4年生、2年生のねえねと、幼稚園児の双子っちのいるママです。アメブロで発表している小説の倉庫として使っています。お好みの物があるかわかりませんが、覗いてくださいね^^ ご感想お待ちしております!

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四神降臨 復活編 最終章 鳳凰降臨 (5)未来
 もうあれから何年経ったのかしら・・・。私は下賀茂神社内の一室にいる。純白の白無垢を着て・・・。

いろいろあったなあ・・・。少女だった私は今はもう立派な女性。養父母の朱雀神社の宮司さん夫婦は本当の娘のように今まで面倒を見てくれた。もちろん大学も出してくれた。普通の人間の生活。

「紫苑、準備できた?」

と、今日から私の旦那様になる人が声をかける。その人は私の白無垢姿を見て微笑む。

「何?恥ずかしいじゃない。じっと見ないでよ・・・。麻沙耶。」
「紫苑、すっごく綺麗だから・・・。」

そう私は玄武に関わる者だった近衛麻沙耶と結婚する。

ここまで来るのに色々反対された。だって麻沙耶は旧五摂家の次期当主。名門中の名門の長男。麻沙耶のご両親は名家のお嬢様と結婚させたかったらしいんだけど、麻沙耶は私を選んでくれた。きちんとご両親にも紹介してくれて、うまく行くと思ったんだけど、反対されたの。だって私は両親もいない、そして小さな朱雀神社の養女だから・・・。麻沙耶は何年もかけてご両親を説得してくれたんだけど結局首を縦に振らなかった。

「紫苑。しょうがない・・・最後の手段だよ・・・。」

といって既成事実をつくろうって・・・。はじめは私は反対したの。だって祝福されて結婚したい。でもそれではいつになっても結婚できないよって言われて首を縦に振った。そして私の体の中に新しい命が宿った。

「大丈夫だよ。うちの両親は処分しなさいとは言わないよ。だから安心して・・・。」

私は麻沙耶にすべてを任せることにした。案の定麻沙耶のご両親はしぶしぶ首を縦に振ってくれたの。そして結婚してからは麻沙耶の配慮で、当分麻沙耶のご両親と別居することに決めたの。

神聖な神前結婚。ふと振り返ると外にはお兄ちゃん。相変わらず若いまんまのお兄ちゃん。そして側には私達の他の四神に関わる者たち。私たち夫婦の門出を祝ってくれている。式が終わると親族での記念撮影。すると麻沙耶がご両親にいうの。

「ねえ父さん、母さん、あの3人も一緒に写っていい?あの3人は僕の大切な友達なんだ。」
「ああ、麻沙耶の友達ならいいだろう。」

3人が合流して記念撮影。本当にうれしそうなお兄ちゃんの顔。ホント九条君や安倍君と変わらない若さ。きっと麻沙耶のお父さんはみんな同級生と思っているんだろうな・・・。

「さあ!写しますよ!!!花嫁さん、もっと笑って!!!花婿さんも!!はい!」

出来上がった写真はホントに幸せそう。

平和で美しい国、日本。私はこの国に生まれてよかった。これからもずっと平和だといいな・・・。どうか四神が、そして黄龍が降臨しない世の中であり続けますように・・・。


(完)
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四神降臨 復活編 最終章 鳳凰降臨  (4)再会
「お姉ちゃん!早くしないと遅れるよ!」

と亜樹ちゃんが私に声をかける。私は夏服のブラウスのボタンをかけ、緑色のリボンをつける。今日から私は高校3年生。そして2学期が始まる今日、私は大好きな彼がいる学校へ編入する。

 私は亜樹ちゃんの家の養女となった。政府から戸籍をもらったの。今日から私は源紫苑。お兄ちゃんの源朱央は本年度いっぱいまで先生として働く許可が政府から下りた。初めて3人で通学する。相変わらずお兄ちゃんは口数の少ないイケメン歴史教師。誰も双子だって信じないよね。

 昨日お世話になっている父親代わりの宮司さんとこの学校へ来た。そして転入するクラスも決まったの。大好きな彼と同じクラスだったらいいななんて思いながらお兄ちゃんと職員室へ。私の担任は女の先生。この人は元私が黒田紫苑と名乗っていた時の担任・・・ということは・・・?

 私は始業式前の教室へ担任とともに案内される。そして廊下で待つ。

「ほらほら!座って!今日は転入生がいるのよ!珍しいでしょ?さ、源さん入って。」

私は先生の言うとおりに教室へ入る。私を見た男子生徒がおお!!って・・・。

「源紫苑さんです。もともと海外のほうにいたらしいのだけれど、ご両親が亡くなられて、親戚のいる京都へ・・・。さ、自己紹介を紫苑さん。」

私は教室を見回した。相変わらずまだ阻害されているの?私の大好きな麻沙耶・・・後ろの席・・・。私の姿を見て真っ赤な顔をして見つめている。

「源紫苑です。京都に越してきたばかりでよくわかりませんが、よろしくお願いします。」

そういうと先生に席を指定される。

「近衛君、手を上げて・・・。」

麻沙耶君が恥ずかしそうに手を上げる。

「紫苑さん、近衛君の横の窓際があいているから、そこがあなたの席よ。」

ここは私が黒田紫苑と名乗っていた時の机。そして横には大好きな麻沙耶・・・。休み時間私は麻沙耶の前の席に座って微笑む。

「いつも一人でいるの?一人でいるの楽しい?可愛い顔だね。私好きだよそんな顔。」

そういえば私がはじめて麻沙耶に会った時、同じようなことをいったの。覚えてる麻沙耶?すると麻沙耶はにこっと笑って私に言うの。

「お帰り、紫苑。待ってたよ。きっと紫苑は帰ってくるって信じてた・・・。」

そういうと麻沙耶は私の手をぎゅっと握り締めて手の甲にキス。そして立ち上がって私の手を引き、私と教壇に立って言うの。

「おい!みんなよく聞け!紫苑に手を出すな!紫苑は僕の彼女なんだからな!!!」

クラスのみんなは今まで男しか好きにならないと思っていた麻沙耶の言葉に驚いていた。信じられない顔をしているクラスのみんなに麻沙耶は私を抱きしめてみんなの前でキス!ちょっと強引だけど・・・。でも私はうれしかった。麻沙耶は私のことを忘れていなかった。急に涙がこみ上げてきて私は麻沙耶の胸の中で泣いたの。もちろんうれし涙よ・・・。

クラス中は大騒ぎ。でもいいの。私達は本当に愛し合っているんだから・・・。

四神降臨 復活編 最終章 鳳凰降臨 (3)平安
 例の戦いが終結し、私は担当部署に提出する報告書をまとめた。

行方不明になっていた船、潜水艦、飛行機は不思議なことに無事に現れ、何事もなかったかのように帰還。現代の神隠しだと騒がれている。そしてあれほど頻発していた地震をはじめとした天変地異もあれ以来ぴたりと消え、この美しい国日本に平和が訪れた。

担当部署以外の人には理解できない内容の報告書。知らない人が見たとしてもこれはフィクションであると思うのであろう。そして報告書の最後にこう要望書きを付け加える。

『朱雀に関する者である我が妹、紫苑に正式な戸籍を与えてください。そして18歳の普通の人間の少女として扱っていただけるようによろしくお願いします。』

と書き記した。

「兄さん!ごはんだよ!」

と、巫女の格好をした紫苑がいつものように夕飯を呼びに来る。本当に紫苑は人間になった。もう朱雀のオーラなどまったくない。ここのところずっと紫苑は麻沙耶に会っていない。というよりも会ってはいけないのだ。これはしょうがないこと。政府から紫苑のこれからのことについての指導がない限り、動けないし、また外界との接点も禁じられているからだ。もちろんそれは麻沙耶君をはじめ、竜哉様、聖斗君にも説明した。ちょうどいいではないか・・・。彼らは受験生だ。この夏休みの間、今まで怠っていた勉強に精を出すのもいいものだと思うのだが・・・。紫苑もいつ普通の女の子としての生活が始まってもいいように、朱雀神社の娘亜樹とともに勉強をしている。そしてバイトとして巫女をやってくれているのだ。

 本当に今までのことが嘘のように平和な生活・・・。私は今までのようにまた生き神としての生活が始まるのだろうか・・・。せっかく教諭として慣れてきたところであるのに残念だけれど、教諭というのは私の仮の姿。いつまでもこの姿でいることは許されない・・・。

 しかし平和はいいことだ。私もいつ何時指令が来ても言いように充電をしないといけないからね。


四神降臨 復活編 最終章 鳳凰降臨 (2)願い事
 僕はもとの姿に戻った。もう僕って言うのはおかしいんだけど・・・。本当に僕は女の子だったんだね。長い髪、細い体、そして大きくもなく小さくもない胸、そして丸みのあるお尻・・・。顔は兄さんに似ているけれど、やはり女の子って感じの顔。双子だもん。麻沙耶ははじめ僕の姿を見て戸惑っていたんだけど、僕を僕と認めてくれた。初めて僕を女としてぐっと抱きしめてくれた。

麻沙耶はやっぱり男の子だよ。その力は力強かった。おとこおんなじゃない。この胸のドキドキ感。やはりこれは恋だよね・・・・?麻沙耶もなんだかたくましく見える。黒龍との戦いをともに戦ってきたから?ひとまわりもふたまわりも麻沙耶は成長した。男らしくなったよね?

 美しい瑞鳥鳳凰は微笑みながら僕たちを見つめていた。

「あのね、私からあなたたちに贈り物があるの。」

と、鳳凰が言う。贈り物?

「あなたたちの願いを叶えてあげる。何でもいいとは言えないけれど、一人一つ言ってごらんなさい。もちろん朱雀の皇子、守護龍、白狼も言って御覧なさい。あなた方はよくがんばってくれたもの・・・。」

みんなは考え込む。そして一人ひとり言っていく。九条君は平和。安倍君は天変地異がなくなること。守護龍・龍磨は立派な守護龍として守るべきものを守りたいと、白狼はずっと安倍君と一緒に過ごしたいと、麻沙耶は僕のために男らしくなりたい、そして僕は・・・。

「あの・・・鳳凰。僕、いえ、私は・・・人間になりたい。朱雀じゃなくて人間に・・・。」
「どうしてなの?不死鳥のあなたが・・・。せっかく覚醒したのに?」
「それが嫌。兄さんが言っていた。愛するものがみんな老いて死んでいくのを見届けなくてはならない苦しさ。永遠の若さなんていらない。私は麻沙耶と一緒に人間として生きたい。麻沙耶と一緒に歳を重ねて最後まで寄り添いたいから・・・。だめかな?兄さん・・・。」

兄さんは私の言葉に微笑んで頷いてくれた。もちろん鳳凰も私の願いを受け入れてくれた。最後に兄さんの願い・・・。

「私は何も要らない・・・。しいて言えば、紫苑をはじめみんなが幸せに暮らせさえすれば何もいりません。それでいいですか?鳳凰様・・・。」
「わかりました。皆さんの願い、受け入れましょう。」

鳳凰は変化して天高く飛び立ち、眩い光を放つ。とても清々しい聖なる光・・・。私は体の中の朱雀が消え去り、生まれ変わったような感覚を覚えた。鳳凰が消え去ると、まぶしい朝日が昇ってきた。

「兄さん、これ返すね。」

私は兄さんに朱雀のしるしを手渡した。もちろん私の分も含めて。

「これは紫苑の・・・。」
「もういい。もう私は朱雀の姫皇子じゃないから。朱雀の印は必要ないの。私の本当の父と母は私が人間になったことを怒るかなあ・・・。」
「そんなことはないよ。紫苑が決めたことなんだ。」

麻沙耶が私の側に来て微笑む。私は麻沙耶の体に身を預けて光り輝く朝日をみんなで見つめた。本当にひさしぶりに清々しい朝がやってきた・・・。

四神降臨 復活編 最終章 鳳凰降臨 (1)鳳凰降臨
 黄龍が消え、東の空が赤く染まっていく。夜明けだ・・・。そして天空には平和の象徴である鳳凰が聖なる光を放ちながら舞うように飛んでいる。私や白狼、龍磨に降り注ぐ聖なる光り。傷ついた体は回復した。そして漆黒の森は生命が漲る森へと変わっていた。振り返ると満面の笑みで向かい合う4人。無事に帰ってきたんだ。四神に関する者たち。

「兄さん!!!」

紫苑が私めがけて走り出し、飛びつく。

「僕やったよ!みんなの力で黒龍を倒したよ!!!」
「そうだね紫苑・・・。でも・・・まだお前の姿は・・・。」

まだ紫苑の姿は男のままだった。すると鳳凰が私たちの前に舞い降りる。鳳凰は人型になり、紫苑の前へ・・・。鳳凰の人型は女性・・・。なんて綺麗な人型なんだろう。鳳凰は姿が戻らないことによるショックで座り込んでいる紫苑の頭に手を置き、目を閉じる。すると紫苑の体は赤紫の光に包まれ、その光が消えるとそこにいたのは髪の長い少女・・・。これが紫苑の本当の姿というのか?紫苑は怖々閉じていた目を開け水溜りに写る自分の姿を見つめる。顔は私に似ているものの、姿かたちはまさしく少女。紫苑は自分の長い髪を不思議そうに触りながら私のほうを見つめる。

「兄さん・・・?僕・・・。」

声も少女の声に変わっていた。

「これが本当の僕の姿・・・・?」

白い肌に桃色の唇、茶色の瞳に茶色の髪。聖斗君や竜哉様は紫苑の本当の姿に顔を真っ赤にして見つめているのだ。学校にいるどんな少女よりも可愛く、美しい・・・。紫苑は麻沙耶君の方を見つめ、微笑む。

「麻沙耶・・・。」
「紫苑君・・・・?」

麻沙耶は紫苑に近寄り座り込んでいる紫苑に手を差し伸べる。紫苑は麻沙耶君の手を握ると立ち上がり、麻沙耶君に抱きつく。麻沙耶君ははじめ複雑な顔をしていたのだが、フッと微笑むと紫苑をぎゅっと抱きしめた。なんと微笑ましい光景なのだろうか・・・。

四神降臨 復活編 第10章 五神降臨 (6)完全消滅
 私は眩い光で目が覚めた。何とか命は助かったようだ。白狼も龍磨も荒い息をしながら立ち上がり、黄龍降臨に立ち会う。そういえば4人の姿がない。誰が生贄になったというのだ?もしかして4人で生贄になったのか?

 眩い光が消え、現れる黄龍。まさしく黄龍が降臨した。さすが神獣の筆頭、黄龍の気は凄まじく、陽の気が充満する。特に前回に比べて、黄龍の力が増大しているのがわかる。やはり4人が生贄となったからなのか?

『深海深く封印したはずの黒龍よ。またお前は人間に復讐をしようとしているのか?』
『ふ、今の私は以前の私ではない。黄龍よ。私はたくさんの力をこの体に蓄えた。にっくき人間どもを苦しめるのが私の願い。穢れも知らない私の子たちを皆殺しにした人間への復讐。同じ目に遭えばいいのだ。ちっぽけな人間どもは・・・。』
『人間の皆がそういうものではない。一部に過ぎない。人間は弱い。弱いからこそ恐怖に襲われると何をしでかすかわからない動物ではある。しかし人間には愛がある。愛は恐怖に勝つ。お前にもあったはず。子を想う愛。家族を想う愛。そして一族を想う愛!』
『愛などもうどうでも良い!』
『まだわからぬか!黒龍よ!わかった。もう二度と黒龍族に機会は与えぬ。我は黒龍を完全封印する!もう復活などありえない。この世から黒龍を完全消滅させる!!!』

黄龍はさらに力を増大させ、黄金のオーラを全身から放出する。対抗するように黒龍も漆黒のオーラを放出。しかしやはり力の差は歴然だった。四神に関わる者すべてが生贄になったからか、以前の黄龍の力よりも4倍強い。黒龍は黄龍に襲い掛かるが、聖なる力で吹き飛ばされる。しかし怯まない黒龍に黄龍は苛立ち、黄龍は反撃する。ぶつかり合う巨大な二体の神獣と魔獣。凄まじい衝撃波が起こる。私の残り少ない力で結界を張り、白狼と龍磨を守護する。黒龍は力を使い果たしたのか、力を無くし倒れる。荒い息づかい・・・。最後の力を振り絞って黒龍は頭を上げるのだが、すぐに黄龍によって地面に叩きつけられた。黒龍は倒れこんだまま人型となり、虫の息で動かないのである。

『終わったか・・・。』

はじめてみる黄龍の人型。白い肌に金色の髪。そして黄金に輝く瞳を持つ黄龍の人型。黄龍は黒龍に近寄り、黒龍の胸元に輝く黒龍の水晶玉を取り出し、天高く投げ、呪文を唱えるのだ。すると黒龍の水晶玉は木っ端微塵に砕け散り、消え去ると同時に黒龍の姿も消え去った。

『朱雀の皇子、朱央。これで黒龍の復活はないであろう。龍族の一角を失うことは残念なことだが、しょうがない。朱雀の皇子よ。よくここまで四神に関わる者を集めてくれた。皆純粋で平和を愛するいい者達ばかりであった。この者たちの愛がある限り、人間に愛がある限り、魔王が現れようとも、我は何度でも復活し、降臨する。では我は再び深い眠りにつく。このあとのことは鳳凰に任せる。ではこれからのことを頼んだよ。朱雀の皇子よ・・・。』

そういうと黄龍は微笑みながら消えるのだ。

四神降臨 復活編 第10章 五神降臨 (5)黄龍降臨
 四神が降臨した。はじめてみる四神。これからどうすればいいの?僕は兄さんに聞こうとした。しかし兄さんは倒れこんでいた。ピクリともしない。

「兄さん!!!」

僕は倒れこんだ兄さんの元へ駆け寄ろうとした。すると僕の体が光る。

『紫苑、お前は黄龍降臨の生贄に選ばれた。さあ!呪文を唱えよ!』

四神のうちの一神『朱雀』が僕に話しかける。この僕が生贄?もちろん生贄についてのレクチャーを兄さんに受けた。もちろん呪文も・・・。生贄になるってどういうこと?もしかしてこのままこの世からいなくなるの?僕は不安でたまらなかった。すると僕の手を誰かが握った。

「紫苑君。僕も一緒に生贄になるよ。ずっと一緒だよって約束しただろ?」
「麻沙耶・・・。」

そして安倍君も九条君も僕のところにやって来て僕の手を握り締める。

「朱雀!僕ら4人は一心同体だ!一人欠けるなんて考えられない。僕たち4人で生贄になるよ!朱雀!そして僕の神、青龍!」

九条君が朱雀と青龍へ向かい叫んだんだ。

「そうさ!白虎!俺も九条と同じ考えだ。4人で力を合わせて黒龍を倒す。そしてもとの美しい日本に戻すんだ!!!」
「いいよね、玄武。4人の力を合わせて最強の黄龍を降臨させようよ!」
「みんな・・・。いいよね、朱雀・・・。」

四神すべてが頷き、4人すべての体が光り輝く。そして足元には五行星が浮かび上がり、僕たち4人で一緒に呪文を唱える。

『・・・・我ら四神に関わる者が生贄となり御願い奉る!黄龍降臨!』

僕ら4人の体がさらに光り、眩い光が漆黒の闇を照らす・・・。

四神降臨 復活編 第10章 五神降臨 (4)四神降臨
 四神に関する者すべてが完全覚醒した。四神に関する者すべての体が眩い光に包まれる。青龍は青、朱雀は赤、白虎は白、玄武は緑の光。ああこれで四神が降臨する。体制を崩した黒龍は立ち上がり、四神に関するものに向かって襲い掛かる。

「白狼!龍磨!!!四神に関するものを守護せよ!!!」

我ら三体は変化し、四神に関する者の前に立ち、時間稼ぎをする。もちろん我らの力でかなう相手ではない。特に今回、黒龍は核をはじめとしたエネルギーを吸収し、力を増大させた。本当に時間稼ぎにしかならないだろう。そして我らの命の保障もない。しかし我らが怯んでいる場合ではない。我らの命など惜しくはない。

さすがに黒龍の力は凄まじい。我らの力など、赤子同然ですぐに吹き飛ばされる。白狼、龍磨は虫の息。さすがに朱雀の皇子である私も薄れ行く意識の中で私は四神が降臨する瞬間を目撃することが出来た。

 四神に関わる者の光が柱となり、青龍は東、朱雀は南、白虎は西、玄武は北の方向へ飛び散る。そして眩い光りが漆黒の闇を照らし、そして降臨する四神。まさしく以前目撃した四神・・・。四方を四神が取り囲み、黒龍を睨みつける。しかし余裕の表情の黒龍。なぜだ?なぜそんなに余裕な表情でいることが出来るのか?私は意識を失い倒れこんだ。

四神降臨 復活編 第10章 五神降臨 (3)青龍覚醒
 『青龍がまだ覚醒していないというのであれば都合がいい。さてどいつからやってやろうか・・・。なあ紫苑。この裏切り者め!!!』

黒龍は紫苑めがけて邪気を放つ。不意をつかれた紫苑は変化する暇もなく吹き飛ばされる。

「紫苑君!!!」

麻沙耶君が紫苑のもとへ走り、衝撃で気を失った紫苑を抱き上げる。私は朱雀に変化し、最大限の結界を張る。

「紫苑君!紫苑君!」

麻沙耶君は紫苑を抱きしめて癒しの力を放つ。そして紫苑は気がつく。

「ありがとう麻沙耶・・・。」

こうしている間も黒龍はとてつもない邪気を我らにぶつけてくる。何とか私と聖斗君の結界ではねのけていても限界がある。徐々に薄まる結界。

「竜哉様!自分に自信を!!!自信を持ってください!!!竜哉様!!!」

守護龍、龍磨が黒龍の邪気を払いながら竜哉様に向かって叫んでいる。すると皆も竜哉様に声をかけるのだ。

「九条!何をしている!助けてくれ!このままでは俺たちの結界が!!!」
「そうだよ!安倍君のいうとおりだよ!九条君。癒しの力しかない僕も結界を張っているんだ。このままではだめだ!!」
「いつまでためらっているの!!!僕はもとの姿に戻りたいだけじゃない!この美しい日本を守りたい!そしてこの清々しい世界で一人の人間として生きたいんだ!!!いいのか!いつまでも漆黒の闇に覆われる世界で!!!」

座り込んでいた竜哉様がすっと立ち上がり、仁王立ちしている龍磨の前に立つ。

「そんなの嫌だ!!!!僕は平和が好きなんだ。この美しい日本が好きなんだ!!!魔獣になんか好き勝手にさせない!!!」

竜哉様は吹っ切れたのか、強烈な青龍のオーラに包まれ覚醒を果たす。さすが四神の筆頭青龍のオーラはすさまじい。劣勢に思われていた我らの力が増大する。怯んだ黒龍は青龍の聖なる気を受け、体制を崩す。これで四神が揃った。四神に関する者すべてが覚醒を果たしたのだ。

四神降臨 復活編 第10章 五神降臨 (2)黒龍王魔王変化
 四魔獣のうち三魔獣を倒した。残るはあと一魔獣の黒龍。黒流の棲家である漆黒の森は紫苑が放った朱雀の炎によって燃え上がった。漆黒の闇に燃え上がる森は夜空を真っ赤に染める。

「あ、雨・・・。」

と紫苑が言う。ポツポツと降り始めた雨は次第に雷を伴った豪雨になる。その豪雨は漆黒の森の火を消していく。

ああ強烈な邪気。これは黒龍によるもの。漆黒の森の中心部よりすさまじい邪気が襲い掛かってくる。私たちは身構える。来るぞ!黒龍!!!

「来た!兄さん!」

漆黒のオーラが漆黒の森を覆いつくすと目の前にはとてつもない大きさの赤い眼をした魔物が仁王立ちしている。まさしく魔王変化した黒龍。荒い息と陰の気を放ちながらこちらを睨みつける。

 我ら四神のうち完全覚醒したのは三神。残るは青龍。私は振り返り竜哉様のほうを見る。竜哉様は突然現れた黒龍の姿に驚いているのがわかる。

「龍磨!竜哉様をお守りせよ!今の段階では無理だ!」
「は!」

龍磨は守護龍変化し、竜哉様の前に立ち守りを固める。

『ふふふふ・・・・・・・・。』

不気味な声で笑う黒龍。

『あの時と同様、まだ青龍は覚醒していないのか・・・・。それなら都合がいい・・・。』

まさしくそうだ!まだ竜哉様は覚醒していない。あと一歩だというのに・・・。早く黄龍を降臨させないと!!!!

四神降臨 復活編 第10章 五神降臨 (1)襲撃
 完全覚醒し、朱雀の姿から人型に変わり戻ってきた紫苑。その途端に次元が変わる。来る!とてつもない邪気が。

「兄さん!来るよ!四魔獣の一角は倒した!あと三魔獣!!!」

まず現れたのは黒狼と黒蛇。我らに向かって襲い掛かる。紫苑、龍磨、白狼、そして私は変化し、身構える。聖斗君は札に呪文をかけ、白狼に貼り付け、呪文を唱える。白狼が黒狼へ向かい飛び掛ると同時に竜巻が現れる。

「行け!白狼!疾風!!!」

竜巻にさらに白虎の技である疾風が加わり、竜巻の中は激しくなる。竜巻の中では白狼と黒狼が戦っている。私たちはもう一角の黒蛇と対決。麻沙耶君は竜哉様に結界を張り、襲い掛かる低俗魔獣を追い払う。竜哉様はおどおどしながら私たちの闘いを見つめていた。未だ躊躇っておいでか?あと竜哉様が覚醒すれば!四神が降臨する!

「みんな下がって!!!!」

と聖斗君が叫び、呪文を唱え、指先を地面につける。すると地面は地響きをし、地割れをするのだ。油断をした魔獣たちはその地割れの中に落ち込んでいく。もちろん黒蛇も黒狼も・・・。白狼は???

「封!」

聖斗君のその言葉で地割れは元の状態に戻ろうとしたそのとき、地割れの隙間から白狼のみが飛び出してきた。これが白虎の力か?まさしく地と風の神。これで四魔獣のうち三魔獣倒したことになる。

四神降臨 復活編 第9章 復讐 (8)朱雀変化
 黒龍王に首を絞められ僕の意識は遠のいていく。僕の胸元にしまっていた大切なものすべてが黒龍王の足元に落ち、聖水の入った器は割れ、聖水は飛び散った。もうだめだと思った瞬間黒龍王の手が緩んだ。

「ぎゃー!!!!」

守護札、朱雀の印が聖水に反応し、とてつもない陽の気が僕の周りを包み込んだ。そして黒龍王はもがき苦しんでいる。僕は大切な朱雀の印を拾い、胸元に大切にしまう。

「おのれ!紫苑!!!!」

黒龍王はもがきながら人型から黒龍に変化した。黒い鱗の龍に青龍の青い気が包み込んでいる。黒龍王の気は一時的だろうけれど弱まった。黒龍王は僕の腕を掴みにらみつける。

「紫苑!お前を喰わせろ!!!」
「い、嫌だ!!!」

僕はいつの間にか真っ赤な朱雀のオーラに包まれ、身が軽くなった。そして僕の体は宙に浮いている。そして飛び散る炎の羽。長い炎の飾り尾。そう僕は朱雀に変化したんだ。

炎の羽は屋敷に火をつける。僕に襲い掛かる魔獣たちを焼き尽くし、僕は天高く舞い上がった。それを追いかけるように先日朱雀神社に現れた黒い鷹。火の着いた漆黒の森の上で、にらみ合いが続く。仕掛けてきたのは黒鷹。完全に覚醒したこの僕に襲い掛かる。もちろん僕は完全覚醒した上に、ここに来る前に飲んだ聖水、そして兄さんの力の一部が吹き込まれた朱雀の印があったからか、力の差は歴然だった。

「ギャ~~~~~~~~!!!!」

僕の放った烈火が見事に命中し、黒鷹は炎に包まれ落下していったんだ。その炎は漆黒の森にさらに引火。大火事となった。遠くで聞こえる消防車のサイレンの音。僕は急いでもとの姿へ戻り、兄さんたちの待つ森の入り口へたどり着いた。この炎の中、黒龍王はどうなったのか?これくらいで倒れるような奴ではないのはわかっている。

四神降臨 復活編 第9章 復讐 (7)復讐
 僕はとてつもなく不気味な漆黒の森の中へ足を踏み入れる。明かりがなければ何も見えない深い森。よくこのようなところで平気に暮らしていたものだ。僕は指先から炎を出し、明かり代わりにする。やはり周りには低俗な魔族がうようよしているのがわかる。時折不気味な笑い声で僕の事を裏切り者と罵る。

なぜ襲ってこないのだ?それどころかこの僕を誘導するように道を開けるんだ。森の奥に明かりが見える。あれが僕の住んでいた屋敷だ。そして僕は何かに導かれるように屋敷にある儀式の間へ。ここに大抵黒龍はいる。

「よく来たな、紫龍。いや、朱雀に関するもの紫苑。」

暗い部屋の奥から黒龍王の人型がでてきた。そして側には僕の育ての母・・・。僕は覚えている。小さい頃一時的であったが、母の表情をしていた育ての母・・・。もちろん僕を利用するために育てていたのではないというのはわかる。僕を可愛がり、大切にしてくれた。

「父さん、いえ、黒龍王。この僕を元の姿に戻してください。あなたしか戻せないと聞きました。お願いします。」

黒龍王は僕に近づき、僕の胸ぐらをつかむ。

「この裏切り者め・・・。ここまで育ててやったものを・・・。我らの計画は台無しだ・・・。人間どもに復讐をしようとしているというのに・・・。」
「復讐?」
「お前を喰らう前に、言っておいてやる。我らがどうして神獣から魔獣となったのかを・・・。」

黒龍王はさらに僕の胸ぐらを締め上げ、話を続ける。

「人間どもは我らの神聖な領域を荒らし、何も穢れを知らない我が子たちを化け物のように皆殺しにした。所用で国を離れていた私と妃は残忍な光景を見て意を決した。我らはもともと海の神。そして闇の神。日の神があり闇の神がある。闇がなければ日はない。日の神である青龍、そして闇の神である黒龍。黒いこの鱗は化け物にしか見えないかもしれないが、何も我らは人間どもに悪いことなどしてはいなかった。我らは復讐のために魔族に寝返った。お前は知らないであろうが、魔族へ寝返ったことによる全龍族を巻き込んだ争い。黒龍族はあの時に壊滅したのだ。その生き残りが私たち。そしてその時から完全に我らは魔族となった。わからないであろうな・・・お前には。朱雀の姫皇子であるお前にはな・・・。」

 そうか・・・人間との間にそのようなことがあったのか・・・。だからってこの美しい日本を壊滅状態にするなど、許せない!

黒龍王は、僕の首を締め上げる。

「死ね!紫苑。お前が死ねば四神は降臨せず、そして黄龍は現れん!!!」

僕は意識が朦朧となる。僕の胸元にしまっていた聖水の入った器、聖斗君からもらった守護札、そして兄さんと僕の朱雀の印が黒龍王の足元に落ちる。

ああもうだめだ!僕は黒龍王に食われてしまうのか???

四神降臨 復活編 第9章 復讐 (6)囮
 今日は新月の夜。新月の言うものは魔族が一番活発といわれている。満月が陽で新月が陰。

僕は兄さんとともに朱雀神社を出て黒龍のいる巣窟へ向かう。示し合わせたわけではないが、自然と集まる四神に関わる者たち。特に玄武に関わる者である麻沙耶は僕の顔をみて心配そうに見つめてくれている。白虎に関わる者である安倍君は少しでも魔族から僕を守ろうと守護札を僕に分けてくれた。僕はその守護札を胸元にしのばせ、黒龍の住む漆黒の森へ入っていく。

僕は今までこの森奥深くの古い屋敷に住んでいた。昼間でも暗いこの森は、新月の真っ暗い夜はさらに気持ち悪いものがある。

「紫苑君・・・本当に大丈夫?」

と、麻沙耶が僕の腕をつかんで言うんだ。もちろん僕は微笑んで、麻沙耶の手を離す。この森をよく知っている僕以外、誰が囮になり黒龍を誘き寄せることが出来るのか?

「紫苑様これを・・・。これは青龍族の聖水でございます。何かあればこれを開け、魔族にかけてください。時間稼ぎにはなると思います。あと一口お飲みください。」
「ありがとう。龍磨。」

龍磨はわざわざ青龍国からこの聖水をもって来てくれたらしい。この聖水のおかげで僕は黒龍の呪縛から開放された。僕は龍魔の言うとおり、一口聖水を口に含み、気合を入れる。やはり聖水の力というものはすごい。最後までしつこく残っていた黒龍の邪気が一気に払拭され、僕の朱雀の力が解放されたようだ。もちろん他の四神に関わる者たちも僕と同じように一口聖水を口に含む。

「兄さん、行って来ます。」
「んん・・・。無茶はするなよ。」

兄さんは僕をぐっと抱きしめ、送り出した。

四神降臨 復活編 第9章 復讐 (5)白虎の苦悩
「なあ、白狼。この前の魔獣、どう思う?」
と俺は白虎を守護するもの「大神・白狼」に問いかけてみる。

 俺は昔から陰陽師で有名な安倍家の嫡男。有名な安倍清明は俺の先祖。父は陰陽師。普段は国家公務員として文科省の職員をしているんだけど、何か不可思議なことが起きると陰陽師として密かに活動する。俺はもちろん小さい頃から父に一子相伝の陰陽師の秘術を学び、ある程度の事は出来る。

 先日現れた黒い狼の様な魔獣・・・。俺はいろんな秘術を使って立ち向かったのだけれども、ことごとく破られ、自分に自信をなくした。

「聖斗様。上辺だけの技では通用しないといったはずです。体の奥底に眠る白虎の力を引き出さなければ・・・。」
「白虎の力?」
「白虎は大地と風を操る力。疾風、竜巻・・・。色々とございます。」
「どのようにすればそのような力が?」
「それは自分を信じること・・・。そうすればきっと白虎の力がみなぎってくるはずです。先日の魔獣はそこらにうようよしているものとは格が違う。半端な力では通用しないということでしょうか?」

なんとなくわかるよ。なんとなくね。そこらにうようよしている魔獣くらいなら普通の陰陽師の術で何とかなる。でも先日の魔獣の力は魔獣が言っていたとおり四魔獣の一角にふさわしい力を持っていた。四魔獣の力を合わせると最強の魔獣が降臨するといっていた。まだまだ俺の力では四魔獣の一角さえ倒せないだろう。四神が降臨して黄龍が降臨したとしても本当に勝てるのか?本当に俺は白虎に関する者としてふさわしいのか?

「聖斗様。何を戸惑っておられます。あなたの体内におられます先代の白虎に関するもの、西斗様がきっとお力を引き出してくださいます。」

俺は自宅にある神棚に榊を奉納し、気を集中する。まもなく戦いが始まるように感じる。そのときが来るまで俺の気を最高の状態にしなければならない。どこまで白虎の力を引き出すことが出来るかわからないが・・・・。
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さくらと空 
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