4年生、2年生のねえねと、幼稚園児の双子っちのいるママです。アメブロで発表している小説の倉庫として使っています。お好みの物があるかわかりませんが、覗いてくださいね^^ ご感想お待ちしております!

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第6章 祭の後
 あれから三日三晩眠り続けた少将は、嵯峨野の別邸にいた。
「う~ん、ここはどこ??いた!」
「こちらは北の方様が亡き関白様から引き継がれた別邸と聞いております。」
「そう・・・おじい様の・・・・。僕はどれくらい眠っていたのだろう・・・。」
すると、乳母の娘で女房仕えをしている近江が部屋に入ってきた。
「まぁ!若君様!お目覚めになられましたか。この近江は心配で心配で・・・・。三日三晩ずっと付いておりましたのよ。丁度あの時北の方様が若君の晴れ姿を一目見ようと網代で見物されていたのがよかったのです。そのままこちらへ・・・。あら、北の方様がこちらに・・・。」
すると北の方が女房達を引き連れてやってきた。
「気が付いたのですね。母は安心しました・・・。このまま意識がないままでしたら・・・。母は申し訳なく・・・。」
「母上、あのような失態をしてしまって・・・。たいそう父上も恥さらしと立腹されたことでしょう。」
「いえ、そんなことは・・・。あれは事故なのですもの。それどころか・・・近江、例のものをここに。」
近江は大きめの塗りの箱を運んできた。そして少将の前に置いた。
「これは?」
北の方は微笑んで
「開けて御覧なさい。」
箱を開けると、たくさんの贈り物や手紙が入っていた。
「これは都中の姫君からのお見舞いのお手紙や贈り物ですわ。大臣はこれを見てたいそう喜ばれてね。ほらこれは権大納言様の姫様、これは中務卿宮家の姫君で・・・。まぁ皆様のお手の綺麗な事。どの姫がよろしいのかしら・・・」
「母上!私には・・・。いたたた。」
「まぁ、いけないわ!早く横に。近江!薬湯を!ゆっくりお休みなさいませ。あと姫君たちにお返事を忘れずに・・・・おほほほ。」
そういうと北の方は部屋を出て行った。少将は横になるとひとつずつ手紙を読み始めた。どれも同じような内容のお見舞いの言葉ばかり記されていた。浮かれているのは近江だけ。ため息ひとつ付いて、晃を呼びつけると、どこかへ使いにやらせた。その後、また寝込んでしまった。心配になった近江は、兄である晃をどこに使わせたのかしつこく問いかけた。
「今まで近江には言っていなかったのだけれども、晃の妹だから言うんだよいいね・・・。」
少将は近江に宇治の姫君のこと、賀茂祭での事を話した。
「今晃に賀茂祭の日に見かけた網代を探させている。あれは間違いなく宇治の姫君だ。つい見つめてしまって馬から落ちてしてしまった・・・。普通ならあれくらいの暴れ方では落馬なんてしないよ。」
「そうですわ!若君は宮中一馬術が得意でいらっしゃいますもの!おかしいと思いましたわ!その姫は初恋の君ってことなのですね。近江は感動いたしましたわ・・・。さすが私がお仕えする若君様ですわ・・・。一途な思い・・・とても素敵です。しかしどこの姫様かしら。この中にそのような文面の手紙はなかったように・・・・。」
「多分取り次がないように父上がしていると思うのだけれど・・・。」
「まぁ!さぞかしその姫君も心配なされていると思いますわ!兄様がちゃんと見つけてくれるといいのですけど。網代に乗っているってことは良いきっとお家の姫様なのでしょう。」
「そうだね・・・とても恥ずかしいところを姫に見せてしまったよ・・・。」
と少しはにかみながら、眠りに付いた。
 夜遅くに晃が帰ってきたようだが、気持ちよさそうに眠っている少将を起こさなかった。
《作者から一言》

さてさて、ここから宇治の姫君探しが始まります^^;といってもすぐにわかることなのでしょうけど・・・。近江は少将の乳母子です。もちろん同じ歳。兄である橘晃は五歳程上です。きちんと官位を持っているのですが、内大臣家の家司、特にこの少将の側近をしています。一応この橘晃が先々出てきます^^;

ホントに都中に姫君たちはここぞとばかりに自分を売り込んできますけれど、実際は姫から面識のない殿方に文を贈るって事はないのでしょうね^^;たぶん姫から出したのではなく、身内(特に父親)が出させたのかもしれませんが・・・・。まぁフィクションですので無視してください。
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