勤。官房長官執務室のデスクに座ってパソコンを立ち上げ仕事を始める。時折溜め息をつくもんだから、先輩秘書たちにからかわれるんだよね・・・。

「弐條くんどうしたの?やっぱり新婚さんはお疲れかな?まだまだ若いからってがんばりすぎだよ・・・。」
「いえ、そんなんじゃないです・・・。」

まあこういうからかわれ方は日常茶飯事だからなんとも思わないんだけど、やっぱり綾乃にきちんと話して謝らないといけないかな・・・。僕は愛妻弁当を取り出し、女性職員が入れてくれたお茶を飲みながら、お昼を食べる。僕ぐらいだよね、お昼デスクでお弁当広げて食べてるの・・・。やっぱり怒ってるんだよね・・・。内容が最近ワンパターン・・・。まあ冷凍食品とかは使わないんだけど、いかにも昨日の残り物をほりこんだ感じ?まあまずくはないんだけどね・・・。

久しぶりに今晩外食に誘ってみるかな・・・。でもこういうときに限って何かしら用事が入ってしまって、残業なんだよね・・・。残業になると党の駐車場がしまってしまうから、官邸の駐車場に車を移動しないといけないし・・・。もう面倒だから、帰りはタクシーにしよう・・・。明日は地下鉄にチャレンジしてみるかな・・・。

やっぱり残業で午前様・・・。でもちゃんと綾乃は起きていてくれる・・・。

「ごめん起きてたの?」
「ううん、本読んでたから・・・。」

きちんと夜食も置いてある。僕は温めて遅すぎる食事を取る。そして寝て起きる。

「綾乃今日はお弁当要らないよ・・・。昼食会議が入ってるから・・・。」

まだ口をきいてくれないんだよね・・・。

「明日は休みだからどこかに行こうよ・・・聞いてる綾乃?」

無視すんなよな・・・。まあ僕が悪いといえば悪いけど・・・。

僕は早めに自宅を出て、地下鉄の広尾駅から霞ヶ関駅まで行く。やっぱりちょっと辛いから、乗りかえせずに霞ヶ関から徒歩で国会議事堂の前を通り、議員会館によって、総理官邸へ行く予定・・・。ちょっとズルして身分証明書を見せて議事堂正面の門から入れてもらって、議事堂内の地下道を通って議員会館へ・・・。ホントはいけないんだけど・・・。結構国会議事堂はでかいからね・・・。少しはワープしたかな・・・。今日は一般公開の日で助かったよ・・・。もし閉鎖されてたらこういうことできないしね・・・。

まあなんとか今日は残業なさそう・・・。意を決して綾乃に電話をする。

「綾乃、夕飯どこかに行こうよ。なんか食べたいものを考えててよ。永田町出るときに電話するから。いい?」
『うん・・・。』

僕は早く仕事を済ませて5時ぴったりに官邸を出て、そして綾乃に電話して永田町を車で出る。マンション前で綾乃を拾って、綾乃とドライブ。

「どこ行こうか・・・何食べたい?」
「なんでもいいよ・・・。」

僕は車を走らせてお台場へ・・・。明るいうちからゆっくり食事をして、ゆっくりその後夜景を見ようと思ったんだよね・・・。なんだかんだ言って綾乃はきちんとおしゃれしてきているんだよね・・・。
雅和お台場

僕はお台場の自由の女神が見えるレストランに入って食事をする。ホントに神戸から帰ってきてはじめての外食だよね・・・。適当にあれこれ頼んで、つつきながら食べる・・・。

「ねえ綾乃、今までごめんな・・・忙しい忙しいって言って綾乃の相手をしなかったし、新婚旅行のこととか、子供のこととか・・・。怒らせてしまったね・・・。」
「ううん、そんなんじゃない・・・。はじめはそれで怒ってたんだけど、今はそれじゃない・・・。」
「何?」
「あたし雅和さんの誕生日の日、ちゃんといろいろ用意して待ってたんだよ。それなのに雅和さんったら・・・。」

そっか・・・10日前僕の誕生日だったんだ・・・。忘れてたよ・・・。あの日は残業の上、付き合いで飲んで帰ってきたのは午前様だった・・・。ああそうか・・・せっかく用意してくれてたものをだめにしてしまったんだよね・・・そりゃ怒るわ・・・。仕事とお付き合いだから何も言わなかったんだね・・・。

僕は本当に綾乃が愛おしく思ったんだよね・・・。 僕はきちんと謝って、その上これからのことを詳しく話してね、何とかわかってくれたんだ・・・。

毎年何かしら一緒に僕の誕生日を祝えなかったんだもんな・・・。去年は入院してたし、一昨年は仕事で北海道・・・その前は・・・・言い出したらきりがない・・・。それも入籍後初めての記念日だから、大事にしたかったんだよね・・・。来年こそは一緒に。

家に帰った僕たちは以前のような仲に戻って、愛し合ったのは言うまでもない。もちろん明るい家族計画実施中ということで・・・。まあしょうがないっか。

さあ来月から挙式に向けて休日は大変だよね・・・。





(一言)
もっと動きのある絵を描かないと^^;同じポーズばっかりですね^^;
雅和の服はスーツのまま家で着替えずにここまでやってきたので、仕事用のネクタイとジャケットを脱いだ状態です^^;手が書けません^^;動きが書けません^^;精進しないと・・・。

うれしはずかし恋愛生活 東京編 (24)友人たちの祝福と打ち合わせ
 あたしと雅和さんはあたしの夏休みを利用して神戸に行ったの。もちろん打ち合わせや、雅和さんの高校の同窓会も兼ねて・・・。雅和さんが同窓会の間、あたしは久しぶりに堀川鈴華ちゃんと会うことになっているの。ホントに久しぶり。鈴華ちゃんは大学3年生。あたしと雅和さんが入籍したことを聞いて驚いていたわよ。

「いいなあ・・・。イブに船上挙式・・・憧れよね・・・。」
「あたしもびっくりしたわよ・・・。内緒で押さえていたなんて・・・・。鈴華ちゃん、絶対きてよね。」
「うん、行く行く。だめって言われても行くよ。さすが弐條さんよね・・・やる時はやるね・・・。」
「あたしは大変よ・・・3回披露宴するんだから・・・。で、お兄さん元気?」
「もう元気よ。弐條さんに負けない彼女見つけるんだって意気込んでるわ。」

そう響貴さんは大学を卒業後、司法試験に通って、弁護士研修中。そういえば弁護士になってもっとモテテやるって言ってたな・・・。相変わらずなのかな・・・。鈴華ちゃんは彼氏いるのかな・・・。まあとても可愛いこだからいると思うんだけど・・・。

「鈴華ちゃんは彼氏いるの?」
「うふふ・・・いるよ。誰だと思う?」
「え?あたしの知ってる人?」
「うん、知ってるよ。よく知ってる人・・・。でも今遠距離恋愛中なんだ・・・。」
「誰、誰???」

鈴華ちゃんはあたしの耳元で行ったの。

「清原さん・・・・。」
「え~~~~~~~~。いつの間に?」
「去年夏かな・・・。私おにいちゃんに会いに東京に行ったらばったり会ってね・・・。意気投合しちゃって・・・。清原さんってとってもやさしいいい人よね・・・。この前プロポーズされちゃったの・・・。」
「へえ・・・。」
うれしはずかし 清原制服
清原三等陸佐
清原さん、鈴華ちゃんと付き合ってるんだ・・・。だからか・・・最近パパのマンションに遊びに来ないのは・・・。なるほど・・・。でも清原さんと鈴華ちゃんって十歳の歳の差が・・・・。

「でもお父様ったら、10歳も年上だからって反対するのよね・・・。職業のことはなんとも言わないんだけど・・・。私大学卒業したらきっと清原さんのところに行っちゃうんだから・・・。お父様が反対してもね・・・。」
「強くなったね・・・鈴華ちゃんは・・・。やっぱり愛の力はすごいわ・・・。」

清原さんはとてもいい人だし、出世頭だからいいんじゃないかな・・・。もちろんあたしと一度だけあったことは内緒だけど・・・。鈴華ちゃんも可愛いしね・・・。ホントいい子だもん・・・お嬢様なのにお嬢様っぽくないしね・・・。なんとかやっていけると思うよ。応援しちゃおう。そっか・・・そっか・・・そっか・・・!

「あのね綾乃ちゃん。お願いがあるのよね・・・。」
「なに?」
「私お料理苦手なんだ・・・。今度教えてくれる?」
「いいよ、いくらでも言ってよ。清原さんにおいしい食事を食べさせたいんでしょ。」
「う、うん。綾乃ちゃんはなんでもじょうずだから憧れるのよねえ・・・。」

ホント久しぶりに会った鈴華ちゃん。とても輝いていたわよ。やっぱりいい恋をしてるんだね・・・。ちょっとうらやましかったりなんかして・・・。あたしも雅和さんに対してそういう時があったな・・・。もう付き合って4年ほど経つとねえ・・・。でも今もラブラブだけどね・・・。

もうそろそろ雅和さんの同窓会が終わるころなんだけど・・・。するとあたしの携帯が鳴るのよね・・・。

『あ、綾乃?僕だけど、今出てこれる?』
「なに?今鈴華ちゃんといるんだよ。」
『それなら鈴華ちゃんも連れてくればいいから、同窓会の二次会に出てくれないかな。』
「え~~~~~~。どこでするのよ~~~~~~~。」
『んんっとね・・・わかるかなあ・・・モザイクの上にあるブラジル料理屋・・・。』
「うん・・・知ってる・・・そこに行けばいいのね?」
『そう、待っているから・・・。』

あたしと鈴華ちゃんは指定されたお店に向かったのよね・・・。すると雅和さんがお店の前で待っていてくれたの。

「あのさ、高校のクラスのみんなや先生が僕らを祝ってくれるんだって。いいからおいでよ・・・。鈴華ちゃんも。もちろんおごるから。」

あたしは店に入って雅和さんの元クラスメイトの前に出されて、紹介される。恥ずかしいわよ・・・。もちろん紹介をするのはお祭り男の響貴さん。

「さあ皆さんご注目!さあこの子が、弐條雅和君の高校時代、初恋一目ぼれの相手、旧姓源綾乃さんです。まあここまで一途に初恋を成就させたもんだよ。ホントに弐條ってやつは化石のようなものだね・・・。さあ拍手!」

みんなはあたし達に祝福の拍手をしてくれて、2次会が始まったのよね・・・。

「で、まあまあ聞いてくれ。俺の一番の大親友、弐條雅和君と綾乃さんはこの店のまん前に停泊中のコンチェルトでなんとクリスマスイブの日に挙式披露宴を行うようだ!さすが弐條だよな!うらやましいぜ・・・。もちろん俺らは呼んでくれるよね?まあイブだから、予定のあるやつはこなくていいぞ!」

雅和さんはうなずく。どれだけ呼ぶのよ!1クラス40人よ。まあ最大150人だからいいのかな????盛大すぎるわよ!挙式くらいは落ち着いてしたいわよ・・・。それでなくても披露宴3回はきついわよね・・・。 雅和さんはいろんな仲間にお酒を注がれてほろ酔い気分なのよね・・・。あまり強いほうじゃないのに大丈夫かな・・・。まあホテルはすぐそこだからいいんだけど・・・。あたしも20歳になったから、少し飲んじゃった・・・。

まあ2時間ほどの2次会はお開きになって、もう外は暗くなっているの・・・。もう9時・・・。響貴さんは3次会だって張り切っていたけど、雅和さんはもう限界なのよね・・・。お酒を断れない性質だから、いつもより飲んじゃったんだもん・・・。それでなくても付き合い程度しか飲めないんだし・・・。

あたし達は夜景を見ながらゆっくりホテルの戻ることにしたの・・・。やっぱり神戸の夜景はきれいよね・・・。特にハーバーランドの観覧車のイルミネーションが・・・。

「大丈夫?」
「うん、なんとかね・・・。」
「飲みすぎだよ・・・。」
「まあ今日くらいはいいかな・・・。明日二日酔いになっていないことを願うよ・・・。」

とぼとぼとゆっくりホテルへの道のりを歩く。まあ明日の打ち合わせは今日泊まるホテル内だからいいんだけど・・・。二日酔いだったら辛いんだろうな・・・。

ホテルの部屋に着くと、雅和さんはスーツを脱いで、ベッドに横になる。あたしはスーツをきちんとハンガーにかけて、旅行カバンから明日の着替えとかを準備するの。


「雅和さん、シャワー浴びたら?汗臭いよ・・・。」
「んん・・・今は動きたくない・・・。あとから浴びるわあ・・・先綾乃が浴びたらいいよ・・・。」
「もう!」

あたしは先にシャワーを浴びて着替えを済まし、ベッドルームへ・・・。

あ~あ、寝ちゃってるよ・・・。

部屋がクーラーがんがんにかかってるからあたしは雅和さんに布団を被せたのよね・・・。雅和さんは夜中酔いがさめたのかな・・・。ちゃんとシャワーを浴びて、着替えてあたしの横で横になったの。まあダブルの部屋だから当たり前か・・・。わざわざあたしを起こして言うのよ・・・。

「綾乃?」
「なに?今何時よ・・・。」
「今からいいかな・・・?」
「なんで?もう遅いよ・・・。もしかしてまだ酔ってる?」

無理やりじゃないけど、雅和さんはあたしにキスを求めてきたのよね・・・。なんかあったの?もちろんキスぐらいはって思ってキスしたわよ・・・。

「綾乃、やっぱり早く子供ほしいな・・・。」
「どうかしたの?」
「あのさ、同じクラスのやつの中につい最近子供が出来たやつがいてね・・・。写真見たらむっちゃ可愛かったんだよね・・・。ついうらやましくなってさ・・・。僕と綾乃の子供ってどんなこなんだろうね・・・。」
「だめだよ。あたしは学業優先なんだから・・・。あと1年半待ってよ・・・。今日は危険日だからだめだよ。あたしは眠いの・・・。」
「そ・・・。いいよ。僕も寝る・・・。」

雅和さんは残念そうな顔をして背中合わせで眠ったのよね・・・。時計見たら3時よ!3時にエッチしたいと思う?明日は早いんだし・・・。

やっぱり朝起きたら雅和さんは軽い二日酔い・・・。事故で頭打ってんだから、あまり無理しないほうがいいのに・・・知らないわよ・・・なんかあっても・・・。それなのに懲りずに朝から求めてこないでよ・・・。子供が欲しいってのはわかったから・・・。でもうちは明るい家族計画実施中よ!再来年の春卒業後に妊娠して、年末か、年明けに産むのがベターよ!まあ一度流産している(雅和さんの子じゃないけど・・・。アセアセ)からまたそうなるんじゃないかって怖いけどね・・・。まあこのことは置いておいて・・・。

さあ午前中から打ち合わせよ・・・。まあホテルの打ち合わせは簡単なんだけど・・・。式まであと4ヶ月強・・・。現場を見ての打ち合わせ・・・。やっぱり現場を見ないとわからないってのもあるでしょ・・・。使用する宴会場がちょうど昼過ぎの宴会準備をしているから、どういう感じか席とか、いろいろな配置を見せてもらって、雅和さんがデジカメで撮影・・・・雅和さんはこういうのが得意なんだよね・・・。もともと今の仕事が資料集めとか、宮城の選挙区の現状とかをデジカメとかで撮って報告したりするから、やっぱり慣れてて上手・・・。きちんとポイントを抑えて無駄な撮影はしないのよね・・・。質問も的確に聞くから、担当者は大変そう・・・。まあ本格的な打ち合わせは来月あたりから始まるからいいんだけど・・・。まあこういうことは任せるわね・・・。

「それじゃあ、何かあれば連絡ください。僕は自宅にいる時間が少ないので、この名刺に書かれている携帯か、メールアドレスに連絡を・・・。」

雅和さんは自分の名刺を担当者に渡したの。もちろん官房長官藤原さんの公設秘書の名刺よ・・・。

 『内閣官房長官  藤原 貞利  

       秘書  弐條 雅和      
       〒・・・・・       

       東京都千代田区永田町・・・・・第2衆議院議員会館・・・

           携帯番号 090-・・・-・・・・         

           アドレス masa-nijyo@...............or.jp         』 
担当者は役職見てビビッてたわよ・・・。ただのお坊ちゃんじゃないんだもの・・・。れっきとしたバリバリの官房長官つきの公設秘書なんだから。マヌケなボンボンじゃないわよ・・・。

あと私は雅和さんとドレスを見に行ったの・・・。もともとハーバーランドに気に入ったお店があってね・・・気に入ったものがあったらそこで注文しようってことになったの・・・。着るのは12月末・・・。暖かい日だったらいいんだけど・・・。やはり挙式は少し我慢してでも外の甲板の上でしたい・・・。三田祭で着たマーメイドラインもいいけど、やっぱり可愛いのがいいよね・・・。プリンセスライン?それともAライン?結局Aラインのもので気に入ったものがあって、それに決めちゃった・・・。まあ3回披露宴するんだから貸衣装じゃなくって購入決定よ・・・。

あたしは寸法を測るために別室に入るの・・・。雅和さんはすごく照れながら、いろんなドレスを眺めてたのよね・・・。補正用の寸法を測ると試しにあたしに合うサイズのサンプルを着てみて、ベールや手袋、テイアラ、そしてブーケを持って雅和さんに見てもらったの・・・。

「補正しますので、もう少しぴったりなデザインになりますよ・・・。お外での挙式でしたら、これにケープを羽織られるといいかと・・・。」

店員さんはケープを持ってきてあわせてみるの。すごくいいケープでこれなら寒い外でも我慢できそう・・・。30分くらいだもんね・・・。雅和さんは試着したあたしの姿を写真に撮っていたの。

「綾乃、太らないようにしないといけないね・・・。」
「わかっているわよ。本当に似合ってる?」
「綾乃は何着ても似合うよね・・・。いいんじゃないかな・・・。」
「では一月後にご来店できますか?」
「家は東京なんです・・・。」
「では本店が渋谷にございますので、そちらで最終確認を・・・。」

ああ、渋谷にあってよかったわ・・・。ここではオートクチュールもしているようだから、気に入ったお色直し用のドレスがあれば一緒に買うことにするわ・・・。

「男は損だよね・・・。着るものが限られる・・・。」
「そうよね・・・。結婚式は女の子が主役なんだから・・・。」

雅和さんは貸衣装になるのかな・・・。ホントに楽しみ・・・。もちろんこのあとはコンチェルトの打ち合わせね・・・。本格的な打ち合わせは東京でも出来るそうだから、みんな東京で・・・。これで直前まで神戸に来なくていいんだもん・・・。で、イブ挙式に浮かれていたんだけど、新婚旅行はどうなるわけ?って雅和さんに聞いたらなんていったと思う?

「忘れてた・・・。」なのよ・・・。まったく・・・。

またお預けですか・・・・?


作者からの一言^^;

実は現在某大臣私設秘書さんの名刺を見たことがあります。何で旦那が持っているのか疑問ですが、その私設秘書さんは地元で動いている人らしいです^^;ああいう感じで書かれていたような気がします^^;

うれしはずかし恋愛生活 (23)成田エクスプレス事故から1年・・・
 毎日が忙しすぎてあっという間に過ぎた日々・・・。気がつくといつの間にか、くそ暑い夏になっていた。無我夢中で官房長官の公設秘書をして何とか周りについていけるようになった。いろいろな代議士の公設秘書先輩にも可愛がられている。もちろん総理大臣の息子だからって特別扱いはなしだ。バシバシ先輩秘書や代議士たちに鍛えられているのは言うまでもない。

 僕は官房長官の窓口的な仕事を受け持っているので東京と官房長官の地元である宮城を行ったりきたりしている。毎日残業はざら・・・。休みもほとんどないに等しい・・・。

 綾乃と入籍して半年以上が過ぎた。綾乃はこんな僕に文句ひとつ言わずに毎日送り出してくれるし、夜遅くなっても起きて待っていてくれるんだ。ホントに綾乃と一緒になってよかったと思っているよ。だから僕は毎日綾乃のために一生懸命がんばっているんだ。

 僕は未だに電車が怖い。最近になってやっと東京-仙台間で移動のために新幹線を利用できるようになったものの、必ず先頭車両には乗らない。ど真ん中を押さえる。どうしても精神的に乗れないときは自費でも飛行機に乗ったり、自分で車を運転して行ったりするんだ。

 脱線転覆事故から1年になる・・・。 もう1年か・・・早いものだ。一応僕は被害者だから、被害者の会というものには登録している。父さんも本来なら入りたいらしいけれど、やはり総理大臣という立場上そうはいかない・・・。よく考えてみてよ。もと国鉄といわれた鉄道会社とそれを管轄する国交省が絡んでくるんだから・・・。でも未だにごたついている補償問題を父さんはなんとか上手くいくように水面下で行動しているのは確かな話・・・。しかし今まで過去に起こった事故補償の例を無視できないから、それも難しいところだ。

事故原因は鉄道会社にあったという見解は真実だからね・・・。車両の整備不良やいろいろな原因が重なって起きた事故だったんだ・・・。まあ綾乃のお父さんがすばやい指示でレスキューと陸上自衛隊災害派遣部隊を迅速に動かして、最低限の死者で済んだ評価は未だに高い。以前起きた脱線事故ではレスキューと自衛隊の意思疎通が上手くいかずに手間取り、生きなければならなかった人たちまで亡くなったという教訓があるんだ。

「レスキューも自衛隊も関係ない!早く救助を!生きるべき乗客を早く助けろ!」と綾乃のお父さんは消防庁から派遣された隊長さんに怒鳴って、自ら陣頭指揮をしながら現場で救助を行ったという・・・。やはりすごい人だ・・・。あれ以来お父さんを悪くいう人はいなくなったって聞いたよ。

やっと事故後1年、お父さんは功績が認められて陸将補から陸将に昇格して、今度定年退職で空席になる東部方面総監に任ぜられることに決まったらしい。誰も文句いう人なんていない・・・。

事故が起こった日、僕は休みを取って慰霊祭に出かける。もちろん父さんは遺族会や被害者の会にお願いされて、出席し挨拶することになった。もちろん僕は最後に助けられた被害者として挨拶をするんだけど・・・。(はじめは断ったよ・・・。)言葉を考えるのに結構徹夜したし、父さんと言葉が重ならないように打ち合わせもした。 綾乃のお父さんは当時の派遣部隊を代表して出席している。もちろん公の慰霊祭だから、礼服に飾り緒、そして帯剣という最高の礼装で出席する。
雅和 成田1年

 まず父さんの挨拶から慰霊祭が始まり、国交省大臣やら鉄道会社、遺族、そして僕が被害者代表で挨拶をした。そして事故が起きた時間に全
員で黙祷をし、献花が行われる。父さんは献花が終わると公務があるから官邸に戻って行ったけど、初めて事故以来事故現場に訪れた僕はなんともいえない気分で関係者が献花しているのを見つめる。

はっきりいって僕の場合は全然覚えてないんだけど・・・。事故前は熟睡してたし、事故後気がついたのは1週間後だったし・・・。救助を待つ間の出来事なんて覚えているはずはない・・・。ホントは挨拶は断ったんだけど・・・。ホント複雑・・・。僕よりももっと苦しんでいる人がいるに違いない。

 僕は慰霊祭が終わっても椅子に座ってうなだれていた。綾乃のお父さんは僕の横に座って肩を叩いていった。

「雅和君・・・。いろいろあって大変だったろうね・・・。君は程度的にも軽いほうかもしれないが、綾乃の記憶を失ったって言う辛い経験もしている。綾乃に聞いたよ、未だ電車に乗るのをためらうそうだね・・・。それをばねにしてがんばって行ったらいいじゃないか・・・。そして君が政治家になったときは被害者の立場になれる人物になったらいい・・・。」
「そうですね・・・お父さん・・・。」

本当にお父さんはいいこと言う。そうだよ、僕が政治家になって同じような事が起こったら、被害者の立場に立って何とかできるように・・・・。

うれしはずかし恋愛生活 東京編 (22)さあ!2人で結婚準備!
 やはり挙式第一希望はクリスマスイブだよね!今年のクリスマスイブは日曜日!それも大安!招待人数は300人強。ほとんど後援会の人や党関係者が多いんだけど、もちろん綾乃の家の関係者も多い。いろいろ下調べして、候補の会場を押さえないと・・・。

政界関係者用の披露宴はなんとかいつも新年会で使うニューオータニ東京。年明け早々。それはやはりコネで取れたんだよね・・・。一応オータニ東京の担当者が、オータニ神戸ハーバーランドブライダル担当者に伝えてくれているらしいんだけど、いい返事はない。やはりクリスマスイブは1年以上前から押さえている人が多いらしいし、一番大きな会場を用意しないといけないらしいから、なかなか取りにくい・・・。でもだめもとで直接ホテルに言ってみることにしたんだ。キャンセルが入るかもしれないし・・・。

 実は綾乃には内緒にしていたんだけど、去年のクリスマス、クリスマスイブのコンチェルトの全船貸切予約を入れていたんだ。もちろんランチクルーズで・・・。もしホテルがだめならここでいいかなって軽い気持ちで・・・。まあ日程が合わないのならキャンセルすればいいかなってね・・・。驚くかな・・・綾乃は・・・。

僕たちはオータニのブライダルサロンへ・・・。オータニ東京の担当者から連絡が入っているのか、待ち構えたように担当者が待っていた。

「お待ち申し上げておりました。弐條さまこちらへ・・・。」

僕たちはなぜか客室に通される。そこでいろいろ打ち合わせを・・・。

「今朝なんですが、キャンセルが出まして、少し小さめの翠鳳の間が空きまして・・・。200人が上限となっております。」
「200????鳳凰の間は?」
「すみませんちょうどほかに予約が入っておりまして。」
「あの、実はコンチェルトのランチタイムの挙式を押さえているんだけど、なんとかならないかな・・・。」

やはり無理らしくって、結局宴会場翠鳳の間を3時に押さえた。披露宴のはしご決定。一応地元神戸の会場は押さえたよ・・・。まあコンチェルトはハーバーランド発着だし、近いからいいっか・・・。コンチェルトはもちろん友人とか身内限定にするけど・・・。綾乃はコンチェルトで挙式することを知って案の定、驚いてたよ。まあイブに取れたってことだけでも運がいいと思わないとね・・・。

僕はきちんと父さんに報告。僕に任せるって言ってくれた。神戸で披露宴を2回するって言ったら笑ってたけどね・・・。父さんもすぐにスケジュールを調整をしてくれることになったんだ。もちろん首相の身での出席になるから、警備の手配もしないといけないって言うこともあるんだけど・・・。

芦屋にいるおじいちゃんにもちょっと遅いけど、直に入籍の報告と、年末に行う予定の挙式披露宴の報告に行ったんだ。おじいちゃんはすごく喜んでくれてね・・・。本格的に行われる打ち合わせまでに後援会やらのリストを用意しててくれるらしいんだ。神戸のホテル側も、打ち合わせは東京まで来てくれて、東京の打ち合わせと同時進行で行ってくれるそうだから何度も神戸に足を運ばなくってもいいので安心した。もちろんコンチェルトのほうはブライダルを企画する会社が東京にあるので、そちらで打ち合わせ可能。最終確認のみの神戸入りでよさそうだ。

僕たちは下見がてらにコンチェルトのディナークルーズ・・・。運よく決まった僕たちの挙式披露宴に綾乃はすごく喜んでいた。

「信じられない・・・。クリスマスイブに結婚か・・・。覚えてる?雅和さん。」
「なに?」
「あたし達が出逢ったのはクリスマスイブの日だったよね・・・。もうあれから5年なんだ・・・。」
「そうだったね・・・あの日はクリスマスイブだった・・・。」
「その出逢った記念日に挙式できるんだもん。あとね、雅和さんがあたしを思い出してくれた日もクリスマス・・・。ホントにあたし達はクリスマスに縁があるんだね。」

綾乃は微笑みながらコンチェルトの甲板から神戸の夜景を眺めている。僕は後ろから綾乃を抱きしめて一緒に夜景を眺めた。

「雅和さん、やっぱり神戸の夜景は最高だよね・・・。横浜やお台場もいいけど・・・。」
「うんそうだね・・・。」
「いつか神戸に住める時が来るのかな・・・。」
「じゃあ、手始めに地方議員からはじめるかな?そうしたら神戸に住めるよ。」
「またまた・・・有能なくせに・・・。」

綾乃はこれからずっと東京に住むことは知っているはず。やっぱり神戸に住みたいって気持ちはわからないわけではない・・・。

「さあ、あさってから仕事がんばらないとね・・・。」
「そうだね・・・。4月1日付けで藤原さんの公設秘書さんだものね・・・。がんばってね・・・。あたしも家事と学業を両立するから。」

綾乃は微笑みながら僕のほうに向かいキスをしてくれた。僕ももちろん綾乃をぎゅっと抱きしめて改めてキスをしたんだ。

さあ!あさってから怒涛の公設秘書生活が始まる。

うれしはずかし恋愛生活 東京編 (21)さあ!行動開始!!!
 僕は卒業に必要な単位やレポートを提出し終え、もちろん卒業間違いなしと決まってから、事故以来やっていなかったバイトを再開した。僕はスーツに身を包み、モバイルパソコンをカバンに詰め込んで出勤する。

「はい。お弁当。お仕事忙しいかもしれないけど、ちゃんと食べてね・・・。」
雅和私設秘書

僕は綾乃から愛妻弁当を受け取り、車で出勤。本当なら、広尾から東京メトロに乗って行かないといけないんだけど、事故以来電車に乗るのが怖い。別に眠ったまま事故に遭ったので怖い思いをしたわけではないが、後からいろいろ映像やら情報を聞かされて、自分がどんなことの巻き込まれたか知って本当に怖くなった。だから僕は特別に車通勤を許された。

党本部の駐車場に止めさせてもらって、今日は議員会館を訪れることになっている。身分証明書を首にかけ、議員会館の官房長官藤原氏の事務所に入る。

「おはようございます。」

僕は与えられた自分のデスクに座ると、まずカバンからパソコンを取り出し、立ち上げる。いくら僕が総理大臣の息子といっても、今は官房長官の私設秘書という身。公設秘書の補助的なことをしている。まあ事務員に近いかな・・・。ほとんど議員会館に詰めて、書類を作ったりなど雑用全般・・・。たまに党務秘書(党との橋渡しなど、まあいう雑用かな^^;)的なこともするんだけど・・・。まあこれも勉強の一環・・・。官房長官は官邸の官房長官執務室にいる事が多いから、たまにしかこちらに来られない。今はほとんど国会や様々な執務のための情報収集や資料集めが僕の仕事・・・。別にこういうのは嫌いじゃないからいいんだけど・・・。

お昼は綾乃の愛妻弁当。もちろん地下には食堂もあるんだけど・・・。出来るだけ節約して生活しようってことになったから、お昼はお弁当なんだ。食べながら仕事も出来るしね・・・。

午後からは官邸の官房長官執務室に行って集めた資料を基に政策秘書の人と話をしながらさらにまとめていく。毎日がこういう仕事。仕事のあと官房長官に呼ばれたんだ。

「弐條君、お父さんから聞いたよ。この春に卒業できるそうだね。」
「はい、なんとか・・・。留年覚悟だったのですが・・・。」
「このひと月、いろいろあなたの仕事っぷりを見せてもらったけれど、卒業したら私の公設秘書として働いてみないかな・・・。党務秘書をしてもらうことになるけれど・・・。この私の窓口的な役をしてほしいんだよ。」
「え?まだ僕には早いです。まだ本格的に秘書を始めたのはここ最近ですし・・・。今までやってきたことは本当に党の雑用ばかりで・・・。」
「弐條君には養わなければならない人がいるんだろ。私設秘書よりも公設秘書のほうが稼ぎもいい。君ならきっとやっていけると思うよ。」

本当にこんな僕でいいのかなって思いながら、いろいろ話していたんだ。官房長官は僕と綾乃の仲人を引き受ける人だから、いろいろ相談事もするんだけど・・・。この官房長官も父さんや僕と同じ政界のサラブレッドといわれている人なので、立場が同じだからいろいろ聞きやすい。

「あの・・・ひとつお聞きしたいのですが・・・・。プライベートなことでも構いませんか?」
「ああいいよ。」
「あの、僕はできれば、今年中に綾乃と挙式をしようと思っているんです。藤原さんは宮城出身じゃないですか・・・。藤原さんが結婚された時って、どのようにされたのかなって・・・。僕としては神戸でしたいと思っているのです。でも父の仕事柄、こちらでしたほうが・・・。」
「私のときは地元と東京でしましたよ。地元は親戚、友人や後援会向きで、東京はやはり仕事関係・・・。弐條君もそうすればいい。でも大変だよ、今年中ってのは・・・。来年秋以降にすればいいのに・・・。総理大臣の息子の結婚となると警備やらなにやらで大変だと思うよ。お父さんの任期切れのあとでも遅くはないと思うんだけど・・・。」
「でも早く挙式をしたいんです・・・。」
「じゃあチラッとお父さんに伝えておくよ・・・。まあ早くしたいってのもわからんでもないけどね・・・。総理のスケジュール抑えるだけでも大変だ・・・。」

やっぱり予想通り大変そうだ・・・。急にできるもんじゃないからだいたいの目途は立てておきたいんだけどな・・・。来年の秋以降は遅すぎる・・・。まあわからないでもないんだけど・・・。父さんは結構忙しい人だからもう任期の切れる来年の秋までスケジュールが入っているはず・・・。何で早くしようと思ったのにもいろいろ原因があるんだけど・・・。

未だにあの丹波のやつが綾乃にちょっかいをかけてくる。綾乃にはできるだけ一人で外出しないようには言っているけどね・・・。でもそれは無理でしょ・・・。

僕は定時よりだいぶん遅れて自宅に戻る。

「ただいま・・・。」

玄関を入るとお客さんのようだ。男物の靴が揃えておいてある。もしかして???

「お帰り。雅和さん、お兄ちゃんが来ているの。珍しいでしょ。」

なんだお兄さんか・・・。一瞬丹波かと思ったよ・・・。
兄迷彩
綾乃の兄。陸上自衛隊の一等陸尉

僕は綾乃にカバンを渡してリビングの入る。

「お邪魔してるよ。新婚さん。」
「あ、お兄さん・・・。どうしたんですか?」
「いや、ちょっと東京に用事があってね・・・。休暇をもらって3日ほど・・・。」

綾乃は僕のカバンから空になったお弁当箱を取り出すと、カバンを僕の書斎までもって行き言う。

「おにいちゃんったら、明日お見合いなのよ・・・。信じられないでしょ。」
「綾乃、兄ちゃんはもう29だよ。そろそろ身を固めないとね・・・。せっかく親父の上官である陸上幕僚長殿のご紹介なんだから・・・。」

お兄さんは防衛庁長官のお嬢さんとお見合いをするらしいんだけど、どうなんだろうね・・・。防衛庁長官のことはよく知っているけど、そういえば僕ぐらいのお嬢さんがいたな・・・。結構箱入り娘で、いくらお兄さんは将来有望な自衛官だとしてもうまくやっていけるんだろうか・・・。防衛庁長官は結構綾乃のお父さんびいきで、去年の脱線事故の際に綾乃のお父さんが消防庁レスキューとともに団結して迅速な救助活動で最小限の死者で済んだというのをたいそう気に入ってしまって、いろいろお父さんの昇級を働きかけているっていう噂を耳にしている。それでかな・・・お兄さんをお嬢さんのお相手として選んだのかな・・・。

「で、お兄ちゃんは決めちゃうわけ?」
「わかんないけどね・・・。俺は親父と違って優秀じゃない。そんな俺に長官のお嬢さんと・・・。」
「何言ってんのよ。お兄ちゃんは同期でも出世頭よ。」

なんだかんだ言って、お兄さんは結婚を決めてしまったんだよ・・・。もちろん長官サイドがすごく熱望してしまって・・・。断れなかったってこともあるらしいけれど・・・。まあお兄さんはちょっとシスコンっぽいところがあるけれど、いい人なのには違いないよ・・・。まあ余談はここまでにして・・・。

官房長官は僕の考えを父さんに伝えてくれたみたいで、父さんとこの先のことをじっくり話したんだ。もちろん父さんは来年の秋以降を提案したんだけど・・・。

「父さん、僕は怖いんだ。また綾乃のことを忘れたらどうしようかなって・・・。最近後遺症なのかな・・・たまにひどい頭痛に襲われて・・・。だから怖い・・・。今のような中途半端な状態ではなくって、公にしたいんだ。本当に僕のわがままだと思うかもしれないけれど、大学を卒業したら今まで以上にがんばるからさ。」
「お前が藤原君のもとで一生懸命がんばっているのは知っているよ。春から公設秘書として働くそうだね・・・。父さんにもいろいろ立場があるんだよ。もちろんはやく公にしてやりたいんだけどね・・・。」

毎日のように僕は仕事のあと父さんを説得した。そして卒業式を目の前にして、やっと前向きにスケジュールの調整をしてくれることになったんだ。

官房長官によると、父さんは来年秋に党総裁の任期が切れるんだけど、未だ高い支持率と、去年行われた総選挙の党圧勝、そして3年後に行われる衆議院の選挙対策のため、任期延長を党内で検討されているらしい。そうなればさらに僕らの挙式は遅れるということになる。それはまずいでしょう・・・。だからはじめ反対していた官房長官も、今年中になんとかできないかと父さんに働きかけてくれたらしい。

数日後には挙式が出来そうな候補日がリストアップされて、僕の手元に・・・。臨時国会が入ったら最悪来年に縺れ込むらしいけれど・・・。とりあえず目途が立って一安心ということで、綾乃と綾乃のお父さんにきちんと報告したんだ。もちろん来年父さんが任期延長するかもしれないってことも付け加えて・・・。

予定日まであと半年・・・。会場を押さえる事が出来るんだろうか心配だ・・・。それもクリスマスが絡んでいるんだから・・・。

僕たちは卒業式を終えたあと、新婚旅行じゃないけど、入籍後初めて会場探しのために休みを取って地元神戸へ出かけたんだ。 どうなるんだろう・・・・。おさえることは出来るかな・・・。

うれしはずかし恋愛生活 東京編 (20)綾乃危機一髪!しつこい男
 婚姻届が受理されたあと、あたしは大学に行く。雅和さんは公邸にいるお父さんに入籍の報告をするためにあたしを大学まで送ったあと、永田町に向かうことになってるの。

「じゃあ、行ってきます。雅和さん、講義終わったらあたしもお父さんにご挨拶に行くから・・・。」
「うん、僕は官邸にいるかもしれないからね・・・。」

雅和さんはキスをしてあたしは車から降りた。そして笑顔で見送ってくれた。今日からあたしは弐條綾乃なんだ・・・。やっぱり大学には言っておいたほうがいいのかな・・・。とりあえず住所変更とか戸籍変更はしないといけないよね・・・。

あたしはいろいろ考えながら、まあとりあえず講義の行われる教室に向かっている。途中大銀杏の前を通る。ここは学生たちの憩いの場所。待ち合わせに使ったり、話し込んでいたり・・・。もちろんあたしも雅和さんと毎日ここで待ち合わせしてランチに行ったり、家に帰ったりしている。講義も終わり、あたしは友達とまたこの大銀杏のところへ来る。

「え~~綾乃、そうなんだ~~~。今度遊びに行っていい?」
「いいよ。いつでも新居に遊びに来て。でもこのことは内緒だからね・・・。」

するとあたしの前に丹波さんが立っている。
丹波2

「丹波さん・・・。なんですか?」
「今日は綾乃ちゃんの誕生日なんだってね・・・。今暇かな・・・。」
「ごめんなさい・・・。これから用事があって・・・。」

わざわざ信濃町キャンパスからあたしに会うためにこの三田まで来たわけ?なんなんだろこの人は・・・。模擬結婚式のときも未遂だけどあたしにキスしようとするしね・・・。

「どこかいくの?よかったら送っていくよ。」
「今から永田町。地下鉄で行くからいいです。」
「お茶くらい付き合ってよ。」
「だから時間が・・・。」

すると突然丹波さんはあたしを抱きしめてキスしてきたの!もちろん大銀杏の人がいっぱいいる前で!友達はみんな驚いていたわよ。もちろん私も・・・。あたしは丹波さんをひっぱたいてやったわよ。

「何するのよ!あたしは・・・あたしは・・・。」
「見た目と違って結構気が強いんだね・・・綾乃ちゃんって。弐條は綾乃ちゃんのそういうところを知ってるのかな・・・。ただのお嬢様じゃないんだ・・・。」
「だからってなんだって言うのよ!雅和さんは・・・弐條さんは・・・あたしのことよく知ってくれてるんだもん・・・。丹波さんはあたしのどこを知っているの?」
「俺は君のことすべてを知りたいんだ。」

あたしは丹波さんを無視して正門を出るんだけど、本当に丹波さんってしつこい。もうしつこいからタクシー止めてそのまま乗っちゃった。あの時あたしがもう弐條になったことを言ってもいいんだけど・・・。まだ公にしていないから、いえない。

この日から丹波さんは側に雅和さんがいないときを狙ってあたしに言い寄ってくる。どうしたら諦めてくれるんだろう・・・。彼氏がいようといなくても平気で言い寄ってくるって言う噂だから・・・。もしかして入籍したって言ったとしてもしつこいんだろうな・・・。

あの日大銀杏の前でいきなりキスされてから、もう大学中は大騒ぎよ!雅和さんの耳に入らないのが信じられないくらい・・・。ホントに雅和さんは何かに集中すると周りの事が耳に入ってこないんだから・・・。その集中力にはホントに脱帽よ・・・。

「え!まだ変更手続きしてなかったの?」

そう・・・丹波さんのおかげですっかり忘れてたわよ・・・。証明書も役所からもらってたのに・・・。雅和さんは本当に呆れてたわよ・・・。

「じゃあ、今から行こう。僕もレポート仕上がったから、提出しに行くしさ・・・。」

あたしは秋季試験の前日に変更届を出しに行ったのよ・・・。まあ今回の試験は旧姓で行うようにいわれたけどね・・・。雅和さんはきちんと指定されたレポートを提出して、後は教授から結果をもらうだけ・・・。いいよね・・・あたしはたんまり試験を受けないといけないのにさ・・・。

まあ試験中はやっぱり丹波さんは来なかったわよ。あっちも試験だもんね・・・。この10日間ちゃんと講義とかに出てるんだろうか・・・。こっちが呆れるわよ・・・。ちょっとなんであたしがあの丹波さんのことを気にしてるんだろう・・・。やばい・・・はまりそうだった・・・。

これがあの人の女の子を落とす手なのかな・・・。

やっと試験が終わって、なんとか単位をギリギリ落とさずに済んだ。ぎりぎりでも単位を落とさないのがあたしのモットー。

春休み突入だ!もちろん雅和さんもきちんと単位をもらえて、後は卒業発表と卒業式を迎えるのみ・・・。

実は今日まで夫婦生活をお預けだったのよ・・・。今まで夫婦なのに寝室は別々・・・。まあしょうがないよね・・・。学業優先なんだもん・・・。

今日からうれしはずかしの同じ寝室・・・。同じベッド・・・。やっぱり夫婦だから夜の営みってするんだろうな・・・。でもあたしが大学出るまで子作り厳禁だからね・・・。これから家族計画しながら夫婦生活するんだよね。ホント二十歳そこそこで恥ずかしいな・・・。

もちろん夜、雅和さんは迫ってきて、キスからはじめる。ああこれからって時にベッドの横にあるサイドテーブルにおいてあったあたしの携帯がなるの・・・。
ラブラブ

「出ないと・・・。」
「ほっとけよ・・・。」
「でも・・・。」

雅和さんはあたしの携帯をマナーモードにしてそのままにしたんだけど、しつこくかかってくるからしょうがなく出ることにした。見たことのない番号・・・。

「はい、弐條じゃなかった・・・源です・・・。もしもし・・・。」
『俺・・・丹波だけど・・・。』
「綾乃?誰?」

あたしの耳元でキスしてくる雅和さんを気にしながらあたしはすぐ電話を切って電源も落とした。

「誰から電話?」
「ん?間違い電話よ。」
「そう・・・。」

こんな状態がもう数日続いている。着信拒否登録しても違う番号でかかって来るんだもん・・・。何台持ってんの?って感じかな?やっぱりそれだけ彼女いるんだろうか?デモなんであたしの携帯番号知ってるんだろう・・・。あんまり教えてないのに・・・。

しつこすぎて、雅和さんは怒ってしまって、今日こそは間違い電話に出るぞって・・・。何で丹波さんがあたしの電話番号を知っているのかと怒るんだろうか・・・。教えたことはないぞ!

案の定、夜あたしが雅和さんと寝ようとすると、電話・・・。また違う番号なんだよね・・・ここまで来ると呆れるわ・・・。

「僕が出る・・・。」

雅和さんはあたしの携帯を取ると、着信ボタンを押して出る。

「もしもし?弐條ですが・・・誰?」
『何で弐條が綾乃ちゃんの携帯に出るんだよ!』
「誰だよ!名前を先に言え!」
『丹波だ。丹波正信。これは綾乃ちゃんの携帯だろ?』
「そうだよ。何でお前は綾乃の番号知ってんだよ!」
『ある筋から聞いたんだよ。何で?』
「もうかけてくんな!綾乃は僕の奥さんだからな。今度ちょっかいかけてきたら、許さん!」
『え?』
「だからもう綾乃は源綾乃じゃなくって、弐條綾乃なんだよ!まだ公にはしてないけどな。切るぞ!」

雅和さんは携帯を切り、あたしに抱きつくの。

「もしかして毎晩かかってくる電話ってあいつから?」
「ん?んん・・・。しつこく言い寄られて困ってたのよ・・・。入籍を公にしてないから、面と向かっていえないでしょ・・・。ごめんなさい、相談しなくて・・・。」
「綾乃は悪くないから気にしなくていい・・・。それよりも・・・綾乃、明日この携帯解約に行って、新しい番号に変えよう・・・。」
「う、うん・・・。」

次の日あたし達は携帯の解約と、新規契約をしてきた。もう番号変更をみんなに知らせるだけで大変・・・。もちろん大学にも知らせないといけないでしょ。昨日雅和さんがきっぱり言って、これでしつこい丹波さんが言い寄ってこないといいんだけど・・・。雅和さんに任せないといけないな・・・。

ホント最悪・・・。



追伸:挿絵の丹波君は医学部での白衣の丹波君。白衣を書いてみました^^;といっても関係ないか^^;以前書いた丹波君と顔が・・・・^^;
丹波1

↑これです^^;医学生が髪の毛長くていいんでしょうか?
 主人公の雅和と同級生ですが、医学部は6年まであるので、まだ在学します。そして綾乃と同じ年に卒業となるんですよね^^;こいつはまた「うれしはずかし~」のあとの話でも出てきて綾乃を困らせます。

彼は代々1000年以上続く医者家系の開業医のお坊ちゃん。設定では母方の伯父さんも偉い人で、その権威を使って綾乃を苦しめます。まあ罰が当たるんですけどね^^;
でもまた出してみたいキャラでもありますけれど・・・。
綾乃がかわいそうなのでやめておきます。

うれしはずかし恋愛生活 東京編 (19)待ちに待った2人だけの入籍
 毎年恒例の弐條家の年賀状。今年はなぜかあたしまで入っているのよ。この写真を撮ったのは三田祭が終わってすぐ、雅和さんから改めてプロポーズされた次の日・・・。もうあたしは弐條家の後継者の正式な婚約者として結納も済ませているから、あたしは振袖を着て弐條さんの横に並んで営業スマイル(?)。今年の年賀状は総理公邸の庭で撮ったのよ。雅和さんは、この時はまだあたしのことを思い出していなかったけれど、写真用にあたしの肩に手を置いて微笑んでいる。

 あたし達が神戸の旅行から帰ってきて、雅和さんは毎日あたしの自宅に通い、パパと会って、入籍の許しをえようとしてくれるの。もともとパパは厳格な人だから、学生結婚なんて許さないと頑として反対・・・。そしてどうやって学生同士の二人が生活していけるのかと問いかける。もちろんそうだよね・・・。あたしはバイトしてないし、学費やお小遣いをパパから出してもらっているわけだし、雅和さんも以前バイトした時の蓄えはあっても、事故以来まだバイトを再開していないから、収入はなく学費や生活費はお父さんやお爺様が出してくれてるのよね・・・。別にお金には不自由のない家庭に育ったあたし達だけど、パパは結婚するなら自立しないといけないといっているんだろう・・・多分・・・。反対し続けているパパのことを知った雅和さんのお父さんはあたしのパパを説得してくれたの。年を越えてやっと許してもらえたんだけど、条件があるって言うのよ。

1. 学業優先。
2. 雅和さんは今まで通りきちんとバイトすること
3. 親をあてにしないこと
4. 子供はあたしが大学卒業してから

この4点を条件にあたし達は入籍のみ許してもらえた。もちろん結婚式は雅和さんがキチンとした職に就き、二人が生活できるくらいの給料が出るまで・・・。もちろんあたしの学費は今まで通り出してもらえるそうだけど、きっと共働きはしないといけないだろうね・・・当分の間・・・。ということは結婚してもまだまだ子供はだめってことね・・・。まあ雅和さんと一緒に暮らせるならこれくらいいいかな・・・。

 今日は1月5日。今年初めての授業開始日・・・。今日はなぜか雅和さんも大学へ・・・。そういえば初めて一緒に通学するんだよね・・・。雅和さんは大学に呼ばれたらしくって、それで行くらしい。

「ねえ雅和さん。何言われるのかな?」
「ん、んん・・・。まだ復学届けだしてないんだけどな・・・。」

雅和さんは不思議そうな顔をして学生総合センターに入っていくんだよね・・・。単位のことかな・・・。多分卒業に関することなんだろうけど・・・。

あたしは講義を済ませて、お昼を一緒に食べる約束をして、学食へ・・・。

「何呼び出されたの?」
「ん?やはり単位のことと、卒業のことなんだけど、ちょっとややこしいことになっていて・・・。」

雅和さんはあたしにわかりやすく話してくれたの。それでもややこしいんだけど・・・。 雅和さんはアメリカからエアメールで復学届けとか復学に向けての書類を学校宛に送ったのね。それが届かないうちに雅和さんは事故に遭って、あたしが休学届けを出したでしょ。その後復学届けがアメリカから届いて、休学を取り消した状態になっていたの。まあ学校として、雅和さんは不慮の事故に遭ってそれなりの待遇をしようと検討していたらしくって、検討中にワシントン大学から単位認定の書類が届いたの。それを見ると卒業に必要な単位をすでに取得したことになっていたらしいのよ・・・。もちろん雅和さんは勉強が好きでしょ。取れるものはみんな三年の前期までに取っていたのよね・・・。そしてワシントン大学でも、取れるものは全部とっていたから、なんと1年で1年半の単位をすべてとったってこと・・・。まあアメリカだからそれが出来るんだろうけど・・・。

「だからさ、この春卒業でできるらしい。響貴と一緒に卒業できないと思っていたけど・・・。」
「でも卒論は?」
「留学レポートがあったし、僕は事故にあって最近まで通院していたでしょ、だから優遇されて、それを卒論としてくれたんだ。まあ教授に言わせると、卒論と同じ価値がある内容だって言ってたけどね・・・。あと指定された文献を数冊読んでレポートを秋季テストの最終日までに出したらいいんだって・・・。父さんにもそのことを伝えておいたら、すごく喜んでくれて・・・。」

雅和さんはとても嬉しそうに食事をしているの。ホントそうよね・・・。無事卒業できそうなんだもの・・・。主席卒業ってのは無理かもしれないけれど、卒業できたらいいんだもんね・・・。これで雅和さんは晴れて春から社会人になるんだね・・・。あたしは嬉しいよ。しっかり働いてもらって、あたしを養ってもらわないとね・・・。

ちゃんとあたしはパパにもこのことを話したの・・・。パパは思ったよりも喜んでくれてね・・・。 もちろん卒業後の就職先は決まってるんだもの。今まで叔父様の秘書として働く予定だったんだけど、いろいろあって結局官房長官の私設秘書から始めるらしいのよね・・・。でも下積みは長いから、今度は雑用ばっかりじゃないって言ってたけど・・・。なんていったのかな・・・。官房長官の第一秘書で政策関係を受け持つ人について本格的に政策などを学びながら仕事するんだって!雅和さんの瞳は生き生きしてたわよ。昔なんて政治家なんて嫌だって言ってたのに不思議よね・・・。

 この日から雅和さんとあたしは一緒に通学して、あたしは講義、雅和さんは図書館で勉強、そして一緒に帰ると言う毎日。もちろん帰りにはスーパー寄って仲良く帰るんだけど・・・。なんだかんだ言って事故以来あたし達は同棲してるでしょ。もうこれは近所では当たり前の光景なんだけど・・・。まあたまには雅和さんとあたしの麻布の実家に帰ってパパと一緒に食事をしたりする・・・。

パパは最近機嫌が悪い。一緒に食事をしても、すぐに自分の部屋に籠もってしまうんだから・・・。でも来年の4月には妹がこっちの大学を受験して来る予定になっているから、パパも寂しくないよね・・・。きっとあたしが後もう少しでお嫁に行っちゃうからすねてるんだよ。

 今年は派閥新年会に行かないことになってるので、誕生日の前日あたしは久しぶりに非番のパパを連れて、出かけることにしたのよね。パパはあたしと出かけるのが嬉しいらしくって、一日中嬉しそうな顔であたしを眺めてたんだよね。

「何?パパ。あたしをじろじろ見ないでよ。恥ずかしいでしょ。」
「綾乃が明日から弐條君のお嫁さんになるのだから、今のうちに綾乃をよく見ておこうと思ってね・・・。綾乃よくドラマでやるようなことは辞めてくれよ。近所に住んでくれるんだし・・・。」

パパが言うのはあれよ。嫁入りの時にパパにする「今までありがとうございました」っていうような事かな・・・。結構パパって照れ屋って言うか恥ずかしいのかな・・・。

「でもパパ、お嫁に行くって言っても今雅和さんと住んでるんだし、ただ籍を入れるだけだよ。」
「それはそうだけど、パパの戸籍から綾乃がなくなるんだよ・・・。」

まあそれはそうだよね・・・。今日一日ずっとパパと一緒にいたんだよね・・・。もちろん今夜は麻布のマンションの自分の部屋で眠ったの。この部屋も当分帰らないのかな・・・。

パパは誕生日の朝、あたしに通帳とはんこを渡してくれたの。

「これはね、綾乃が生まれた時からずっと綾乃のために貯めていたものなんだよ。困った事があったらこれを使いなさい。」
「パパ・・・。」

ホントにパパっていつもあたしのことを心配して見守ってくれたんだね・・・。ホントに感謝しなきゃ・・。パパ、今日からあたしは弐條雅和さんのお嫁さんになるけど、ずっとパパはあたしのパパだから・・・・。

あたしは迎え来てくれた雅和さんと一緒に車に乗って渋谷区役所に一緒に行ったの。もちろん代理人でもよかったんだけど、やっぱりこういうことはきちんと二人でしようってことになったのよね・・・。あたし達は区役所の窓口に以前書いた婚姻届を出し、無事受理された。今日からあたしは源綾乃から弐條綾乃になったの。

うれしはずかし恋愛生活 東京編 (18)記憶を取り戻す旅 ~最高のクリスマスプレゼント

 12月に入ってすぐ、僕は彼女(綾乃)にあることを提案する。提案するって言ってももう決めてしまったんだ。


「あのさ、今年のクリスマスは神戸に帰ろう。メリケンパークのオリエンタルホテルを予約した。それも23,24,25,26日の3泊4日。飛行機も取ったよ。」


「え?神戸?ホテルを3泊も?」


「うん。君と神戸でゆっくりしたくって・・・。いいでしょ、いまさらお父さんに許可をもらう必要はないよ。いろいろ周りたい所もあるしね・・・。」


「わかった・・・。楽しみにしておくね。」


彼女はすごく喜んで毎日のように指折り数えて旅行の日を心待ちにしていた。 何で神戸にしたかというと、響貴が僕と彼女の出会いからを話してくれたんだ。出会った場所、初デート、そして初キス・・・。そしてはじめてのお泊り旅行。だいたいわかることを響貴は教えてくれた。僕は彼女と入籍する前に少しでも記憶を戻そうと思い出の地と言われる所を辿ってみようと思ったんだ。きっと少しでも思い出すことがあるかもしれない。最近彼女の対する感情がよみがえっているような気がして、主治医の先生にあるきっかけから思い出すかもしれないといわれたんだ。だから僕はこの旅行を企画し、実行したんだ。もちろん彼女のためだけではない、自分のためでもある。


 僕たちは23日の一番の飛行機で伊丹空港に着き、リムジンバスで三宮に到着した。まずホテルに荷物を預け、初めて出会った高校に向かう。


「ねえ、雅和さん、どこに行くの?」


「いいからついてきて・・・。」


「ここって・・・高校よね・・・。」


「うんそうだよ。初めて出会ったのはどこ?」


彼女は僕を音楽室前の廊下の窓から、中庭を眺めさせた。そして彼女は中庭にいる。


「雅和さん、そこからここに降りてきてよ!」


僕は彼女に言われるまま中庭に降り、彼女の前に立つ。


「昔ね・・・丁度今頃だったかな・・・。あたしがねここに転校することになって学校見学に来た日に雅和さんがあの窓から楽譜を落としてしまってね、あたしがここで拾ってあげたの。そしたら雅和さんはあたしを見つめて微笑んでくれて、そして編入試験がんばってねって励ましてくれた。そしてきっと受かるよって・・・。覚えてない?」


「んん・・・・?」


なんとなくそんな事があったように思うんだけど・・・。


次は学校の体育館の裏・・・。ここで僕と彼女は初キスをしたらしい・・・。お互いの初キスを・・・。その後ここでお弁当を食べたとか、学食のこの席は指定席だったとか、いろいろ聞いた。でももうひとつ、ピンと来なかったんだ。


いつも手をつないで歩いた彼女の神戸の自宅までの道のり、そして彼女の神戸の自宅。 この日は高校周辺の思い出の場所を訪ねてみたんだ。


彼女はホテルの部屋できっと思い出すよって言ってくれて、微笑んでくれたんだ。 次の日はクリスマスイブ。この日は午前中、元町をぶらぶら歩く。ここでは僕がはじめて小さなビーズで出来た指輪を彼女にプレゼントしたところらしい。


「ルミナリエも二人でこの時期毎日いったんだよ・・・。もう終わっちゃって残念だけど・・・。」


「そう・・・あのルミナリエを二人で?次はどこ?」


「うんそうだね・・・。おなか空いたからハーバーランドへ行こうかな・・・。いい?雅和さん。」


「うんいいよ。何食べる?」


「昔よく響貴さんや堀川さんと行った店があるんだ・・・。そこでランチでいい?」


 僕たちはハーバーランドの海に面したテラスがあるイタ飯屋に入って、テラスで食事をする。


「ここでよく四人でいろいろ注文して取り分けして食べたんだよ。食べた後必ずあの遊園地の観覧車に乗って・・・・。」


このハーバーランドの南側には小さな遊園地がある。そこには小さい観覧車、メリーゴーランド、そして子供たちが喜びそうな遊具があるんだ。


モザイククリスマス
ちょうどテラスの前の波止場にはクルージングレストランコンチェルトが停泊していた。この船はクルージングしながら食事が楽しめるレストラン船。これにも乗った事があると彼女は言っていた。


ちょうど船上では結婚式をしていた。この時期にはちょっと寒いけれど、すごく幸せそうなカップルが船上でたくさんの招待客に祝福されていた。ああいいなと思いながら僕は言った。


「綾乃、僕らもコンチェルトで結婚式をしようか・・・。」


「え?雅和さん・・・・さっきあたしのこと何って言ったの?」


「なに?なにかいった?」


「さっきあたしのこと「綾乃」って・・・名前で・・・。」


「言ったかな??」


ホントに不意に出た言葉で、自分がなんていったのか覚えていない。もし彼女の名前を言ったのならば、もう少しかもしれない・・・。それとも自分がもう気づかないうちに思い出しているのかな・・・。

僕たちは食事を済ませて思い出の遊園地へ・・・。

綾乃神戸1
遊園地の手前にあるウエディングサロンに彼女は駆け寄って店の外からドレスを見つめていた。


「そういえばここでよくあたしね、立ち止まって眺めていたんだ。雅和さんったら真っ赤な顔して早くあっちに行こうって・・・。早くこんなの着たいな・・・。」


「この前三田祭できたじゃないか・・・。ドレス・・・。」


「あれはあれ・・・。今度は雅和さんのために着たいの。雅和さんのためだけにね・・・。」


「綾乃・・・。」


「え?」


確かに僕は彼女のことを綾乃って言った。なんだか頭の中が混乱してきて、気分が悪くなって座り込んでしまった。


「雅和さん、大丈夫?ホテルに戻る?それとも病院行く?まだ通院しているんだし・・。」


「じゃあ、ホテルに戻ろう・・・。悪いけどタクシーを止めてくれる。近いけど歩くのは無理かも・・・・。」


彼女は僕のために近距離を謝ってタクシーを拾ってくれた。なんとか部屋に戻って僕はベットに横になる。未だ頭の中が混乱して頭痛がする。


「やっぱり病院いこ?だめだよ無理しちゃ。まだ事故から半年も経っていないんだし・・・。」


「いやいい・・・寝たら直るかもしれない・・・。ちょっと薬を・・・。」


僕は彼女から薬をもらって飲んだ。落ち着いたのか、僕はいつの間にか眠っていた。眠っている間、彼女は主治医に相談してくれていたようだ。どれくらい眠ったんだろう・・・。朝になっていた。いつもよりもなぜだろう・・・。清々しい・・・。


「綾乃、おはよう・・・。ああよく寝た・・・。昨日はせっかくのイブなのに、何もしなかったね・・・。今日こそは毎年のようにどこかで食事をして・・・そうだプレゼントを買わないと。去年はワシントンでコートを買ってあげたよね、今年は何がほしい?」


彼女はこの僕を見てきょとんとしている。すると涙を流して僕に飛びついてくる。


「雅和さん!あたしのこと思い出してくれんたんだね!そう去年はワシントンで過ごして、コートを買ってくれた。毎年一緒に過ごして・・・・。」


「え?」


「雅和さん、じゃああたしは誰?詳しく言って・・・。」


「源綾乃19歳。慶應文学部2年。1月15日生まれA型。生まれたのは神戸で、育ったのは東京。そして海外生活をして神戸に東京。自宅は南麻布。お父さんは今市ヶ谷駐屯地で幕僚副長をしていて・・・・え?」


「記憶が・・・。戻ったんだよね・・・。」


「そうみたいだね・・・。」


「あたしにとって最高のクリスマスプレゼントよ。」


「そうだね。この僕にとってもね・・・。」


ホントに神戸にいたおかげかどうかはわからないけれど、僕のなくした記憶が戻ったんだ。綾乃はすごく喜んでずっと僕のことを離してくれなかった。


本当に神様はいるんだね・・・。粋なことをしてくれるんだから・・・。


僕は早速父さんに電話をした。父さんはとても喜んでくれて、以前からお願いしていた用件を承諾してくれた。




それはもちろん・・・入籍と結婚のこと・・・。後は綾乃のお父さんを説得するだけなんだ。


うれしはずかし恋愛生活 東京編 (17)慶大三田祭での模擬結婚式

 三田祭でミス慶應に選ばれたあたし・・・。選ばれるなんて思っていなかったの。


あたしは学祭の後、いつものように買い物を済まし、雅和さんのマンションで夕飯を作る。今日は雅和さんの親友の響貴さんも一緒。


「いやあ、久しぶりだな・・・綾乃ちゃんの手料理・・・。毎日食べられる雅和がうらやましいよ。明日は早いんでしょ。」


「うん・・・。いろいろ用意があるらしいから・・・。」


そうあたしは明日の最終日にミスター慶應に選ばれた医学部4年の丹波さんという人と模擬結婚式のモデルにでることになっているのよ。今日もさっきまでスポンサーさんの人と最終の衣装合わせを済まし、打ち合わせを終えたところ・・・。

丹波見つめる
丹波さんも同席していたんだけど、ホント丹波さんって、雅和さんと正反対な、なんていうのかな・・・軽そうな人。いろいろ噂は聞いているんだけど・・・。打ち合わせ中もあたしの顔をじっと見つめて、目が合うと、微笑んでくる。こういうところがプレイボーイといわれるところなんだろうな・・・。雅和さんの微笑とは全然違うんだから!やっぱり雅和さんの優しい微笑のほうがいいに決まっている。顔立ちだって雅和さんのほうが、品があって、あたしのタイプなのよ。


「綾乃ちゃん、丹波には気をつけろよ!あいつは平気で人の彼女を寝取るやつなんだから!」


「響貴さんも結構プレイボーイじゃ・・・?」


「俺は他人の彼女まで取らないよ!以前俺の彼女をあいつが寝取ったんだから・・・。」


へえ・・・あの響貴さんの彼女、寝取られたって????すごい話を聞いちゃった・・・。雅和さんは聞こえているのか知らないけれど、黙々と食事を食べているのよね・・・。やっぱりまだあたしには興味ないのかな・・・。


次の朝、あたしは雅和さんのお昼を置いて大学に向かうの。


「雅和さん、今日も来てくれるの?昨日は来てくれて嬉しかった・・・。」


「わからない・・・。響貴に誘われたら行くけど・・・。」


「じゃあ行ってきます。」


あたしはいつものように自転車の乗って、三田キャンパスに向かった。やっぱりミスに選ばれたからかな・・・。ついた途端男の子たちが集まってきて、あたしにデートの誘いをしてくる。

「ごめんなさい・・・あたし婚約者がいるから・・・。」


大半の人は知っていると思ったんだけどな・・・。あたしと雅和さんが婚約しているって・・・。でも・・・その婚約がこのまま続くかは保証はないけど・・・。でも今のところ雅和さんのお父さんは心配いらないって言ってくれているし・・・。

あたしは実行委員とスポンサーが用意してくれた控え室に入る。やっぱりいいスポンサーよね・・・。きちんとしたメイクさんとか、連れてきているの。ホント大学内じゃないみたい・・・。


「源さん、今のうちに何かおなかにいれておいたほうがいいわよ。着替えたら何も食べられないからね。よかったらここのサンドイッチ食べて。」


実行委員の女の子が、あたしにサンドイッチを勧めてくれる。昨日選んだ真っ白なウエディングドレスがきちっとかけられている。そして純白の百合などで作られたすごいきれいなブーケまで・・・。ホントにあたし、結婚するみたい・・・。相手が丹波さんじゃなくって雅和さんだったら・・・。


あたしはヘアメイクを済まし、ドレスに着替える。もちろんドレスをきれいに着こなすための下着やドレスシェイプもつける。ドレスはというと、体のラインがはっきりと出るマーメイドラインの最新のデザイン。大人っぽくって、でも品のある・・・。ウエディングベールもすごくいい生地使っていて、ホントにきれいなレース使い・・・。テイアラもホントにきれいなんだもん・・・。結婚指輪ももちろんレンタル・・・。昨日一応リハーサルみたいなこともしたんだけど・・・・ほとんどがぶっつけ本番のようなもので・・・。父親役はあたしのセミナーの教授。教授には娘さんがいらっしゃらないから、貴重な体験だって言っておられたのよね・・・。


模擬結婚式が行われる会場は名物の大銀杏のあたり。本当に特設って感じで朝のうちに突貫工事で会場が作られたの。模擬結婚式の始まりは正午・・・。ホントドキドキする。あたしは着替えが終わり、少しくつろいでいた。するとドアの外から声が聞こえる。


「新婦役の準備完了???新郎役が見てみたいって言うんだけど・・・。」


「だめだよ!ふつう結婚式前の新婦を新郎が見ちゃだめって言うじゃん。もうすぐだし我慢だよ。すごくきれいだからね。」


「おおそうか・・・楽しみだな・・・。」


こんな実行委員のやり取りから数分後、会場に移動になる。やはり丈の長いドレスは慣れていないので油断すると転んでしまいそう・・・。靴はヒールだし・・・。新郎役の丹波さんに身長にあわすために、結構高いヒール・・・。足元が見えないってのも辛いわよね・・・。ああいい経験だわ・・・。


会場にある幕の張られたテントにひとまず入って開始時間を待つ。ホントに模擬結婚式なのにドキドキものだわ。本当の結婚式になったら倒れるかも・・・。


開始5分前になると、実行委員が放送を流す。結構人が集まってきているようで、だんだん表が騒がしいのよね・・・。


「源さん、いい経験じゃありませんか。あなたも何年か後に弐條君と結婚するのですから。予行練習と思って挑みましょう・・・。」


「はい・・・。」


「本当にきれいですね・・・。私にもこのような娘がいればいいけれど・・・。」


「先生・・・。」


なんだかしみじみしてきて、本当に涙が出そうだった・・・。私のパパもこうして送り出してくれるのかな・・・。


「さあ始まるわよ。準備はいいですか?」


「は、はい!」


新郎役の丹波さんはすでに会場に立っているのか、女の子たちの黄色い声が聞こえてくる。そしてあたしは実行委員に誘導されて、父親役の教授とともに会場へ・・・。するとあたしを見た学生達が(特に男の子)が、じっと見つめているの。そしていろいろ聞こえてくる。


(やはり超きれいだよな・・・綾乃ちゃんって・・・。さすがミス慶應。このままタレントにでもなればいいのにさ。)


(三田キャンパスの弐條が婚約者ってのが悔しいよね・・・。ホント模擬でも相手になれた丹波がうらやましい!!!)


(しょうがないだろ。信濃町キャンパスの丹波だからな・・・俺らが選ばれるわけないよな・・・。)


(やっぱり源さんってきれいよね~~~~。私もあんなの着てみたい。)


(その前にダイエットしないと・・・。ホントに源さんってスタイルいいよね・・・。)


(さすが弐條さんの婚約者よね・・・。お似合い・・・。丹波さんのタキシードもいいけど、弐條さんのタキシード姿も見たかったよね・・・。)


(そうそう、休学してなかったらきっと弐條さんがミスターに選ばれていたわよね・・・・。)


そんな声を聞きながら模擬結婚式が始まる。定番の結婚行進曲が流れ、一歩ずつ父役の教授とともに新郎役がいる祭壇に向けて歩いていく。そして新郎役の前に到着すると、父親役の教授は新婦役のあたしを祭壇前で新郎役に渡す。あたしは新郎役の丹波さんの腕に手を置き、式が始まる。神父役が段取りどおり進めていく。その間ずっと丹波さんはあたしを見つめていたのよね・・・。


誓いの言葉が終わり、次は指輪の交換。そして誓いのキス・・・。まあこれは真似だけでいいって言われていたの。あたしは少ししゃがんで丹波さんにベールを上げてもらい、さあ誓いのキス・・・。


すると・・・ちょっと!!!丹波さん顔近づけすぎ!!!


あたしの唇と丹波さんの唇が触れようとした瞬間!


「ちょっと待て!!!」


雅和さんが走ってきてあたしの腕を掴んで丹波さんから引き離すの。そしてあたしを引っ張って会場を出て行くのよ~~~~~。


「雅和さん、待ってよ・・・痛い。」


会場は大歓声よ!とんだ邪魔が入った丹波さんはすごく悔しそうな顔をしていたけど、観客は大喜び。だってホントに映画やドラマを見ているようで・・・。


一部の学生はこれを演出だと思っていたらしいのよね・・・。計画通りに行かなかったんだけど、違う意味で大反響。まあ実行委員もこういうのもありかなって言ってくれて、なんとかなった・・・。


あの後あたしはドレスのままで校舎の裏まで連れて行かれて、雅和さんに言われたの。


「ごめん・・・せっかくの模擬結婚式をだめにしてしまって・・・。でも君は僕の婚約者なんでしょ。人前で他の男とキスなんか・・・。」


「え?」


「まだ君のことは思い出せないけど、婚約している限りはきっと君と結婚するから・・・。もし一生思い出せなくても、今からでもいい、僕はもう一度君にプロポーズして記憶がなくなる以前よりも君を好きになって大事にしようと思う。だから・・・。もうこんなことやめにしよう・・・。」


「雅和さん・・・。」


雅和さんはあたしを事故以来初めて抱きしめてくれたの。以前のようにキスはなかったけれどあたしはこれで満足だったわ・・・。


「約束どおり、君の誕生日に入籍しよう・・・。この僕から父さんに言っておくし、君のお父さんにも伝えておくよ。反対されたとしても必ず・・・。そして早ければ僕が復学して卒業できたら、結婚式をしよう・・・。」


あたしはホントに嬉しかった。事故以来、こんな優しい言葉をかけてもらえなかったから・・・。


そして改めてプロポーズしてくれて、あたしは安心したよ。ありがとう・・・雅和さん。


あたしも大好きいえ、愛してるよ。早く結婚できたらいいね・・・。






作者から^^;


もちろんフィクションですので、実際の三田祭と異なりますのでご了承ください。


作者自体慶應には行った事ありませんので^^;適当に流してくださいね^^;


うれしはずかし恋愛生活 東京編 (16)記憶の欠如と変化

 僕はアメリカ留学から帰国し、成田から乗った特急電車の事故にあい、奇跡的に助かった。九死に一生・・・。助かった原因はいろいろあったそうだけど、やはり眠っていて変な力が入らなかったこと、偶然狭い隙間に入り込んで挟まれずにすんだこととかいろいろな偶然が重なって周りの乗客が命を落とす中、僕は奇跡的に助かった。


でも命の代償は大きい。僕は記憶の一部をなくした。父さんによると僕の人生の中で一番大事な記憶をなくしたらしい・・・。それは僕の身の回りのことをしてくれる「綾乃」っていう女の子のこと。とても可愛くていい子なんだけど、彼女がどうして僕の側にいるのか、そして彼女が誰なのか一切思い出せない。それなのに彼女は文句ひとつ言わずに僕の側に寄り添って身の回りの世話をしてくれる。 彼女は僕の婚約者らしい・・・。親が勝手に決めたんじゃなくって、僕が父さんに頼みこんで決めた最愛の女の子らしい・・・。


「あたしは雅和さんに無理に思い出してほしいなんていわないよ。思い出せないのなら、1から私を好きになってくれればいいから・・・。」


と、彼女は僕に無理を言わずに微笑みながら話してくれた。


今日から彼女は昼間大学に行くらしい。朝早くにおきて、きちんと朝食と僕のために昼食の準備をしていく。


「雅和さん、お昼テーブルにおいてあるから、レンジでチンして食べてね。今日は講義が始まるから、帰り買い物して帰るね。雅和さんの大好物作るから、楽しみに待ってて・・・。じゃあ行って来るね。」


「どこの大学?」


「慶應だよ。今三田のキャンパスにいるのよ。」


そういうと、彼女が連れてきた犬、マックスの頭を撫でて鍵を掛けて出て行く。


彼女は本当に料理が上手で、気が利く子。いつも笑顔を絶やさずに朗らかに生活しているんだ。僕はマックスを抱き上げて、撫でてやると、服従のポーズをしてじゃれてくる。 僕は勉強部屋に入って机に向かう。机に並べてある写真たてにはいっぱい思い出写真が並べてあったが、まったく記憶にない。もちろん自分がいるのはわかるんだけど、どうして彼女が横にいるのかがわからないんだ。


一応頭がなまってはいけないと思って、本棚からいろいろ政治学の本を取り出し、はじめから読んでみる。もちろんこの本を講義でやった記憶はばっちりある。いろいろ本棚を漁ると、アルバムを見つけた。


「なんだろこれ・・・。」


表紙には「結納式」と書かれ、中には着物を着た彼女と幸せそうに微笑んでいる写真が何枚もあった。そしてぱらぱら見ているうちに封をされた封筒を見つけたんだ。その表書きにはこうかかれている。


『源綾乃の20歳の誕生日にこの婚姻届を区役所に必ず出すこと  弐條雅和』


婚姻届???


僕ははさみで封を開けてみると本当に婚姻届だった。提出日は来年の1月15日になっている。そして後は提出するだけの状態。表書きはもちろん自分の筆跡。このとき彼女は本当に僕の婚約者であると確信したんだけど、でも記憶が戻らないんだ。 僕は昼を食べて後片付けをしたあと、パソコンをいじっていた。久しぶりにメールを確認する。いろいろなフォルダーの中に彼女からのメールがぎっしり入ったフォルダーがあった。そのフォルダーを開け、読もうとしたら玄関のベルが鳴る。のぞき窓から見るとそこには懐かしい顔を見える。


「桜ちゃん?」


「雅和さん、パパに住所聞いて来ちゃいました。源さんはいないようね・・・。」


雅和×桜
僕の幼馴染、土御門桜は僕に抱きついてくる。


「なに?」


「いつまで好きでもない婚約者といるの?もともと私は親が決めたあなたの婚約者だったのに・・・。」


もちろん桜ちゃんは20歳になって大学生だからか、以前に比べてとてもきれいで色っぽい。なんていうのかな・・・。彼女(綾乃さん)は清楚な感じで、僕の後ろを歩くような古風な感じなんだけど、この桜ちゃんは現代的で派手って感じかな・・・。遊んでるって感じ・・・?小悪魔って感じ?超いいとこのお嬢さんなのに・・・。


桜ちゃんは僕の肩に手を回して、いきなりキスを迫ってくる・・・。


「悪い・・・今日は帰って・・・。そんな気にはなれない・・・。」


「私がこうしてわざわざ来たのよ!」


「お願いだからかえって!」


この小悪魔は僕の顔を見てむくれると、こういって家を出て行った。


「まあいいわ。私この近くの聖心女子大に通っているから、ちょくちょく顔を出しに来るわ。もちろん源さんがいないときにね。また携帯に電話するわ。」


もちろん桜ちゃんは僕が彼女の記憶をなくしているのをお父さんに聞いたんだろう・・・。今の段階では彼女のことはなんとも思っていないつもりなんだけど、さっきの婚姻届といい、結納の時の写真を見る限り、記憶をなくす前の僕は彼女の事が好きで好きでたまんなかったんだろうと思う。


僕は彼女のどこがよかったんだろうと疑問に思うときがある。どうして桜ちゃんを選ばなかったんだろう・・・。タイプは違うけれど、どちらもきれいな子なのに・・・。僕はどっちがいいんだろう・・・。


僕はいけないことを考えてしまった。もしかしたら、桜ちゃんと付き合ったら、僕が婚約者である彼女の良さがわかるかもしれないと・・・。まあ世間で言う二股をかけてみることにしよう。もちろん婚約者である彼女には秘密で・・・。


夕方になると、買い物袋をかかえた彼女が帰ってきた。


「雅和さん、おなか空いたでしょ。今から夕飯作るね・・・。」


「んん・・・。」


彼女は満面の笑みで僕を見つめながら自分の部屋に着替えに戻ると、エプロンをかけてキッチンに立つ。


「今日はね、雅和さんが大好きなトマトソース味のロールキャベツだよ。ちょっと時間がかかるけど、待っててね・・・。」


彼女は手際よくロールキャベツを作っていく。ホントに彼女は家庭的だ。一切惣菜なんて買ってこないし、きちんと手をかけて夕飯を作ってくれる。そして美味い。下手なレストランに行くよりも美味いんだ。彼女はたくさん作って、密封容器に入れると、きちんと毎日近くに住む彼女のお父さんのために食事を運んでいる。今時珍しい親孝行のいい子かもしれない・・・。もしかしてそういうところを好きになったのかな・・・。


「ホントにたくさん作っちゃったね・・・。たくさん食べてね。残ったら明日の昼にでも食べてよ。」


「ん、んん・・・。」


彼女は僕が食べ始めるまで一切手をつけず僕を見つめて微笑んでいる。


「久しぶりに作ったからまずいかな・・・。」


「ううん・・・おいしいよ。ホントに君は料理が上手だね・・・。」


「よかった・・・。明日は和食にするね。中華がいいかな???」


なんて朗らかで純粋な子なんだろう・・・。僕は彼女にだんだん惹かれていることには気づかなかった。 僕は彼女がいないときは桜ちゃんと会い、桜ちゃんがいないときは彼女と過ごすという二重生活がはじまる。もちろん桜ちゃんと関係を持ったのは言うまでもないが・・・。


桜ちゃんを抱きながら、僕はすごく心が痛む。どうしてだろう。婚約者の彼女のことなんてなんとも思っていないはずなのに・・・。


この二重生活を親友の響貴に知られてしまったのは言うまでもない・・・。もちろん怒鳴られてしまったけど・・・。


「雅和、お前は何考えているんだ!あれ程綾乃ちゃん一筋だったのに・・・。あんな高飛車桜と二股かよ!綾乃ちゃんはお前の前ではすごく明るくしているけど、大学ではしょっちゅう泣いているんだ。それを見て綾乃ちゃんに言い寄るやからが増えたんだよ。このままだったら誰かに持っていかれちまうぞ!早く厄介なことになる前に、桜と別れろ!そして綾乃ちゃんを大事にしてやれって・・・。あんなにいい子はいないぞ。」


「え?」


彼女は僕の前でなんともないように振舞っていたんだ・・・。そうだよな・・・。一番大事な人から忘れられて・・・悲しまない人なんていないだろう・・・。


もちろんこのひと月桜ちゃんと付き合ってみて、だんだん彼女と桜ちゃんの違いがわかってきたんだ。やっぱり彼女は家庭的で、僕のことを一番に思ってくれている。


すると響貴は僕にこういったんだ。


「桜と別れないのなら、俺は綾乃ちゃんをお前から奪う。いいか!綾乃ちゃんを泣かせるお前を許せないんだ。俺は高3の頃から綾乃ちゃんを想っていたんだからな!お前に隙があれば、いつでも奪ってやろうと思ってたんだよ!」


僕は無意識のうちに響貴を殴っていた。なんとも思っていないはずなのに・・・。


僕は桜ちゃんに別れを告げる事にした。もちろんそう簡単には別れることはできなかったけれど・・・。でもなんとか別れる事が出来た。


11月末。毎年恒例の三田祭の季節・・・。僕は響貴に連れられて参加することになった。休学中とはいえ、いろんな先生や学生たちの声をかけられる。みんな僕のことを心配してくれるんだ。もちろん記憶の一部以外はもうなんともない。出来ることなら今すぐ復学したいくらいだ。


「雅和、4月には復学するんだろ?」


「ああ・・・。」


「俺はなんとか3月に卒業できそうだけど・・・。先に出ちゃってごめんな・・・。」


「いいよ。しょうがない。秋の卒業式には卒業するよ。」


僕は久しぶりにキャンパスライフを味わった。すると特設ステージが騒がしくなる。


「ああ、始まった!行こう雅和。」


ステージは恒例のミスコンが始まるようだ。


「雅和、驚くなよ・・・。今年は綾乃ちゃんが出てるんだ・・・。綾乃ちゃんは嫌がったんだけど、結構推薦が多くてね・・・。大学いちの美人だし・・・。清楚な感じが男子学生受けをするんだよな・・・。今年は綾乃ちゃんに決まりだな・・・。ほら出て来た。」


衣装であるウェディングドレスに身を包んだ彼女は最後に司会者に呼ばれ、誘導役の男子学生に手を引かれ、はずかしそうに出てくる。彼女が出ると、男子学生からの黄色い声援が・・・。


「・・・・。」


彼女は緊張のあまり言葉を失っている。すると僕は無意識で彼女に向けて叫んでいた。


「綾乃!ガンバレ!!」


みんな僕のほうを振り返る。僕は恥ずかしくなってその場を急いで立ち去った。もしかして徐々に彼女のことを無意識に思い出してきたのかな・・・。最近になって特にそうなんだ・・・。もちろん彼女はミス慶應に選ばれたらしいんだけど・・・。僕はなぜか機嫌が悪い。


「あれ?雅和、焼いてるのか?綾乃ちゃんがミスに選ばれて・・・。これでますます綾乃ちゃんは大学の人気者だよな・・・。」


「べ、別に・・・。」


「今年は今日、ミスターも決めるらしいぞ。雅和が休学していなかったらきっと選ばれるだろうに・・・。残念だよね・・・。ミスとミスターに選ばれたら明日なんかあるそうだよ・・・。」


「実行委員は誰だよ!実行委員は!」


「さあね・・・。あれ?雅和、綾乃ちゃんのことなんとも思っていなかったんじゃないのか?」


「う、うるさい!」


僕は気になって会場に急ぐ。もうすでにミスター慶應は決まってしまって、選ばれたのは医学部4年の丹波というやつ・・・。こいつはなんとなく知っている。


「やっぱり丹波がなったのか・・・。信濃町キャンパスの丹波、三田キャンパスの弐條というくらい有名やつだ。ホントにお前が出ていたら一騎打ちだったよ・・・。丹波の家は代々医者だよ・・・。江戸時代には徳川家の御典医・・・。もちろん綾乃ちゃんとこみたいに古くは平安時代以前から続く名家だよ。どうする?雅和・・・。あいつは結構遊び人だ。」


なんと最終日に二人はスポンサーが行うファッションショーで模擬結婚式をするらしい・・・。すると丹波が僕のほうにやって来て言うんだよ。


「弐條。明日、お前の婚約者の唇を奪わせてもらうぞ。じゃあな。」


「丹波・・・。」


ホントに丹波は嫌味なやつだ・・・。本当に僕はイラついた。家に帰ってもイラつきはおさまらなかった・・・。





うれしはずかし恋愛生活 東京編 (15)大惨事の成田エクスプレス
 あたしは雅和さんが帰ってくる当日の朝から、雅和さんのマンションを掃除したり、買い物行って夕飯の支度をしているの。さっき無事成田についたって電話あって、6時半までには帰って来るっていうからあたしは雅和さんの好きなものばかり作って、後は帰ってくるのを待つだけの状態で、ソファーに座って再放送のテレビを見ていた。

 あああと1時間で渋谷に着くなって思ってそろそろ準備再開しようと思った途端、ニュース速報が入ったの!

『17時過ぎ、成田国際空港発大宮行き成田エクスプレス32号脱線転覆事故発生。詳しい情報が入り次第・・・・』

え!確か雅和さんが乗るって言ってた特急!ちょっと待ってよ!あたしは急いで雅和さんの携帯に電話をしたの。でも何度かけても呼び出し音だけで、出ない!

テレビでは緊急報道番組で事故現場の映像が流れている。原因はわかっていなかったけれど、マジで脱線転覆!3両目までぐしゃぐしゃだった。4両目以降に乗っていることを私は願ったんだけど、その願いは叶わなかった。

あたしの携帯が突然なってきっと雅和さんだと思ってでたら違ったの。

「雅和さん?!あ、お父様・・・。」

それは雅和さんのお父さんからだった。あたしはお父さんの一言に絶句した。

『雅和は1両目に乗っているんだ!とりあえず公邸に来なさい!』

あたしは早速広尾からタクシー拾って総理公邸まで急いだ。私はパパに電話をかける。

「パパ!雅和さんが!雅和さんが・・・。脱線した特急に乗っているの!それも一両目!どうしようあたし・・・・。今から雅和さんのお父様に呼ばれて公邸に向かっているの・・・。」
『弐條君がか!パパも今、防衛庁から救援命令が出て今現場に向かっているところだ。パパが陣頭指揮を執ることになったから見つかったら電話する!』
「お願い助けて!」
『わかってる。落ち着いて・・・。』
ayanoNEX
やはり雅和さんが事故に巻き込まれた情報が流れているのか、公邸前は報道陣でいっぱいだった。あたしの乗ったタクシーは報道陣のいっぱいいる公邸玄関前で止められ、あたしはタクシーから降りる。あたしにたくさんのフラッシュがたかれる。あたしは待っていた橘さんに支えられながら公邸内に入ったの。

あたしは公邸内の大きなテレビの前で、雅和さんのお父さんと一緒に報道番組の映像を見ながら、連絡を待っていた。公邸内どころか、官邸内も関係者が走り回っている。

「綾乃さん、大丈夫・・・。きっと雅和は見つかる。雅和は昔から運のいい子でね・・・昔いろいろあったけれど、傷ひとつ負わずに生きてきた子だ。現場には綾乃さんのお父様もいることだ。お任せするしかない。」

あたしは雅和さんのお父さんに抱かれながら泣いていたの。続々と死傷者が運ばれていくんだけど、まだみつからない。

「総理!1両目からご子息のスーツケースが!」
「そうか!やはり乗っているんだな・・・。ほかは情報はないか?!」
「いえ・・・。1両目は損傷が激しいためなかなか手をつけられないとの報告が・・・。」

やはり混雑時の特急列車。時間がたつにつれて死傷者の数が増えていく。テレビでも続々と亡くなった人の名簿や運ばれた人の名簿が発表されている。もちろん乗っていると思われる行方不明者の名簿も発表された。もちろん先頭には雅和さんの名前。報道番組でも総理大臣の次男が行方不明であると報道され始めたの。

陸上自衛隊の救援部隊と消防庁レスキュー隊が少しずつ事故車両を重機で解体していき、人が見えると重機が止められ手作業で解体し、救助されていく。やはり一番ひどい1両目の前のほうは生存者が極端に少ない様子で、死者数が増えていく。

雅和さんのお父さんは橘さんを現地に派遣して、あたしのパパの側にいるらしい。あたしのパパの指示がきちんと通っているからか、2両目から3両目までは救助が終わり、最後は一番ひどい1両目を残すだけとなったの・・・。

あと何人残っているんだろう・・・。

満席としてあと20人ほどだという情報が流れる。本当に情報が錯綜しているの・・・。

夜が明け、第二班と交代し、制服を着たパパが、たくさんの荷物を持って公邸を訪れる。もちろん報道陣はパパを取り囲み、様子を伺う。

「総理のご子息は?」
「まだ行方不明のままです。今発見された荷物をこちらに持ってきただけですから。」

パパは報道陣を振り切って公邸の中に入っていく。公邸の一室に雅和さんのものと思われる荷物を運び入れ、雅和さんのお父さんは中身を確認する。

「スーツケースは名前が書いてありましたのでこれだと思うのです。あとかばんも見つかりました。カバンのほうはパスポートと携帯電話が入っておりましたのでこれであると・・・。」

カバンの中にはパスポート、携帯、財布、大学に出すレポート、そしてあたしの写真とお土産・・・。確かに雅和さんのカバン・・・。中は無事だったけれど、外はどう見ても血でいっぱいだった・・・。パパはあたしに言ったの。

「綾乃、覚悟しておいたほうがいい・・・。あの状況では・・・。だから・・・。」

あたしはパパの言葉に絶句する。もちろん雅和さんのお父さんも・・・。

「こうしてカバンも見つかったのだから、きっともうすぐ見つかるはずだ・・・。いいね・・・綾乃・・・。」

その時雅和さんのお父さんの携帯が鳴る。橘さんからのようだ・・・。

『総理!発見されました!今搬送中です!』
「橘君!本当か?!どこの病院だ!」
『新宿区東京医科大学病院救命救急センターです!』
「わかった。今から向かう!」

パパは市ヶ谷駐屯地に戻ってから病院に合流の約束をする。パパはあたしをぎゅっと抱きしめたあと、一緒に来ていた部下の人と車に乗って市ヶ谷駐屯地に向かった。あたしは用意された車に雅和さんのお父さんと乗り込んで病院に向かう。 病院にはまだ雅和さんは到着していなかった。

続々と雅和さんよりも先に助け出された乗客が運び込まれている。やはりここも大変混雑している。ここに総理大臣が来ている事さえ皆気がつかない・・・。まだ雅和さんが到着しないうちにパパも急いでやってきた。

「まだ到着していないのか!現場はもう救出活動は終了し、現在は国交省に引き継ぎました。現場検証をしています。あのような惨状はこの私でも・・・。とりあえず救出活動が予想より随分早く済みましたので、なんとか最悪の事態は免れたと思います。」
「そうですか・・・。さすが源さんですね・・・。レスキューと災害救援部隊が協力し合って出来たんだと思います。このような時は結構行き違いなどで活動が遅れる場合が多いが・・・。さて雅和の様態はどういう程度かが問題だ・・・。」

やはりいつも冷静な雅和さんのお父さんはこの時ばかりは大変苛立っているの・・・。続々と病院の表は報道陣が集まってきている。すると救急車が到着するのか、看護師と医師が表に走っていく。

「最後の負傷者です。名前は弐條雅和さん、年齢21歳、男性、学生、程度は・・・・。」

看護師と医師のやり取りする声が聞こえる。やっと到着したみたいなの・・・。

ストレッチャーにのせられ、首には災害時にかけられる負傷の程度が書かれた札がついている。意識はなく、酸素マスクをかけられていた。やはり体中は血でいっぱい・・・。あたしは見ていられなくなって、パパの胸に顔をうずめた。ここまで付き添っていた橘さんが雅和さんのお父さんに状況説明をしている。雅和さんのお父さんは椅子に座り込んで溜め息をつく。相当危険な状態らしい・・・。あたしはショックのあまり気を失って倒れたの・・・。

気がついた頃には雅和さんは峠を越え、なんとか命には別状ない状態だと聞いた。でもまだ面会謝絶状態は続いているの・・・。雅和さんのお父さんは公務があるからとしょうがなく病院を離れ、あたしは救命センターのロビーで夜を過ごす。

一度雅和さんの家に戻って、片づけをしたり、着替えを用意したりしたぐらい・・・。やはり相当頭を打っているのかまだ意識は戻らないらしい・・・。そのほかはなんとか怪我の程度は軽く、切り傷、打撲と骨にひびが入っている程度という。不幸中の幸いというか、あの状態でこれくらいで済んだことが奇跡に近いといわれたの。だって雅和さんの周りのほとんどの人は即死状態か、助け出されたとしてもショック状態のため、続々と息を引き取っていく。でもまだ意識が戻らないということが、主治医は気がかりでしょうがないという。

「CT、MRI、脳波と、すべて検査しました。脳内出血等は見られません・・・しかし意識が戻らないとは・・・。何かほかに原因があるかもしれません。もう少し詳しい検査を行ってみます・・・。そのように総理にお伝えください。わたくしたちは全力を尽くして治療いたしますので・・・。」
「はい・・・。」

あれから何日経ったんだろう・・・。毎日病院を行ったり来たりで、日にち間隔も曜日間隔もまったくなくなってしまったの・・・。まあ今は夏休みだからしょうがないんだけど・・・。

あたしはこの前、雅和さんのお父さんの代理として大学の学生課や国際交流センターに書類を届けに行ったの。もちろん大学はあたしが雅和さんの婚約者であることを知っているから、いろいろ心配してくれる。あたしは雅和さんの休学届けと、留学後に関する書類を全部提出して家に戻ってきた。雅和さんは帰国前に書類をすべて揃えていたから、留学中の単位認定は可能であると、先生たちは言っていた。もちろんあっちの大学でも結構優秀な成績であったと、報告があったらしい・・・。

意識は戻っていないんだけど、事故から1週間で一般病棟に移ることになったの。相変わらず面会謝絶だったけど、あたしだけは病院の配慮で病室に寝泊りするの・・・。

いつまで眠っているつもり?早く目覚めて「綾乃おはよう・・・」って言ってよ!お願いだから・・・。いつものように優しい微笑であたしを見つめてよ・・・。

あたしは毎晩雅和さんの手を握りながら椅子に座って眠ったの・・・。手のぬくもりはいつもの雅和さんと同じ・・・。

雅和さんのお父さんによると脱線原因はやはり鉄道会社にあるようで、詳しい原因はよくわかってないんだけど・・・。毎日のように鉄道会社の社長や取締役達が公邸にやってきて土下座してお父さんに謝って帰っていくらしい・・・。お父さんはやはりいろいろ言いたいらしいけれど、やっぱり総理よね・・・。

「うちは最後でいいから先に他の遺族や被害者に謝罪を・・・。」

と・・・。もちろん記者会見でもそう言ってた。もちろん公の場以外ではすごく落胆して泣いていらっしゃるんだって・・・。

ある日あたしはいつものように雅和さんの手を握ってじっと雅和さんの顔を眺めてた。そしていつものように、雅和さんに声をかける。

「雅和さん・・・起きて・・・愛してるから・・・起きて・・・。」

するとなんだか手を握り返してくるような感覚がしてもう一度握ってみるの。やっぱり気のせいではなかった・・・。あたしは看護師を呼び、確認してもらう。やっぱり気のせいではなかったの。すぐに公邸に電話してお父さんを呼んだのね・・・。お父さんは公務を切り上げてすぐに病院までやってきたの。やっぱり意識が徐々に戻ってきたのか、お父さんが声をかける・・・。

「雅和、聞こえるか?父さんだ、わかるか?」
「ん・・・んん・・・。」

まだ意識が朦朧としているのか、反応は鈍い。主治医の先生はこれで大丈夫ですと言ったの。

「弐條さん、弐條雅和さん。聞こえますか?聞こえたら手を握ってください。」

するとすぐに握り返してくるというので、もうすぐ意識がはっきりしてくるでしょうといい、病室を出て行った。

「よかったね、綾乃さん・・・これで雅和は大丈夫だ・・・。これからも雅和のことを頼みましたよ・・・。」
「は、はい!」

あたしは嬉しくてたまんなかった・・・。早くあたしの顔を見て「綾乃」って呼んでくれないかな・・・。でも・・・。 でも違ったの・・・。少し経って先生の言うとおり意識がはっきりして目を開けてくれた・・・。

「雅和!気がついたか?どうだ、気分は?」
「父さん・・・?公務は?」
「お前の意識が戻りそうだと電話があって、公務を切り上げてきたんだよ。ほら側には綾乃さんがいてくれているぞ。ずっと心配して側にいてくれたんだ。」

すると雅和さんはあたしの顔を見て不思議そうに言ったの・・・。

「綾乃・・・?綾乃って誰・・・?この子は?」
「何言ってるんだ、お前に最愛の婚約者じゃないか・・・。」
「婚約者?そんな人いたの・・・?」
「おい!こんな時に冗談を・・・・まさか・・・。」

そう雅和さんはあたしのことだけを忘れてた。記憶喪失ってことかな・・・。ホントにあたしに関することをすっかり・・・。ちゃんと大学に進学して、ワシントン大学に留学して帰ってきてNEXに乗ったことまでは覚えてるらしいけれど、事故の直前あたしに電話したことも、1年ちょっと前に結納したことも、高校で運命的な出会いをしたこともすっかりあたしのことは記憶になかった・・・。先生は多分一時的なショックによる記憶の欠如といっていたけど・・・。でもなんであたしのことだけを忘れるんだろう・・・。パパの名前と職業はわかっていても、どのような関係なのかがわからないというしね。あたしはショックだった・・・。

なんとか事故から一月後、無事退院して、自宅療養となったの。依然あたしの記憶は戻らないまま・・・。あたし達の関係はどうなってしまうんだろう・・・。あんなにあたしのことを愛してくれていたのに・・・。あたしは悔しくて悔しくてたまらなかった・・・。

自宅療養中あたしはパパに許可をもらって雅和さんのマンションに住み込むことになったの。もしかしたら一緒にいて思い出すかもしれないって・・・。あたしも休学しようかと思ったけれどそれは反対されて、9月末から始まる大学生活の再開をこうした形で迎えなければならないと思うと、ホントに悔しくてたまんないよ・・・。 本当にいつになれば以前のようになるのかな・・・。あたしは祈るような気持ちで雅和さんとともに広尾のマンションに戻ったの。


【作者からの一言】
何とか命が助かった雅和。しかしその命の代償は大切な記憶・・・。この2人の関係は終わってしまうんだろうか?
今回のNEX画像はキハ28号 さんからご提供いただきました^^スペシャルサンクスでした^^


うれしはずかし恋愛生活 東京編 (14)帰国~困難への序章
 僕は充実したワシントン生活をしている。ホストファミリーもすごくいい人だし、ご主人は政府関係者だから、いろいろためになることを教えてくれるし、休みの日は家族みんなでアウトドアをするとても温かいいい家族だ。ホントに憧れの家庭・・・。

 毎日メールで綾乃とやり取りしているんだけど、相変わらず元気にやってるみたい。 クリスマス休暇は綾乃がワシントンに来てくれて、すごく楽しかったし、ホストファミリーも僕の婚約者と知って、綾乃を家族の一員のように扱ってくれたんだ。もちろん綾乃は英語がぺらぺらだからね・・・。ホストファミリーのご主人は防衛関係のお仕事をされているから、特に綾乃と話があう。ご主人は綾乃のお父さんが自衛隊の司令部にいるときいて、いろいろ聞いてくるみたい。でも綾乃はある程度しか知らないから困っていたようだけど・・・。

 春休みは日本に帰った。住人のいない僕のマンションをいろいろ片付けたり、(響貴は僕が留学すると聞いて引っ越していったんだよな・・・)綾乃やマックスといろんなところに行ったり楽しく過ごしたんだ・・・。

 あとひと月で大学の授業が終了し、日本に帰る。僕はそろそろ大学に提出するレポートや資料、そして届出物の整理を始めたんだ。早く日本に帰るのが待ち遠しい。綾乃は2年生になってるから、今は僕と同じ三田キャンパスで学んでいる。帰国したら一緒に大学に通うんだ。帰ったら僕は4年生。すぐに年が明け、綾乃の誕生日・・・。綾乃は20歳・・・。二人だけで入籍する約束をしているんだ。少しずつ荷物をまとめ、いらない物は日本に送っている。綾乃のマンションに送っているから、綾乃は僕のマンションに持って行ってくれて、整理してくれているんだ。 ホント連絡はメールばっかり・・・。だって時差のせいで生活が合わないんだ・・・。たまには話すけど、ほとんどメール。綾乃が送ってくれる写真つき近況メールが唯一の楽しみで、小さかったマックスが、もう成犬になってるのはびっくりしたかな・・・。当たり前の話だけど・・・。綾乃はなんとか後期試験も単位を落とさずクリアできたみたいだし、今はもう2年の前期試験のために勉強しているらしい・・・。

 あっという間に帰国まであと一週間。ホストファミリーは帰国する僕のためにご近所を呼んでガーデンパーティーをしてくれたりしたんだ。

「雅和、ぜひ結婚したら新婚旅行にこっちにおいで。綾乃さんはホントにいいお嬢さんだよ。」
「ええ・・・。きっとこちらに顔を出します。」
「雅和はきっといい政治家になるよ。君のお父さんのように・・・。君のお父さんはこっちでも有名だし、ファンも多いのだよ。」
「ええ、がんばります。」

ホントにいい方ばかりに囲まれて、楽しい1年だった。いろいろ学んだことも多い。留学してよかったと思ったよ・・・。

僕は久しぶりに綾乃に電話をする。飛行機の時間を知らせるためだ。

「綾乃、5日後の15時45分につく便に乗るよ。そのあとは東京までリムジンバスか電車で戻るから・・・。ついたらどちらにするか連絡する。」
『じゃああたしマンションでおいしいもの作って待ってるね・・・。』
「楽しみだな・・・。久しぶりに綾乃の手料理が食べられるんだもんな・・・。もう前期テスト終わったんだろ?どうだった?」
『まあギリギリ大丈夫そうだけど・・・。がんばったよ!今は結果待ち・・・。』
「そう。帰国したらゆっくり二人でいようね・・・。」
『うんそうだね・・・じゃあ切るね・・・。』

ホントに帰国が楽しみでしょうがない・・・。大学の提出物を先に大学に送り、レポートのみ帰りのカバンに入れ、帰りの支度をする。スーツケースに最後の荷物を入れて、帰る日を待つ。帰りの便が午前中発だから、出発2日前にニューヨークに入り、観光がてらにぶらぶらする。

もちろん綾乃へのお土産も買う。何がいいかなって思いつつやっぱりティファニーでちょっと早いけど結婚指輪を買って帰ることにした。綾乃用の指輪には字を入れてもらった。 これをきちんと持ち込み用のカバンの奥に大事に入れておいた。きっと綾乃は喜ぶだろうな・・・。まだ使わないけど、入籍したら渡すんだ・・・。

やっと帰国の日、僕は滞在先のホテルを出てJFK国際空港へ・・・。搭乗手続きをして綾乃に電話をする。やっぱり綾乃は喜んでいた。だってあと1日弱で会えるんだから・・・。僕は帰りくらいはゆっくりしようと取ったファーストクラスにのり、飛び立つのを待つ。やはり日本の航空会社だ。キャビンアテンダントの日本語を聞くとなんだかほっとするんだ。まだアメリカを飛び立っていないのになんだか日本にいるような気がして・・・。 飛行機が成田に向けて旅立つと、なんだか緊張の糸が切れたようにどっと疲れが来る。機内サービスを受けるまもなく僕は椅子を倒し、横になって眠りにつく。何度か起きて機内食を食べたりした。食べた後は体を動かさないとエコノミー症候群になりそうだ・・・。ストレッチとかしながら、体を動かす。そしてまた横になるの繰り返し・・・。いつの間にか日本領海に入り、着陸態勢に入る。眼下には日本が見える。これは房総半島だろうか・・・。

もうすぐ綾乃に会える。どんな顔で綾乃に会おうかな・・・。やっぱり抱きしめて綾乃にキスしたい・・・。きっと1年経って綾乃はもっときれいになっているに違いない・・・。

あっという間に成田に無事到着した。そして綾乃に電話をする。

「綾乃?今ついたよ!」
『お帰り!何で帰ってくるの?バス?電車?』
「成田エクスプレス32号に乗る。渋谷に6時につくから渋谷からタクシー拾うよ。」
『じゃあ6時半くらいかな・・・。おいしいもの作って待ってるよ!』

 僕はなんとか座席券が取れて座席に座れる。ちょっと1両目というのが気になるんだけどな・・・。まああと1時間半もすれば綾乃に会えるんだもの・・・。

僕は首相公邸にいる父さんに帰国の連絡を入れる。

「父さん、今成田についたよ。成田エキスプレス32号の先頭車両に乗るからね・・・。」
『そうか、やっと帰ってきたか。また自宅についたら電話くれ。』
「んん。明日、公邸のほうに行くからね・・・。じゃあ切る。」
kikoku

乗る予定の成田エクスプレス32号が静かにホームに入ってきた。僕はスーツケースを持ってスーツケースおき場に固定をすると、手荷物を持って指定席に座る。夕方近くだからだろうか、結構混んでいる。座れてよかったなんて思いながら、やはり疲れからかすぐに眠ってしまった。

夢の中、僕は綾乃と再会していた。とてもいい夢だった。

しかしこの成田エクスプレスがあんな大惨事を起こすなんてこの時はわからなかった・・・。




【作者からの一言&スペシャルサンクス】

m-wonderさん に頂いたNEXの画像で挿絵を描いてみました。やはり著作権の問題で、ネット上などのものは使えませんよね^^;私は関西在住だし^^;先日行った東京でNEXの写真を取れなかったんです^^;m-wonderさん はたくさんの電車画像をお持ちです。だめもとで頼んですんなりいただけたのです^^またキハ28号さんにも画像提供していただけることになっております。

さてNEXが次何を起こすんでしょうか?雅和の身に何か起こるんですが・・・。

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さくらと空 
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