4年生、2年生のねえねと、幼稚園児の双子っちのいるママです。アメブロで発表している小説の倉庫として使っています。お好みの物があるかわかりませんが、覗いてくださいね^^ ご感想お待ちしております!

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朧月夜の恋~さくらの木の下で (4) 父の激怒と駆け落ち
 あれから半月・・・。私は彼と会っていない・・・。実は彼との密会が近所の噂になってついに父の耳に入ってしまったの。もちろん父は激怒して、私を部屋から出してくれなくなった。きっと彼はずっと私が来るのを待っているかもしれない・・・。 

「綾子さん、ちょっといいかしら?」

私の一番の理解者の母が私を心配して部屋に入ってきたの。今日から父は東京に行って不在。父が不在の時だからこそ、母はこうして私のところに来てくれたのだろう。

「綾子さんはその人が好きなのね・・・。わかるわ。私も好きな人がいたのにあなたのお父さんと結婚したのだから・・・。いい恋をしていたのね・・・。春からずっと綾子さんは幸せそうで・・・はつらつとしていたのだもの・・・。いいたいことを言いなさい。お父さんには言わないから・・・。」

私は母に出会いからプロポーズまですべてを話したの。母はすごく同情してくれて・・・。

「綾子さん、行きなさい・・・。そのほうが幸せになるでしょうね・・・。いろいろ苦労はするかもしれないけれど、好きな人と一緒にいるのが一番だと思うわ。」

そういうと母は、私に私名義の通帳と印鑑を渡して言ったの。

「あなたはずっと箱入り娘として育ってきたから、本当に大変だと思うわ。困ったことがあればお使いなさい。もし辛くなったらいつでも帰っていらっしゃい。私はいつもあなたの味方だから・・・。」

私は母に感謝して、最低限の荷物を持っていつものあのさくらの木の下へ・・・。

例のさくらはつぼみが膨らみ、つぼみの先はもうピンクがかっている。

私はいつものベンチに座り、彼を待つ。いつもの時間になっても彼は来ない・・・。ここ半月ここに来なかったから・・・彼はきっと私のこと・・・。

私はずっと彼を待っていた。

ここに来た時、東の空に昇り始めた大きな満月が、気がつくと南の天高く輝いていた。

春はそこまでといってもまだ冷える仙台・・・。

寒さに震えながらついうとうとしてしまったの・・・。すると誰かが私の肩にコートを被せたの・・・。

「風邪引きますよ。綾子さん・・・。」
「源さん・・・。」

相変わらずの爽やかな微笑で、私を見つめる彼・・・。私は彼の顔を見て一気に涙が流れ出した。そして私は源さんの胸の中に飛び込んだ・・・。

「すみません・・・。引継ぎの残業がありまして・・・。このような夜中まで待っていてくれたのですか?」
「はい・・・。」

大きな荷物を持った私を見て彼は言ったの。

「もしかして家を出てきたのですか?」
「はい・・・父があなたとの関係を反対したので・・・。でも私はあなたが必要だから・・・。私も一緒に東京へ連れて行ってください。」
「ホントにいいのですか?」
「はい!」

彼は満面の笑みで私を見つめると、私の荷物を自転車の籠に乗せて一緒に歩いて彼の住む官舎へ向かったの・・・。

お父様・・・ごめんなさい・・・。
ホントに親不孝者の娘・・・。
きっとお父様は私を勘当するわね・・・。

そして今まで婚約者として接していただいた弐條常康さん・・・ごめんなさい・・・。
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