4年生、2年生のねえねと、幼稚園児の双子っちのいるママです。アメブロで発表している小説の倉庫として使っています。お好みの物があるかわかりませんが、覗いてくださいね^^ ご感想お待ちしております!

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夢~高校編 最終章 別れと約束 (5)約束

「雅・・・。」


雅は俺のほうを見て立ち上がると、俺に抱きつき、気を失った。

「雅・・・?」

すごい熱だ・・・。


俺は驚いて駅員さんに救急車を呼んでもらった・・・。そして市民病院に運ばれる・・・。


雅は点滴をつけられ、ずっと眠っていた。驚いた父さんは制服のままで病院にやってきた。次の日、叔父さんとおばさんが慌ててやってきたんだ。怒られるかなって思ったんだけど、叔父さんは雅をよく探してくれたと褒めてくれたんだ。


でも雅はまだ眠ったまま・・・。


おばさんによると雅はここ数日何も口にしていなかったらしい・・・。その上無理して東京からここまで来たんだから・・・倒れたんだ・・・。


約束
それから2日後、雅は目覚めた。
側にいる俺を見ると雅は俺に抱きついた。

「孝博君に会いたかったの・・・。雅は恋に恋しているんじゃない。本当に孝博君が好きなの。愛してるの・・・。」

「でもさ、俺たちは従姉弟だよ。そして雅は宮様と・・・。」

「宮様嫌い・・・。あの人本当は誠実な人じゃないのよ。結構いい加減なの。実は何人も彼女いるの知ってるもん・・・。私は本妻として入るかもしれないけれど、浮気されるのは嫌いだもん。」

泣き叫ぶ雅を見て叔父さんは言ったんだ。

「雅・・・パパは知らなかったよ、雅がそこまで孝博君の事を・・・。そしてあの宮様がそんな男だなんてね・・・。そんな男のところに雅はやれない。雅が不幸になるだけだ。雅、パパのほうから宮内庁に辞退の申し入れをしておくが、宮様には自分の言葉ではっきり丁寧にお断りしなさい。いいね。しかし・・・孝博君が相手じゃねえ・・・。」

俺は叔父さんにはっきり言ったんだ。

「叔父さん、俺、雅の事好きだよ。雅じゃなきゃ嫌なんだ・・・。俺、防大出て、幹部候補学校、幹部学校を出たら、雅と一緒になっていいかな。もちろんそれは雅がそこまで俺の事を想ってくれているかが条件だけどね。あと十年も先だよ・・・。雅が俺の事10年待っていられるのなら。雅・・・いい?」

雅はうなずいた。叔父さんもそれならと許してくれたんだ。

「孝博君、幹部自衛官でなくても、政治家でもいいぞ。」

「いや、俺は父さんのような幹部自衛官になるんだ。それが夢なんだ・・・。夢が叶ったら雅を迎えにいくよ・・・。いい雅?」

「うん!」

俺たちは両方の親の前で約束をした。誰がなんて言おうが一緒になるんだ。従姉弟だって構わない・・・。


いいだろ?雅・・・。


(完)



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夢~高校編 最終章 別れと約束 (4)家出

家出 ある日俺の携帯に電話・・・。弐條の叔父さんからだ・・・。


「孝博!雅そっちに行ってないか???雅が家出をしたんだ!」

雅が家出???おばさんがちょっと買い物で留守をしたときに雅は貴重品だけもっていなくなったらしい・・・。東京中探しても見つからなかったので、俺の携帯にかけてきたみたいだ・・・。かき置きにはこう書かれていたらしい。

『雅は宮様と結婚しません。雅は孝博君が一番好きなの。孝博君が側にいないと雅は生きられないの・・・。ごめんねパパ、ママ・・・。雅は孝博君のことを許してくれるまで帰らないから。』

と・・・。きっと俺のところに向かっているに違いない・・・。俺は雅の携帯に電話をかけた。何度かかけてやっとつながった。

「雅、今どこにいるんだ!!!」

『北伊丹駅だよ・・・。孝博君・・・迎えに来て・・・。雅、雅・・・。』

いきなり電話が切れる。なんだかおかしい・・・。俺は自転車を走らせ、JR北伊丹駅へ・・・。


雅は駅の階段に腰掛けていた。雅はすごく痩せてしまって、あの元気で笑顔の可愛い雅の面影はない・・・。





つづく・・・











次が最終回ですよ^^;


シリーズはまだまだ続きますが^^;



夢~高校編 最終章 別れと約束 (3)偽装

 夏休み、俺と雅は別れた。まあ。俺の一方的な別れで・・・。


あの日のことで、おばちゃんに俺と雅が付き合っていたことがばれてしまったんだ。もちろん父さんには散々絞られ、雅ちゃんは強制的に東京に戻されてしまったんだ。雅は半狂乱になって、せっかく叔父さんのおかげで復学した学習院女子高を登校拒否。家に引き籠ってしまったんだ・・・。一度、家に宮様がお忍びで雅と面会するために来たらしいんだけど、会おうともせずに、さらに引き籠る。たいそう叔父さんは困り果ててたんだ・・・。俺の父さんは俺のためにわざわざ休みを取って、東京に行き、叔父さんに土下座・・・。叔父さんは父さんにしかりつけることはなかったんだけど、どうすれば雅が元の雅に戻るかを悩み悩んでいたらしい・・・。


俺は何もなかったように高校に登校・・・。もちろん雅を好きなことは変わりない・・・。そしていつもの光景・・・。偽装
朝一番に丹波由佳が俺の左腕に飛びついてくる。


「あれ???従姉弟は???」


「東京に帰ったよ。」


「ラッキー。これで源君を独り占めに出来る!」


おいおい・・・。俺はお前の彼氏じゃない・・・。彼氏か・・・。


俺に彼女が出来たと聞いたら雅は諦めてくれるだろうか・・・。


「源君、由佳、まだ好きだよ。源君のこと・・・。」


丹波由佳は俺に告る。


「俺も・・・。」


「え?何?良く聞こえないよ。」


「俺もお前の事好きだよ。付き合おうか・・・。」


丹波由佳は満面の笑みで俺の胸に飛びつく。


おいおい!みんな見てるぞ!!!言っておくがなこれは偽装なんだ・・・。もちろんお前なんか好きじゃない・・・・。


でも結構可愛い笑顔かも?


この日から俺と丹波由佳は手をつないで登下校・・・。傍目にはきっと恋人同士に見えるだろうな・・・。


これでいいんだこれで・・・。





つづく・・・






夢~高校編 最終章 別れと約束 (2)一方的な別れ方

 俺は無意識のうちに広尾の雅の自宅へ・・・。そしてオートロックの呼び出しをならす・・・。


「はい・・・。」

おばちゃんだ・・・。

「おばさん?孝博だけど、雅いる?」

「いるわよ、今開けるから・・・。」

オートロックの扉が開き、俺は雅ちゃんちの玄関前へ・・・。呼び鈴を鳴らすと雅が出てきた。

「孝博君・・・。どうぞ入って・・・。」

雅は真っ赤な顔をして僕を招き入れてくれた。俺は雅の部屋に入り、雅と話す。いつもどおりのお嬢様スタイルの雅・・・。やはり自宅では今時の高校生の服装はしないんだね・・・。


雅はニコニコしながらお茶を運んできてくれた。

一方的な別れ
「孝博君、会いたかったよ・・・。雅寂しくって・・・。受験勉強なんて出来ないよ・・・。」

そういうと雅は俺の側に寄り沿って、頭を俺の肩に・・・。そして俺の耳元でささやく。

「孝博君、キスして・・・。」

雅は本当に寂しかったのか、潤んだ瞳で俺に訴える。ああ!もう・・・。俺はそっと雅にキス・・・。

「雅、もうこれで終わりにしよう。」

「え?」

「やっぱ良くないよ・・・俺たち・・・。別れよう・・・。きっと雅は俺と恋愛ごっこしているだけなんだよ・・・。宮様との結婚から逃げたいから・・・。もし俺が防大に入って卒業して、幹部自衛官になったら・・・。そしてそれでも雅が俺のことを好きなんだったら・・・。もう一度・・・。ごめん・・わかって雅・・・。」

「恋愛ごっこじゃないもん・・・。本当に孝博君のことが好きなんだもん・・・。」

「でも俺たちは従姉弟だろ!雅は宮様との結婚が決まったようなもんだし・・・俺たちは別れたほうがいいんだ・・・。雅は・・・雅は恋に恋しているだけなんだよ!!!」

俺は雅の家を飛び出した。もちろん雅の大きな泣き声が・・・。



これでいいんだ。これで・・・。


夢~高校編 最終章 別れと約束 (1)相談

 雅ちゃんは少しして東京の自宅に里帰り・・・。俺もお盆に行く予定だった代官山の爺ちゃんちに早めに行くことにした。 まだ代官山の爺ちゃんは俺を政治家にすることを諦めていないらしくって、慶應か早稲田に入れというんだよね・・・。俺は防大に行くつもりで勉強しているんだ。もちろん防大は理系だもんな・・・。理系中心に勉強しているんだ。母さんは離婚後、少し経ってから、以前から興味あった雑貨のお店を始めたらしい。ま、母さんはセンスいいから、結構固定客が出来て繁盛とはいかないものの、満足のいく生活をしている。姉貴は相変わらずのほほんとお嬢様生活・・・。代官山の家はきちんと俺の部屋が残されていて、慶應義塾高の制服をかけてある。気が変わったら復学できるように用意してあるとみた。もちろんそんな気など一切ない。


「ちょっと出かけてくる。」

俺は電車を乗り継いで、南麻布へ・・・。


南麻布には法務大臣の泰明叔父さんの東京の自宅がある。もちろん叔父さんに遊びに行く連絡を入れ、遊びに行った。遊びに行ったといっても相談を・・・・。泰明叔父さんは弁護士の資格を持っているんだよね・・・。だから結構法律に関しては詳しいというかプロだ・・・。叔父さんは結構聞き上手で、俺はよく叔父さんに相談をしている。関西人気質で、結構庶民的な叔父さんは雅和叔父さんと違って親身になって相談に乗ってくれる。そして面白い。

「よう孝博君。どうしたん?」

「叔父さんちょっと聞きたい事が・・・。」

「んん・・・ま、入れ。」

7月に子供を産んだ彩子おばちゃんは、まだ宝塚の叔父さんの実家にお世話になっている。叔父さんは今一人暮らしのようなもの・・・安心して相談が出来る。叔父さんは俺によく冷えたジュースを出してくれた。

「聞きたいことって???」

相談
俺はホント叔父さんに言ってもいいものなのか、ちょっと悩んだんだけど、雅ちゃんの夢のために聞いてみたんだ。

「叔父さん、従姉弟って結婚できるの?」

「あ?いきなり何や?社会の宿題か?政経の宿題か?」

「ん?んん・・・。」

叔父さんは宿題か何かと思っているようだ。

「一応法律上出来るけどね・・・。医学上はあまりね・・・。なんなん?」

「ホント?結婚できるんだね!!!」

俺は顔を真っ赤にして話を聞いていたから、ピンときたのかな?

「孝博、お前もしかして???」

「泰明叔父さんだから言うんだよ。絶対雅和叔父さんや綾乃おばちゃんには言わないで・・・。」

「場合にもよるよ・・・。」

「俺さ、今雅ちゃんと付き合っているんだよ。もちろんキスもしたし・・・それなりのことは・・・。」

「待て!!!孝博は15やろ!何やってるんや!!!従姉弟の雅と・・・。」

泰明叔父さんは相当怒っていた。もちろん別れなさいって言った。別れないと雅和叔父さんに報告すると・・・。


俺はわかったふりをして叔父さんの家を出た。やっぱり俺は雅を諦めないといけないのか・・・。雅の気持ちは・・・・?


つづく



夢~高校編 第4章 関係 (8)夏の思い出

「ごめん・・・やっぱり・・・。」

俺はあと一歩というところで、雅ちゃんのベッドから出る。やっぱり脳裏に雅和叔父さんと綾乃おばちゃんの顔が浮かんだんだよね・・・。雅ちゃんは座って真っ赤な顔をしてタオルケットで体を隠していた。やっぱり雅ちゃんの体は、大人の体をしていた。俺なんかホントガキで、これ以上雅ちゃんの体を穢す事なんて出来なかった。


一線雅ちゃんのことを大切に想うからこそ、本当に最後の一線は越えないことにしたんだ。俺は服を着て、雅ちゃんの服をそっと手渡す。

「やっぱり私のこと嫌いなの?」

「そうじゃない。俺、雅の事好きだよ・・・。でも俺たちは従姉弟だろ?決して父さんも叔父さん叔母さんも俺たちの事許してくれないよ。」

「いくじなし・・・。」

ま、そう思われても仕方がないだろうね・・・。

 俺たちは夕飯を食べ、別れる。

「孝博君。今度の週末、2人で海水浴行こうね。きっとよ・・・。」

「うん・・・。」

 もちろん、2人で海水浴に行った。父さんには高校の友人とみんなで行くんだってうそ付いて・・・。雅ちゃんのセパレートの水着はホントに可愛くって、一緒にじゃれあいながら遊んだよね・・・。周りの人はきっと普通の恋人同士だと思ったに違いない。俺たちがいけない恋をしているなんて思っていないだろう。昔はよくみんなで湘南の海に海水浴に行ったよね・・・。ホント、久しぶりに楽しい海水浴だった・・・。


夢~高校編 第4章 関係 (7)一線を・・・

 一通り宿題を終え、俺はネットのサイトを眺めながら、雅と何を食べようか、悩む。結局ピザ。時間を指定して注文・・・。夕飯の時間まで時間があったから、俺と雅ちゃんは雅ちゃんのベッドにもたれて座り、テレビを見る。


(テレビはこの部屋にしかないんだもんな・・・。)


雅ちゃんは疲れたのかな・・・俺の肩にもたれかかっていつの間にか眠っていた。ああ、雅ちゃんのチラッと見える谷間と、ミニスカートから際どい具合に出ている太ももを見ると、ムラムラこない男なんていないだろう。

孝博のキス
俺はつい・・・雅ちゃんの唇にキスを・・・。

「んん・・・?」

雅ちゃんが目を覚ます。

「孝博くん・・・・?今・・・。」

「忘れろ。春のお返しだ。」

雅ちゃんは満面の笑みで俺を見て喜ぶ。

「孝博君にキスされちゃった・・・。うれしい!!!」

そんな顔で俺を見ないでくれよ・・・。それ以上のことを・・・。


ああああ!!!!もういっちゃえ!!!!我慢できない!!!


俺は雅ちゃんを押し倒していた。

「いいよ、孝博君・・・。初めての人が孝博君で・・・。私の今の夢知ってる?」

「夢?」

「私、孝博君の奥さんになるのが夢だよ。ずっと死ぬまで孝博君の側にいたいの。だから孝博君にあげてもいいよ・・・。私のすべてを・・・。」

 俺たちは従姉弟という一線を越えてしまった・・・。


もちろんそれは許されることではない一線を・・・。




つづく


夢~高校編 第4章 関係 (6)雅のこと

「私着替えてくるね。この前お友達と買ったかわいい服着てみたいの。みちゃだめよ。」

「誰が雅ちゃんのペチャパイを見るもんか・・・。」

「ペチャパイって・・・見たことあるの?私の体。」

「小さい時は一緒にお風呂入ったりしてたじゃん。」

「もう十年も昔のことでしょ。失礼しちゃうわ。」


そういうと、雅ちゃんはお気に入りと思われる服を持って洗面所の脱衣所に行き、着替えている。もちろんこれでも俺は一人の男。女の子の体に興味ないわけはない。高校の友人の家でビデオを見たり、本だってみたこともあるし、友人の中には中学の時に体験しているやつもいるから、いろいろ聞いているんだよね・・・。もちろん夏服の白いブラウスから透けて見える雅ちゃんの白い下着の線をみたとき、一瞬ドキッとした事だって・・・。そして理科室から見えた雅ちゃんのスクール水着姿・・・。もちろんペチャパイじゃない・・・。ちゃんと女の体をしている。ペチャパイって言ったのはまあいう照れ隠しみたいなもので・・・。


ああ、我慢できないよな・・・。


普通なら・・・。


俺はカバンから宿題を取り出して宿題をはじめる。洗面所のドアが開く音がし、素足で歩くペタペタという音。

「見てみて、孝博くん。これ可愛いでしょ。友達が選んでくれたんだ。」

雅ちゃんは今風の高校生って感じの服。膝上10センチ以上のミニスカートにキャミソール、半そでのフリルのついたかわいいデザインの白いカーディガン。そして髪の毛はアップにして髪留めで止めている。長く細い首筋がすごく強調されて、うなじの遅れ毛がなんとも・・・。

孝博照れる
俺は顔を真っ赤にして、目に行き場に悩むんだ。だって胸の谷間が・・・。おへそも・・・。今までこんなの着たことないよね、雅ちゃんは・・・。雅ちゃんといえば、清楚な膝が隠れるくらいのワンピースのほうが多いよね・・・。髪だって・・・ホントお嬢様って感じに結って・・・。ああ雅ちゃんがこんな格好をしているのを見たらきっと叔父さんは卒倒かも?こんなに雅ちゃんの胸って大きかったんだ・・・。だめだめ・・・俺は雅ちゃんの前で男になっちゃいけないんだよね・・・。


続く



夢~高校編 第4章 関係 (5)雅の家へ・・・

 家に戻ると父さんたちは出かける準備をしていた。俺は父さんに成績表を渡し、自分の部屋に入る。俺はショックだった。雅ちゃん、もうそんなことになっていたんだ・・・。俺は着替えて下に降りる。すると出かける前の父さんが言う。


「孝博、もしかしたら遅くなると思うから、夕飯は雅ちゃんと外食しなさい。お金はここに置いておくから、いいね・・・。」

「わかった。」

「それと成績オール10だったね、よくがんばった。」

「そりゃそうだろ。慶應とレベルが違うんだから・・・。」

「そうだね・・・お前は慶應でも上位だったしね・・・。」

そういうと父さんたちは家を出て行った。俺は雅ちゃんに電話をする。もちろん夕飯の話・・・。

「孝博くん、それならうちにおいでよ。デリバリーでもしてゆっくりね・・・。そのほうがいいよね・・・。」

「んん・・・昼から宿題も一緒にしよう。」

「わかった。待ってるね・・・。」

雅ちゃんの声は少し低かった。きっと雅ちゃんも宮様の言葉を聞いてショックを受けたんだろう。まだ返事していないのにも関わらず、お妃内々定だと聞かされて・・・。

 俺は学校で流した汗をシャワーで流し、冷やしそうめんを作ってお昼を済ます。雅ちゃんはちゃんと食べているかな・・・。雅ちゃんはちょっと食事が細いほうだから、もしかしたらショックで何も口に出来ていないかもしれない。


まだ時間あるから、冷蔵庫にあった卵と牛乳、バター、そしてフランスパンと砂糖を使って雅ちゃんの大好きなフレンチトーストを作ってみた。おいしいか自身はないけど、いつもフレンチトーストを食べるときの雅ちゃんの顔は笑顔なんだ。いつもの笑顔でいっぱいの雅ちゃんに戻ってくれるのかな・・・。


俺はフレンチトーストをお皿に入れラップをかけて、荷物を持って雅ちゃんのマンションへ・・・。

雅の家
呼び鈴を押すと、まだ制服のままの雅ちゃん・・・。目は真っ赤で、腫れぼったい。相当泣いたのかな・・・。

「孝博くん・・・。ごめんなさい・・・まだ着替えてないし、お昼も・・・。」

「そうだと思った。これ食え!」

俺は雅ちゃんに俺が作ったまずいかもしれないフレンチトーストを手渡す。雅ちゃんは喜んで、俺を招き入れてくれた。雅ちゃんは嬉しそうに食卓の上に俺の作ったフレンチトーストを置き、食べ始める。

「初めて作ったからおいしいかどうかわかんないけど・・・。雅ちゃんが作っていたのを見よう見まねで・・・。」

「おいしいよ。とっても。ありがとう孝博くん。」

雅ちゃんはいつものように可愛い笑顔で俺の作ったフレンチトーストをペロッと食べた。俺は雅ちゃんの笑顔を眺めながら、勉強道具を取り出す。





つづく



夢~高校編 第4章 関係 (4)雅の婚約者?

 校門の前に黒塗りのハイヤー・・・。どうせ教育委員会とかそんなえらいさんが来ているんだろうね・・・。俺と雅ちゃんが校門を出た途端後ろのドアが開いて、きちっとした格好の男が出てくるんだ。婚約者
雅ちゃんは一瞬止まったんだけど、下を向いてその男の前を通り過ぎようとする。するとその男は雅ちゃんの腕を引っぱって言うんだ。




「弐條雅さん。今から東京へ戻って私の父に会ってください。もちろんお父様の承諾済みです。」

「宮様・・・。私・・・。」

み、宮様????じゃあこの男が例の雅ちゃんに求婚してきた・・・。20歳の高雄宮(成人を機に新しく宮家をもらった。)康仁王???結構宮家の人間にしてはいい男じゃないか!!!背も高くて、スタイルもいい。顔も爽やか系で・・・。

「申し訳ありません、離して下さい・・・私は・・・私は・・・。」

「今まで返事がなかったということはいい返事じゃなかったのですか?もう宮内庁では私の妃としての選定も終了し、内々定が出ているのですよ・・・。来春、あなたの高校卒業と同時に内定の発表が・・・。」

「え・・・。でも私・・・ほかに好きな人が・・・。だから・・・。」

俺はハッとして反対側の右の雅ちゃんの腕を引っぱった。




「雅!行こう!!走るぞ!!!」

「うん!宮様、ごめんなさい!!!」




俺は雅ちゃんの手を引きその場を走る・・・。SPの人かな・・・俺たち2人を追いかけようとしたんだ・・・。




「待ちなさい!また改めて・・・。ひとまず帰りましょう・・・。」




そういって宮様は車に乗り込んで学校を立ち去ったんだ・・・。






息を切らしながら、俺と雅ちゃんは走った。


そして俺は雅ちゃんを部屋まで送り届けて、家に戻った・・・。


夢~高校編 第4章 関係 (3)終業式

 今日は終業式だ。ということは明日から待ちに待った夏休み。


 先日彩子おばさんは元気な男の子を産んだ。15歳も離れた従兄弟の誕生。和気家待望の子供の上、男の子だったから、爺ちゃんはたいそう喜んで、おばさんがお世話になっている和気叔父さんの実家に今日出産祝いを届けに行く。もちろん父さんも非番だから爺ちゃんを車に乗せていくって行ってた。行くのは俺が学校から帰ってきてからだって。一度爺ちゃんたちは出かけると帰ってくるのが遅い。特に今日は和気家で出産祝いの会食をするって言ってたからきっと遅いんだろう。法務大臣の泰明叔父さんはこれで後継者が出来て安心だろうな・・・。この前の新聞にもでかでかと、社会面に載っていたよ。スポーツ新聞は一面だったらしい・・・。法務大臣の叔父さんと、人気女子アナの間に結婚17年目にしてやっと生まれた待望の子供であって男の子だったから・・・。名前は泰孝。叔父さんは俺の「孝」を使ったらしい・・・。


ま、叔父さんのお宅のことはこれくらいにして、今日はきっと夕方辺りまで一人でいないといけないんだよね・・・。夕飯なんかどうしよう・・・。

終業式
 俺はいつものように下駄箱で雅ちゃんと待ち合わせして帰宅する。雅ちゃんは夏休み期間中東京広尾の家に帰るといった。僕も本当は代官山の高橋家に顔を出しに行く約束をしていたんだよね・・・。盆正月ぐらいは代官山に来いって高橋の爺ちゃんとの約束・・・ま、実の爺ちゃんには違いないんだし・・・。俺は雅ちゃんと夏休みの予定とかを話しながら、校門に向かう。

「ねえ、孝博くん。今度の週末、海に行こうよ。須磨に常康お爺ちゃま所有のリゾートマンションあるの知ってるでしょ。そこを拠点に海水浴にイコ!」

「んん・・・。お泊りはなしだよ。日帰りならいい・・・。」

「絶対よ。この前友達と可愛い水着買ったんだ・・・。きっと孝博くん気に入るよ。」

「そうだ、友達も呼んだら?俺も人数揃えるよ。そのほうが楽しいよキット・・・。」

「んん・・・そ、そうだね・・・。そうしよっか・・・。」

雅ちゃんはきっと僕と2人きりでの海水浴を期待していたんだろうね。残念そうな顔をして下を向いている。


俺たちは恋人同士じゃなくってあくまでも従姉弟だから・・・。



夢~高校編 第4章 関係 (2)綾乃叔母ちゃんと丹波由佳の父の再会?

 無事試験が終わり、間もなく夏休み。終わったものから順々に戻ってくる。


様々な教科の先生は俺の成績を褒める。またまたトップ成績。ほぼ満点。間違ってもひとつやふたつ。はっきり言ってうっかり間違いってわけ・・・。以前俺を自衛隊君といって冷やかしていた連中は俺の成績にビビり、何も言わなくなった。成績優秀、スポーツ万能の俺。友達もたくさん出来た。


今日は3者面談。ちょうど俺と雅ちゃんの時間帯が同じ。変わらず、父さんは予定時間ごろになると、総監部を抜け出して、制服のまま面談らしい・・・。


(おい!)


校門で綾乃おばちゃんに出くわしたらしくって、仲良く話しながら、校舎に入ってきた。俺は雅ちゃんと下駄箱のあたりで父さんとおばちゃんを待っていた。

再会
来た来た・・・って思ったら、俺の横を丹波由佳の父親が通り過ぎ、立ち止まる。そして綾乃おばちゃんも・・・。なんだか気まずい雰囲気・・・。

「お久しぶりです。弐條綾乃さん・・・。」

「あ・・・・。こんにちは・・・。丹波さん。私はこれで・・・。」

ただの友達って感じじゃないよね・・・。


それよりもおばちゃんが一方的に嫌がっているというか・・・。丹波由佳の父親はふっと苦笑して校舎を出て行く。


おばちゃんは雅ちゃんと3年生の教室へ・・・。そして俺は、父さんと担任の待つ教室へ・・・。ややこしい関係・・・。ほんとにさ・・・。



夢~高校編 第4章 関係 (1)ややこしい関係

 何も発展することもなく、もう夏がやってくる。相変わらずあの勘違い娘・丹波由佳が、毎朝のように校門で待ち構え、俺の左腕にしがみつく。そして俺は振り払う。毎日こういう繰り返し・・・。きっと周りの生徒たちは俺と丹波由佳が付き合っているんじゃないか勘違いしていることであろう・・・。昨日はいつも行くスーパーで商品を雅ちゃんと吟味している時、俺の肩を誰かが叩く。


「源君。偶然!!!」

あちゃー。


丹波由佳・・・。相変わらず雅ちゃんの顔を見るとベ~~~~っと舌を出し、にらんでいる。側にはお父さんかな・・・。結構背が高くてチョイ悪おやじ系モデルのような体形・・・。その男はじっと雅ちゃんのことを見て言った。


「綾乃ちゃん・・・?いやそんなはずは・・・。」

何で雅ちゃんを見て叔母さんの名前が出る?男は雅ちゃんの顔を見て話しかける。

「君、名前は?」

「私、弐條雅ですけど・・・なんですか?」

「弐條・・・?もしかしてお母さんは綾乃?」

「はい・・・。母と何か?」

「いや、昔ね、慶應義塾大学で出会ってね・・・・。お母さんにそっくりだね・・・。」

雅ちゃんはいや~~~な顔をして目を逸らす。

由佳の父
男はふ~~~んと言うような表情で、雅ちゃんを見つめている。


おばさんとこの男なんかあるなって直感的に思ったよ。


「行こう、雅。爺ちゃんが待ってるから。」

「うん。」

ホント、丹波由佳といいあの男といい、変な家庭だな・・・。

 明日は期末試験最終日だから、勉強勉強。中間試験はトップ成績を取ったから、今回も維持しないといけないよな。雅ちゃんも成績いいほうだし・・・。


試験中俺と雅ちゃんはリビングで一緒に勉強した。雅ちゃんはもうそろそろ進路を決めないといけない。来週から個人3者面談があるから、綾乃おばちゃんがわざわざ東京からやってくる。

「雅ちゃんは進路どうするつもり?」

「ん?孝博君と出来るだけいる事が出来るところがいいな・・・。」

「俺は防衛大学校を受けるから・・・。こっちの4年制大学受けてもね・・・。」

「そっか・・・そうだよね・・・博雅おじ様と同じ道に進むんだものね・・・。じゃ、短大でもうけるかな・・・。そうしたら一緒にいる事が出来るでしょ。」

雅ちゃんのような成績で短大はもったいないと思うよ。東京の大学を受けるといいのにさ・・・。


なんとなく時間が過ぎて、雅ちゃんは勉強道具を片付けると、夕飯の支度。これは毎日のこと。毎日夕飯の支度して一緒に食べて、自分のマンションに戻っていくというパターン・・・。雅ちゃんは夕飯を作りながら、いう。

「実はね・・・パパと約束したんだ・・・。高校卒業したら、東京に戻るって・・・。それが条件でこっちに来たんだよ・・・。孝博君が、代官山に戻ってくれたらいいのに・・・。」

「もう母さんのいる高橋家には戻らないよ。もう決めたんだから。」

「静ちゃん寂しがってたよ・・・。」

「姉貴は高橋を継ぐんだからいいじゃん。どうせ政治家の息子と見合いさせて婿養子もらうんだろ。姉貴は姉貴、俺は俺だしね・・・。もう母さんと父さんは修復不能だしね・・・。」

「雅ちゃんだって、従姉弟の俺と一緒にいるよりも、例の宮様とお付き合いしたほうがいいんじゃない?」

俺はきっと宮様に返事済みだと思ってた。

「私ね、孝博君の側にいたい反面、宮様から逃げたかって言うか・・・。実はまだ返事していないの・・・。孝博君のこと好きだから、返事なんて出来ないよ・・・。」

俺は何も言えなかった。雅ちゃんがいとこでなければ、恋敵が宮様でなければ・・・俺はきっと雅ちゃんの気持ちを受け入れて、自分の気持ちを雅ちゃんに言うだろう・・・。


2歳年下だなんて関係ないよ。


つづく・・・








夢~高校編 第3章 高校生活の開始 (4)板ばさみ

 雅ちゃんの家ってホントに俺の家のまん前だった。斜め前の単身世帯向きのマンション。1LDKの新目・・・。父さんも驚いてたよ。一言も聞いていなかったわけだし、雅ちゃんの初登校の日、叔父さんは校長に会った後その足で隣接した総監部の父さんにアポなし面会したわけだから、総監部も大騒ぎ・・・。なんせ叔父さんは防衛大臣。自衛隊のトップといっていい。きっと正面門にいる警備官はさぞかし驚いたことだろうね・・・。


 雅ちゃんは超お嬢様育ちといっても綾乃おばちゃんが家事の完璧な人。その遺伝なのかな、雅ちゃんもひとりで生活できるくらいの腕を持っている。料理も上手いから、父さんが仕事で遅い時なんて雅ちゃんがうちに来て家事一切をしてくれる。爺ちゃんは雅ちゃんの料理を食べて綾乃おばちゃんの味と同じだって言うんだよ。ホントに手際よくておいしい。きっといつも綾乃おばちゃんと料理していたんだろうね・・・。

 毎朝、雅ちゃんは俺を迎えに来る。ま、目の前のマンションだからできるわけで・・・。見た目は普通のきれいな女子高生の雅ちゃん。この子があの華麗なる一族、弐條家の長女、そして防衛大臣の娘だなんて誰も思わないだろうな・・・。まあこちらから言う必要ないし・・・。

「はい、孝博くんお弁当。」

「んん・・・。」

もちろん父さんの分も作っている。ああうれしいな・・・。


雅ちゃんは俺の一歩後ろをついていく感じで毎朝の登校。傍目にはいい雰囲気の恋人同士に見えるのかな・・・。でも俺たちは今あくまでも従姉弟同士。ま、雅ちゃんが俺に対する気持ちは知っているけれど、俺は雅ちゃんに今のところ気持ちを伝えるつもりはない。伝えて一線を越えるなんていけないことだし・・・。ああ俺はこういうところ初心なんだろうか・・・。普通男なら好きな女がいればモノにしたいと思ったりするんだろうけど・・・。従姉弟だし、きっと父さんも、叔父さん叔母さんも許してくれないもんな・・・。


昨日だって、一緒にスーパーに買い物行ったときに言ったんだ。


「私は孝博くんの側にいるだけでいいの。こうして2人で買い物行ったり登下校したり・・・。きっと孝博君は私のこと従姉弟のお姉ちゃんにしか思ってないよね・・・。」

ま、俺はそれでもいいと思ったからこうして一緒にいるわけで・・・。でもいまだに雅ちゃんがしてくれたキスの感触が残っている。ホント俺は女々しいかもしれない・・・。思い出すたび顔を赤くしながら慌てて何かをする。男としてまた雅ちゃんと・・・・って思ったりしたんだけど・・・。ああ葛藤の日々・・・。

2人の女の子
 また校門の前で丹波由佳が待っている。
俺の顔を見るなり、走ってきていつものように俺の左腕につかまり、後ろを歩いている雅ちゃんの顔をにらみつけてベ~~~ってする。

「やめろ、丹波。俺はお前の彼氏じゃない。」

「いいじゃん。同じ関東出身のよしみで・・・。私、源君のこと好きだよ。」

おい待て!こんな人がいっぱいなところで告るなよ。特に後ろには雅ちゃんがいる・・・。俺の好きな雅ちゃんが・・・。


雅ちゃんは怒ったのか俺の右側を通り過ぎ、校舎に走って行った。

「雅!!!」

俺は初めて雅ちゃんのことを呼び捨てにした。それを聞いた雅ちゃんは振り返り、手を振り微笑んで校舎内へ・・・。

「なんなの?あの人・・・変なの?従姉弟同士なのに・・・。」

俺は丹波由佳の手を振り払い、雅ちゃんを追いかける。


そうだ、俺は雅ちゃんが好きなんだ。好きなことには違いない・・・。



夢~高校編 第3章 高校生活の開始 (3)丹波由佳と転校生

 毎日丹波由佳は校門で待ち伏せしている。


「おっはよ~~~源君。今日由佳ね、源君の分もお弁当作ってきたんだ。一緒に食べよ。」

「断る。俺は学食で十分だ。去れ。」

俺は丹波由佳と付き合っていないのに何で一緒に弁当食べないといけないのか?

「ああ、そういう源君の態度好きだよ。」

そういって丹波由佳は俺の腕に飛びついてくる。これじゃ恋人同士じゃないか・・・。

 すると今日に限って校門前が騒がしい・・・。大きな黒塗りの車が校門前に止まる。そして黒尽くめの男が降りてきて、後ろのドアを開けるんだ。どっかでみたことある車に男たち・・・。ここにはいるはずないと思ったからはっきり思い出せなかったんだけど、一人の中年男性と女の子が降りてきて誰かとわかった。

転入生
(え~~~~~~~!!!雅和叔父さんと雅ちゃん!!!何で雅ちゃんはうちの制服着ている
んだ???)

雅ちゃんは俺の姿に気がつくと手を振りながら、こっちに向かってくる。

「孝博くん!!!」

(やばい!!!)

俺は丹波由佳の手を振り払い雅ちゃんのほうを見て苦笑・・・。

「雅ちゃん・・・?」

すっごい可愛い笑顔で俺の顔を見つめる雅ちゃん・・・。

「あのね、私、転校してきたの。どうしてもこっちに住みたかったから・・・。パパにお願いして、近所のマンションに一人暮らしするの。ホントに孝博君の家の近くよ。」

「転校???せっかくの学習院女子をやめてかよ!!!」

「いいの。どうせ大学はこっちの大学に行くから。」

すると叔父さんがやってくる。

「おはよう孝博くん。えらい雅がここの環境を気に入ってしまったようでね・・・。一生のお願いといわれたんだよ・・・僕も雅には甘いな・・・。芦屋から通わすわけにもいかないからこのあたりのマンションを借りたんだ。だから、孝博くん、雅のこと頼んだよ。さ、雅、校長先生に会いに行こう。」

「うん!!!」

雅ちゃんは俺を追いかけてきたのか?そんな馬鹿な・・・。

「ねえ源君、誰?あの子・・・3年生のようだけど?」

「俺のいとこ。弐條雅。」

「そっか、いとこか・・・安心した。」

何が安心しただよ。俺はお前よりも雅ちゃんが好きだ。俺は無視して校舎に入る。何で雅ちゃんがこの学校に転校してくるんだ?もしかしてまだ俺のこと想ってくれてる?今頃宮様に返事をして女として幸せな人生を歩もうとしていると思っていたのにさ・・・。


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さくらと空 
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