4年生、2年生のねえねと、幼稚園児の双子っちのいるママです。アメブロで発表している小説の倉庫として使っています。お好みの物があるかわかりませんが、覗いてくださいね^^ ご感想お待ちしております!

スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

IF(いふ) ~もし全部夢だったら・・・(4)
 あっという間に暑い夏。僕は綾乃に子が生まれたら二条院に迎え入れることを決めたんだ。いつまでも妃が実家にいるわけにはいかないしね・・・。もちろん右大将殿も承知してくれて、準備を進めている。合わせて綾乃の出産準備も・・・。もちろん乳母も用意してあとは生まれるのを待つのみ。

ああもうすぐ生まれるなと緊張の毎日。綾乃のおなかもパンパンになって、苦しそうなんだもの。

そんなときに五条邸に内裏からの使いが・・・。

「宮様に申し上げます!東宮様突然の御危篤!今すぐ参内を!」
「え!兄上が?!今すぐ東宮御所へ参内する。」

最近兄上の体調が思わしくなかった。でもいつものことだからと油断していた。容態が急変して・・・。

僕は烏帽子を冠に変えた冠直衣で東宮御所へ向かう。車では間に合わない。僕は従者の馬を借りた。馬を走らせながら最悪のことを考える。兄上には子供がいない。どうなるんだ?

 御所に着くと皆勢ぞろいしていた。僕を待ち構えたように大臣たちが僕を取りかこむ。そして皆は座って頭を下げる。

「な、何?!」
「中務卿宮様、今すぐ立太子を・・・。」
「どうして僕が?兄上は?!」
「つい先ほど崩御されました。」

そうか間に合わなかったのか・・・。僕は継承順位第二位。そして間もなく子が生まれる。僕には、兄上と同腹の6歳の弟宮がいる。弟宮に譲ろうとしたが、有無を言わずに立太子の宣旨を受ける・・・もちろん正式な儀礼は兄上の喪が明けてからなんだけど・・・。

ごたごたしていると、五条邸から使いが来る。

「中務卿宮様に申し上げます。中務卿宮妃綾乃様、皇子をご出産!」

その言葉に一同は大喜び。僕は夢のように兄上の喪が明けたあと、立太子し、綾乃は東宮妃となった。もちろん生まれたばかりの皇子は次期東宮として育てられる。

 結局あの夢は正夢だった。すべてが正夢ではなかったけれど、僕が兄に代わって東宮となり、3年後、20歳になった年に僕は即位した。夢と違うところは僕は歴代の帝と違って、妃は皇后綾乃のみとし、綾乃との間には二人の皇子と三人の姫宮。東宮は夢と違っていい子だし、ほかの宮たちもいい子に育っている。

都も平穏無事。群臣たちも有能で、何事も無く時が過ぎていく。

 あの夢も波乱万丈で良かったけれど、何事も平穏無事の人生もいいんじゃないかな・・・。

もしこれも夢であっても・・・。

IF 【完】



挿絵を描かないまま終了。さて次は現代版「優しいキスは放課後に・・・」の続編をひとつ・・・。イラストをつけてアメブロから移動してきます。
スポンサーサイト

IF(いふ) ~もし全部夢だったら・・・(3)
あっという間に婚儀の日・・・。何事もなくこの日になったのは夢とは違う。

僕は出仕から帰ってくると、身を清めてこの日のために新調した真新しい布袴一式を着込んで五条邸へ。やはり親王の婚儀ということで、僕の車の行列は相当なものである。本来ならば、嫁とり婚になるんだけど、僕は、右大将殿に後見してもらう身。婿取り婚というごく一般的な貴族の婚儀になった。

僕の車は綾乃のいる東の対の屋に横付けされ、僕は沓を脱ぎ、綾乃の部屋に入る。上座に通され、綾乃と向かい合った。綾乃も新調された衣装に身を包んでいる。ほんのり化粧をしているのかな・・・。少し大人っぽくてきれいだ。周りの女房たちは、新枕の準備で大忙し。

準備が整うと、僕らは女房たちによって小袖姿にされ、僕は綾乃の手を引き真新しい御帳台に入った。

そして僕達は夫婦になった。本当に若い夫婦だけど・・・。だって15歳の僕と13歳の綾乃なんだから・・・。

僕らの新婚生活はまだまだままごとのようで、毎日仕事のあと物忌みとか、綾乃の月の穢れがあるとき以外は五条邸に通うんだけど、大半の夜は話をしたり、一緒に僕の龍笛と綾乃の琴をあわしたりして、和やかな雰囲気で過ぎていく。僕らは殿上人達がうらやむような仲睦まじい夫婦として通っている。

もちろん父帝は僕らの子供を期待しているんだよね。東宮の兄上にはまだ子供が出来ない。もともと兄上は病弱だしね。

結婚してちょうど1年。なんだか綾乃はイラついているんだ。夕餉中もなんだか気分悪そうにしているし、そうかと思うと水菓子(果物)をたらふく食べる。

「綾乃、今お医師を呼んだからね・・・。」
「どうして?」
「だって調子悪そうだから・・・。」

 急いで女医が入ってくる。もちろん中務卿宮妃の診察だからね・・・。男の医師に見せるわけにはいかないだろ。

女医は綾乃の御帳台に入って診察。脈を診たり、おなかを触ったりしている。少し経つと女医は僕の前に現れて頭を下げる。

「わが妃の調子はどうだろうか?」
「はい、病ではございませんのでご安心を・・・。」
「ん?」
「おめでたでございます。中務卿宮妃様は御懐妊でございます。夏ごろのご出産かと・・・。」

僕は驚いて扇を落としてしまった。こんなに早く子が出来るなんて・・・。まだ僕は16だよ・・・。17でお父さんになるなんて・・・。まあ、それなりの夫婦生活はしていたからできるのは当たり前だしね・・・。

右大将殿は喜びつつも、子供が子供を産むなんてと溜め息をつく。だってまだ綾乃は14歳。子が出来るのは15歳。

父帝に報告するとたいそう喜んで、もちろん皇子を期待している。もし兄上に子が出来なかったらうちの子が次期東宮になるんだから・・・。

まあ僕としてはどちらでもいいんだけどな・・・。

IF(いふ) ~もし全部夢だったら・・・(2)
仕事を終え、束帯を布袴に着替えに二条院に戻ってから、右大将家五条邸に向かう。もちろんそこには僕の最愛の婚約者綾乃がいる。前あったのは数ヶ月前。まだ13歳という若い妻になるわけだけど、早く結婚したくて父帝に急がせたのは言うまでもないけど・・・。

出会って3年・・。綾乃のことを忘れる時なんかなかった。いつも頭の中は綾乃のことでいっぱいだった。やっと綾乃と結婚できるんだ。

五条院に着くと右大将殿がわざわざ出迎えてくれる。寝殿に近づくと、なにやら楽しげな声が聞こえる。一人は綾乃の声・・・。あとは誰?

「こら、綾乃!宮様が来たよ。」
「二の宮様が?うふふふ・・・。」

僕は寝殿に入る。中に入ると・・・。綾乃が2人????どっちが綾乃?僕は2人の綾乃の前で立ち尽くす。2人の姫君は向かい合って微笑みまた楽しそうに話し出す。

「右大将殿?」
「これ、綾乃に彩子姫、もう宮様をからかうのはやめよ。」
「もう、お父様、綾は二の宮様を驚かせようと思ったのよ。二の宮様、綾はこっちよ。」

綾乃は立ち上がって、僕に抱きつく。

「二の宮様、どうして綾乃と彩子姫の見分けが出来ないの?」
「ホントに綾乃?」

確かに香の匂いは綾乃だ。

「ごめん綾乃・・・。」

僕は人目をはばからずに綾乃を抱きしめる。

「この姫はね、彩子姫って言って、お父様と従兄弟の大和守の姫君なのよ。綾もはじめてあったときは驚いちゃった。まったく背格好も声も同じなんだもの・・・。お父様も間違うくらいよ。」

僕は案内された円座に座り、綾乃を側に置く。すると続々と膳が運ばれてくる。ホントに綾乃と彩子姫の見分けがつかない。着ている物と香の匂いで判断するしかないのか?右大将は僕に酒を注ぎながら言う。

「私もはじめ驚いたのですよ。今度の豊明節会で舞姫に選ばれましてね。こうして舞姫の後見をかってでたわけなのです。ま、この姫ももうお相手が決まっておりますが・・・。」
「相手?」
「典薬助の嫡男です。もともと大和守と典薬助は仲がよく、交流がありましてね、幼馴染といいますか・・・。」
「ああ、今日殿上していた童だね・・・。確か和気泰明・・・。まだ元服していないよね・・・。」
「年明けに元服と。とても賢いこと聞きました。将来が楽しみですね・・・。」
「うんそうだね。和気泰孝殿は僕の主治医でもあるし・・・。」

ああ、泰明に彩子か・・・。あの夢は半分現実ってことか?ホントに彩子姫は綾乃にそっくりで、でも見ているとやはり性格が違うんだよね・・・。やはり綾乃と違って彩子姫は田舎の姫って感じで天真爛漫。教養のある綾乃とは違うんだ。綾乃は僕の妃になるために一生懸命お妃教育しているし。でもこんなにそっくりな人っているんだね・・・。

楽しい宴は終わり、綾乃は僕の車まで送ってくれる。僕は綾乃を抱きしめお別れのくちづけ・・・。綾乃は真っ赤な顔して見つめてくれた。

「婚儀のこと聞いた?」
「うん・・・。」
「早くその日が来るといいね・・・また来るよ・・・。」

綾乃は僕に手を振ってもちろん僕も手を振って車に乗る。ほろ酔い気分がいい感じ・・・。少し見ない間に綾乃は少し背が伸びたかな・・・。そして子供子供していた顔つきも、だいぶん大人っぽくなってきたな・・・。この前文で初花(初潮)が来たのって書いてあった。大人になった綾乃。だから少し見ない間に大人っぽくなったのかも知れないね・・・。




IF(いふ) ~もし全部夢だったら・・・(1)
IF1

「宮様、中務卿宮様・・・。もうそろそろ御起床になりませんと・・・。」

 僕は乳母の籐少納言にたたき起こされ目が覚める。ああなんて恐れ多い夢を見てしまったんだろ・・・・。二の宮であるこの僕が東宮である兄上を差し置いて帝になるなんて・・・。それもいろいろあって最後には孫まで・・・。院政までしていたな・・・。多分半月前の兄上の騒動が原因なんだろうけど・・・。

 僕はまだ15歳。今年元服して母方のお爺様がやっていた中務卿宮となった。初恋の姫君、綾乃と婚約も叶い、今は婚儀の日程発表を待つのみ。その矢先に起こった、東宮である兄上の東宮やめたい宣言!加持祈祷あるとあらゆる手段を使って、兄上の東宮やめたい宣言を撤回させた。結局兄上のわがままなんだけどな・・・。この騒動の前に兄上や妹宮の婚儀とかで働きすぎで倒れたんだよね・・・。静養中に起きたこの騒動・・・。何とか解決して、こうして半月の追加休養を頂いて・・・。

 今日は出仕開始日・・・。さっさと朝餉を食べて、束帯に着替える。久しぶりに着る束帯。身が引き締まる思いだ。秋の除目でなんと欠員の出ている宮内卿も兼任してしまった。ま、これは形だけだからいいんだけどね・・・。

 僕は車に乗り、住まいである二条院を出て真横の大内裏に入る。僕は親王であり、内裏まで車を乗りつけることを許されているので、内裏の入り口まで車でいける。そしてまず殿上の間に入り、指定席に座る。

「宮様、もうよろしいのですか?」

僕の婚約者のお父上、右近衛大将、源朝臣将直卿が声をかけてくる。

「はい、何とか回復いたしました。今日からもまたよろしくお願いします。」
「今晩いかがでしょう。宮様復帰のお祝いの宴を・・・。もちろん綾乃も呼びますよ。」
「では、今晩五条邸にお伺いします。」

僕は微笑んで、重い腰を上げ父帝のいる御前へ向かう。

「中務卿宮様殿上でございます。」
「ん、殿上を許す。」

父帝である常康帝の御簾の前に座り深々と頭を下げる。僕の横には童姿の子が座っている。見慣れない殿上童だ。

「雅和、御簾の中に入っていいよ・・・。」

 僕は父帝に言われて御簾の中に入る。僕はあの殿上童の事が気になってしょうがない。

父帝は朝の診察のため、側に従五位下典薬助侍医和気泰孝殿を置き、脈診をされている。

「父上、いろいろご心配をおかけいたしまして申し訳ありませんでした。」
「んん・・・。宮内卿までさせてしまってすまないね・・・。」
「ところであの殿上童は・・・?」

父帝は微笑んで僕にこの殿上童を紹介した。

「こうして殿上させるような身分ではない子だけれど、とても優秀な子なのですよ。13歳でありながら弘文院(和気家の私立学校)を出たのですよ。」
「え、あの弘文院をですか?」
「ああ、この子は和気泰明といって、この典薬助の嫡男だよ。雅和は典薬寮を管轄している宮内卿でもあるから、紹介しておこうと思ってな・・・。これから典薬助について本格的に医術を習得することになる。また、中務卿宮家にも訪れるかもしれんが、良くしてやってくれ。」
「御意。」
「ところで・・・。」

父帝は和気殿たちを下がらせて、僕を近くに寄せる。

「東宮雅孝の件で、いろいろがんばったね・・・。雅和、綾乃姫との婚儀を許す。ご褒美だよ。」
「え?」
「雅和が休んでいる間に、日程を占わせたのだよ。雅和と綾乃姫2人の佳き日を・・・。一番早くて、11月の豊明節会の次の日。あと二月後となるが・・・。」

さすが父上・・・。僕が休んでいる間に約束した婚儀を決めていてくれたんだ・・・。嬉しさのあまり、足取り軽やかに殿上の間に戻る。

「何かいいことでもありましたか?」
「右大将殿・・・。綾乃との婚儀の許しを・・・。」

右大将殿は知っていたかのようにこの僕に微笑んだ。

ふとさっきの殿上童の事が気になる。そういえば夢に出てきたぞ・・・。じゃ、彩子姫とかも出てくる?ま、所詮夢だし・・・。年齢だって違うしね・・・ただの偶然・・・。



一言:長い内容なので、三回に分けて発表することにしました^^;またイラストを追加してUPします。よろしくお願いします。
Copyright © ねぇね2人と双子っちのママのお部屋。別館. all rights reserved.
さくらと空 
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。