4年生、2年生のねえねと、幼稚園児の双子っちのいるママです。アメブロで発表している小説の倉庫として使っています。お好みの物があるかわかりませんが、覗いてくださいね^^ ご感想お待ちしております!

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朧月夜の恋~さくらの木の下で (3) 父がいないのをいい事に・・・
 私の父は1年の大半を東京で過ごしているの。だから父のいない時はある程度は自由が利くの。母も私が窮屈な生活をしていることくらい知っているわ。私の母は一番理解してくれているの。 
 私はずっと彼が私のお邸の前を通って通勤することくらい知っていたの。毎日私の乗っている車と彼の自転車がすれ違うのだから・・・。彼は私のことに気がつかないのか勤め先に急いで自転車をこいでいたの。何度彼に声をかけようかと思ったか・・・。でもそれは出来ないでしょ。彼は私がここの娘だって知らないの。 
 あのさくらの木はもう葉桜になっていたの。平日の夜、ここは私たちの安らぎの場になる。私は彼の肩にもたれて夜空を眺める、それが私の安らぎだった・・・。
「今度の週末、休みを取りました・・・。どこかに行きませんか?」
「え?」
「実はこの春こちらにきたばかりで、仙台のことをもうひとつ知りません・・・。案内してください。」
私は出来そうもない約束をしてしまった・・・。週末、父が帰ってくるかもしれない・・・。でも私は彼のお誘いを受け入れたの。運よく父は帰ってこなかったから、何とか理由をつけて邸を出る事が出来た。 
 私はとびっきりのワンピースを着て、待ち合わせのさくらの木・・・。繁華街にでたら二人で映画を見たり、ショッピングしたり、お食事したり、今までしたことのないことをたくさんしたの。生まれて初めての楽しい体験・・・。ホントにこのまま時間が止まってくれたらいいな、なんて思ったの。 
 ある日彼は真剣な顔をして私にいったの。もうこんなお付き合いをして10ヶ月・・・。
20070110233603.jpg
「あの、綾子さん。ご両親に会わせていただけませんか?」
「え?」
無理よそんな・・・。どうして?
「あの、綾子さん。この私と結婚してくださいませんか?春から私は東京に行くことになったのです。」
「東京?」
「ええ、東京にある幹部学校に入ることになったのです。だから・・・。だから私と一緒に東京に行きませんか?」
「きっと父も母もあなたと会ってくださらないわ・・・。だって私・・・。」
彼は溜め息をついて私に言ったの・・・。
「そうですよね・・・いきなりのプロポーズに驚かれたのでしょう・・・。まだ綾子さんはお若いし・・・。私が焦りすぎたのでしょう・・・。3月末までこちらにいますので、それまでのお返事をください。じゃあ、帰ります。」
彼は私を抱きしめ、頬にキスをすると、いつものように自転車に乗り、帰路へついた。
きっと父は会ってくれない。それどころかこうして婚約者のいる私がほかの男の人と・・・。

でも私は・・・彼が好きだから・・・。
彼といれば幸せだから・・・。

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