4年生、2年生のねえねと、幼稚園児の双子っちのいるママです。アメブロで発表している小説の倉庫として使っています。お好みの物があるかわかりませんが、覗いてくださいね^^ ご感想お待ちしております!

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ドリーム・クエスト  (11)鍋島内閣の異変

 夏に入り、国会はないので、暇な日々を過ごす。国会のないときは衆議院議員会館の事務所で雑用をこなしたり、常任委員会のための資料集め。僕自身地元選挙区というのを持たないから、結構暇なのだ。もちろん7月の夏休みの一番混まない時期に家族旅行を計画している。といっても僕の生まれ育った芦屋や神戸方面に行くんだけど・・・。うちの爺ちゃんに雅と彬を見せないといけないし、もちろん関西にいるうちの親戚にもお披露目しないといけないんだよね・・・。


 僕の叔父さんは先日の参議院議員選挙に落選して、地元で次の選挙のための活動をしている。今度の知事選挙にでも出ようかなとも言っていたよ。今はうちの党は支持率最低だからね・・・。40%を行ったり来たりしている。叔父さんは父さん同様にいい人なんだけど、時期が悪かったんだろう。多分こんな時に僕が出たら落選していただろう。


「雅和さん、芦屋、久しぶりだね・・・。」


「んん・・・。」


僕と綾乃たちは芦屋のおじいちゃんにうちの子供たちを見せるために、僕の芦屋の実家に向かった。今日は総勢40人ほどの親戚が集まって僕たち家族を迎えてくれる。もちろん父さんもこの芦屋の自宅に戻っている。おじいちゃんは曾孫を見ると大変喜んで、可愛がってくれる。雅は1歳2ヶ月なのにもうしっかりと歩く。彬はやっと歩くようになった。二人のかわいらしい表情に周りの人たちは和んでいるんだ。


「雅孝はまだ結婚しないのかね。」


と爺ちゃんが言う。まあ兄さんもいい歳だしな・・・。もう29か・・・。兄さんは順調に文科省の課長クラスになっている。


「いい子がいないんだよね・・・。雅和がうらやましいよ、こんなに綺麗で性格のいい子と結婚しているんだしね・・・。」


兄さんは今度厚生労働省出向になるらしくって、いつ文科省に戻ってこれるかわからないらしい。


「保育所は厚生労働省管轄だろ、そういう関係の仕事をするんだよ。」


兄さんは幼稚園関係の仕事をしている。よくはわからないんだけどね・・・。ホントに同じ東京にいながら会うことがなかったんだよね・・・。兄さんは結構昔はモテテモテテ学生時代は何股していたことか・・・。ホントに落ち着きすぎだよ。親戚の中には縁談をするのが大好きな人も多いから、きっと何件か見合いを持ってくるんだろうね・・・。 案の定、見合い話が・・・。やっぱり兄さんが来ることを聞きつけた親戚の誰かが、風呂敷いっぱいの見合い写真と釣書を兄さんに渡していた。みんなどこかのお嬢さんが多いらしいけど・・・。


父さんの携帯がなり、みんなのいる部屋を出て行く。何かあったのか?少しすると父さんが僕を呼ぶ。


「雅和、ちょっと来なさい。」


父さんに書斎に招き入れられ、父さんと話をはじめる。


「鍋島が倒れた。やはりこの時が来たんだよ。」


「え!?」


父さんは官邸にスパイらしき人がいる。父さんが手塩をかけて育てた職員などである。随時何かあれば父さんの携帯に電話が入ってくるようだ。そういえば父さんは以前鍋島さんには時間がないって言ってたよね・・・。もしかしてこのことか・・・。鍋島総理は官邸での会議中に倒れ、救急車は呼ばずに裏からワンボックスで運ばれた。こういう場合は結構様態がやばい。公式発表にもいろいろあって、検査入院はたいしたことなく、過労のために入院は少しやばい。そして危篤状態のときは特別の公式発表の言い方がある。たいてい持病の悪化だとか、風邪をこじらせたとか・・・いろいろ言い方があるが、こういう時は死に至らないような病名を発表する。多分父さんの言い方では最後の言い方になるだろう。


「鍋島君は癌なんだよ。肺がん。総裁選挙の前に発覚してね、最後の情けで、うちの派閥が当選させてやったようなものだ・・・。もともと無理難題を言うような鍋島君ではないよ。多分焦りすぎたんだろうね・・・。今は危篤状態だから・・・。」


父さんは東京に戻る準備をする。


「さあ、これで復党できるよ。私達6人が離党したのは鍋島君に反旗を翻したのではないよ。鍋島君のやりたいようにさせてやっただけ・・・。私たち6人がいると邪魔になるからね・・・。鍋島君の側近官房長官の松平君は私の息のかかった人物だから・・・。今日の情報も松平君からだ。」


父さんは橘さんを呼んで、飛行機の手配をさせる。


「雅和は落ち着いたら党のほうに来なさい。まだまだ首を突っ込む時じゃないからね・・・。」


父さんは伊丹空港発の夕方の便で羽田に向かった。もちろん夕方のニュースで鍋島総理が緊急入院というニュースが流れる。もちろん予想されたとおり、肺炎による入院となっている。ということは危ないってことだ・・・。


爺ちゃんはニュースを見ながら、溜め息をつく。もちろん爺ちゃんは未だに党員だ。もちろん父さんから総理の事を聞いているようである。形式上では父さんたちは党議員の要望で復党することになっている。それもこの夕方、急に復党届けを出している。もちろん父さんの場合は、公設秘書に頼んでいるんだろう。父さんは羽田空港に付くとその足で鍋島氏の入院している病院にお見舞いに行く。そして多分この先のことを鍋島派の人たちと話すのかな。


次の日、党から総理代行が発表される。父さんの右腕、藤原さんだ。


内閣はもちろん大変混乱している。前々から内々的に知っているとはいえ、急に倒れたからね・・・。そしてその日のうちに鍋島総理の言葉として、藤原さんがそのまま内閣総理大臣に就任したのだ。内閣の再編成も行われる。父さんが総理をしていた時と同じように派閥がまんべんなく編成されている。僕はまだ下っ端だから関係ないと思いつつ・・・・父さんから送られてきた組閣内容のFAXを見て驚いた。


何で僕と和気さんの名前が入っているんだろう・・・。


広報担当補佐官だ。普通定員1名のところ、若手だからか2名。


僕の留学経験と、官邸での下積みを評価されたんだろうか。和気さんの場合は関西人気質の話術がある。ユーモアがあり、人をひきつける魅力がある。もちろん英語も堪能だ。官邸でも3年働いたキャリアもあるし弁護士の資格もある。


もちろんすぐに東京に戻るように言われる。僕は綾乃たちを神戸のおばあさんの家に預けて、何とか最終便の飛行機を押さえて東京に戻る。 自宅に戻り、指示されたとおりの服を父さんが用意してくれた。明日は組閣発表後、大臣たちとは別に補佐官は国会の階段にて記念撮影があるんだ。補佐官は総勢5名。僕と和気さん以外はベテラン・・・。和気さんと僕は大変恐縮して、夜遅くまで電話していたのは言うまでもない。


『なあ弐條、いいんかな・・・こんな役目頂いて・・・。』


「ホントびっくりしたよね・・・。で、明日はやはり礼装だろ?」


『んん・・・伯父さんに用意してもらったよ・・・。』


いくら内閣補佐官とはいえ、こういう時はモーニングを着用する。ああこれから忙しいんだろうな・・・。何でまだ下っ端の僕らを採用するのかな・・・。客寄せパンダとは言われたくないな・・・。


僕達はいつもどおりに地下鉄に乗って議員会館の自室に入る。和気さんと僕は国会の席が隣な上に部屋も隣だ。部屋に入ると私設秘書(父さんの私設秘書に来てもらっているんだよね)が用意されたモーニングを僕に渡してくれた。


「何時からかな?」


「写真撮影は4時ごろと伺っております。それまでに内閣の承認式などが・・・。」


僕は自室に入ると用意されたモーニングを着てみる。今着ておかないと、もしサイズが合わなかったら大変だからね・・・。ま、ぴったりでよかったけど・・・。和気さんは幸せ太りかわからないけど、少しきつかったようだが何とか入ったみたいだ。

ドリーム 11和気&雅和
一通り国会にて儀礼が終わる。即議員会館に戻り着替えを済ますと、和気さんと共に議事堂に戻る。そして議事堂内階段にて恒例の記念撮影。新総理藤原氏の周りにベテラン補佐官3名、官房副長官2名、一番後ろに和気さんと僕が並ぶ。ま、大臣クラスは父さんの時のような組閣で見栄えはしないんだけど、やはり和気さんと僕の超若手が入るサプライズ人事となった。


いろいろ賛否両論はあるんだけど、まあ、広報戦略とか考えるのが得意分野だからいいかもしれない。もちろん僕は藤原総理が官房長官時代に公設秘書として広報担当もしていたから、まったく初めてではない。和気さんは私設秘書だったけれど、自他共に認める優秀な秘書だったしね・・・。公設秘書並の仕事はしていたよね・・・。二人で力を合わせてやるしかないんだろうけど・・・。


この内閣人事が発表された次の日、鍋島元総理は息を引き取った。このことで、今まで通りの党に戻ったのは言うまでもないけど。相変わらず父さんは派閥の筆頭として、藤原総理の補佐をしている。


どうなるんだろうね・・・。和気さんもやはり僕と同じ考えをしていたらしい・・・。











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