4年生、2年生のねえねと、幼稚園児の双子っちのいるママです。アメブロで発表している小説の倉庫として使っています。お好みの物があるかわかりませんが、覗いてくださいね^^ ご感想お待ちしております!

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ドリーム・クエスト  (13)彩子アナウンサー就職活動開始!

 彩子はアナウンサーになるのが夢なのよ。アナウンサーになるためにはもう3年生のころから就職活動をする必要があるの。特にキー局はね。もちろんキー局をはじめ関西のテレビ局に履歴書を送ったわよ。彩子が今年の春までタレント業していたことに影響はあるのかな?それとも和気さんと入籍していることももしかしてある?別に既婚者はだめってかかれていないでしょ。応募したっていいじゃん。


11社履歴書送って、返事があったのはやはり民放10社・・・。とりあえず説明会を兼ねた一次試験を受けることになったの。履歴書の段階で随分落とされるって聞いたわ。すべて日にちがばらばらだったのが天の助け、また在阪テレビ局のうち、東京支社があるところは東京で試験をさせてくれた。


1次試験のほとんどは筆記・・・。小論文を書かせるところがあったり、一般常識のところ・・・いろいろバリエーションがある。一応10社受ける。返事は半分の5社・・・。関西が2社に東京が3社。ここまでで結構絞られるらしいんだけど・・・。はっきりした数はよくわからない。


和気さんはここまで残った彩子を褒めてくれたの。すごいすごいって・・・。


「で、彩子はアナウンサーになって何やりたいんや?」

「スポーツアナとか、バラエティーとか・・・。いろいろたくさん人と出会えるところがいいな・・・。」

「そういえば伊藤さんの奥さん東京放送の女子アナやったな・・・。で、どこが残ってんの?」

「東京がT、テレA、Fテレビ。関西がMとAなの・・・。」

「かたよとんな・・・。まあFテレビが彩子を残す理由がわかるけど・・・。いつやねん。2次は・・・。」


ホント明日から毎日のように2次面接・・・。これさえ通れば内定ほぼ確定かもしれない。会社によってはこのあと取締役との面接があるらしいけれど・・・。ああまだ卒業まで1年半もあるのにな・・・。


彩子はきちんとリクルートスーツを着て、長い髪の毛を清楚にまとめる。お化粧も印象よく・・・。和気さんは補佐官になってから毎日朝から晩まで忙しそうに家を出て行く。


「彩子、がんばってこいや。応援してるしな。」

「うんがんばるね・・・。」


彩子はパパと和気さんを送り出して今日の面接先お台場に向かう。ゆりかもめを降りて、有名な社屋を目指して歩く。数人のリクルートスーツを着た学生が通り過ぎていく。ああ、緊張・・・。彩子はここには北野彩夏として何度か来た事がある。今回は違うもんな・・・。彩子は嘘つくのが嫌いだから、きちんと履歴書に高校時代からこの春までモデルをやっていたことと、今年のお正月に和気さんと入籍したことも書いた。それを知った上でここまで通ったんだから別に構わないってことよね・・・。


さあ面接会場。男5人の女7人・・・。ここから何人採用されるんだろう。みんな彩子よりも優れているように見える。彩子を見て何か話している男子学生。指定された控え室の椅子に座り、呼ばれるのを待つ。私は最後かな・・・「わ」だから・・・。


「つぎ、和気彩子さんどうぞ。」

「はい!」


彩子は深呼吸をして緊張をほぐす。別に緊張は苦手ではないよ。こういうのはなれているんだし・・・。何度もオーデション受けたことあるし・・・。人前に立つのは好きなほう。


面接会場の前に立ちドアをたたく。返事があり中に入ると、ずらっと並ぶ面接官。人事関係の人もいるんだろうけれど、有名なアナウンサーもいる。


「和気彩子と申します。」


彩子はきちんと挨拶をして椅子に座る。もちろんモデル経験のある彩子は椅子に座るのも綺麗に座れるもん。一番綺麗に見える座り方って言うのを心得ているしね・・・。そしてきちんとした姿勢。これが大事。マニュアル通りの志望理由やらを聞かれ、難なく話す。するとひとりの面接官であるアナウンサーが話しかける。


「和気彩子さん、あなたどこかでみたことがある顔だけど?」


あ、きたきたって感じ・・・。もちろんこのアナウンサーとは一度だけ番組で一緒になった事がある。


「この春まで、モデルやタレントをしておりました。」

「ほう・・・。芸名は。」

「北野彩夏です。」

「ああ、あの子ね・・・。」

「その節は大変お世話になりました。いい経験をさせていただき、感謝しております。」

「で、どうしてやめてしまったのですか?」

「はい、どうしても夢でしたアナウンサーになるため、そして学業優先にしたかったからなのです。」

「そう・・・。」


面接官は何かこそこそ話しながら、ついに和気さんとのことを聞いてくる。


「今年に1月に入籍をされているみたいですね・・・。ご主人の和気泰明さんは何を・・・。」


(そこの履歴書に書いているじゃない・・・。聞きたいの?)


「主人の和気は、衆議院議員をしておりまして、現在内閣広報担当補佐官をしております。」

「どうして入籍を?もしかして子供がいるとかではないみたいだけど?」

「はい、主人の仕事の都合といいますか・・・。」

「代議士の妻としてやっていったほうがいいんじゃないですか?」

「いいえ、主人も私の夢を理解してくれています。そしていろいろと協力も・・・。」

「はいわかりました。結果は通過者のみお知らせした頃に・・・。いいですよ。」


彩子はきちんと挨拶をして面接室を出たの。ああ、だめかな・・・。そうよね・・・代議士の妻は大変だもの・・・。特にまた何年かしたら選挙もある。でも本当は内緒にしないといけない内容を夢のために言っているの。マスコミに和気さんとのことをさらけ出しているんだよ・・・。それなりの覚悟をしてきているんだから・・・。


彩子は社屋を出ると和気さんに電話をする。


『彩子?どうだった?』

「だめかも・・・。いろいろ和気さんのことも聞かれたから・・・。」

『そっか・・・。でもきっとどこの会社でも聞かれるわ。どっか引っかかればいいな。じゃ俺はまだ仕事中やから、きるわな。』

「うん。」


ドリーム12
駅まで歩いて数分。改札口前で一緒に面接を受けた男の子たちに声をかけられる。


「あの、君は北野彩夏でしょ。きっとそうだよ。」

「いえ違います。すみません急いでいるので・・・。」


そうよ彩子は今から大学に行かないといけないのよ。新橋駅までしつこく聞いてくる。


「ごめんなさい。本当に・・・。今から大学があるから・・・。」

「どこ?」

「東大です。」


彩子はもう我慢できなくて、新橋からタクシーに乗って大学に行ったのよ。もう要らないお金を使ってしまったわ・・・。和気さんに言って臨時のお小遣いをもらわなきゃ。大阪に面接も行かないといけないのに・・・。ま、日にちが続いているから、何往復もしなくていいし、お婆ちゃんの家に泊まるからいいんだけど・・・。


TもTVAも同じようなことを聞かれた。やっぱり彩子の芸歴と旦那様、和気さんの事が気になるみたいね・・・。彩子はこれでも帰国子女でバイリンガルなのに・・・。そういうところは見てくれない。もっぱら芸歴と和気さんのことばかり。そして決まって同じ試験を受けた男子学生が彩子に声をかけてくる。今日のTVAの時は最悪。写メまで撮られた。


実は彩子、去年末までにいろいろ写真集(グラビア写真ではないよ・・・和気さんに怒られたもんね・・・。)とかカレンダーを発売したり、ブログなんかもやってたりしたの。公式ブログはやめちゃったけれど、匿名で別のブログサイトで日記風のブログを書いている。ま、和気さんのこととかは書かないけれどね・・・。写真集とかはまだまだ人気があって、オークションサイトでは結構な値段がついていると聞いた事がある。だって彩子はもう引退した身。写真集は廃盤にしてもらっているし・・・。あ、そういえばモデル仲間三人でCDも出したよね・・・。その印税が少しだけど未だに入ってくる。公式ブログは更新していないにも関わらず、毎日相当のアクセスがあるみたいで、事務所も削除したくても削除できない状態・・・。この前も元マネージャーさんから電話があって、ちょこっとでいいから復帰できないかなって言われたの。それだけFANの要望が多いらしいのよ。でもきっぱり和気さんに変わってもらって断った。彩子はよく街で声をかけられるんだけど、いつも他人の空似の振りしてる。


そろそろFテレから結果が来そうなものだけど・・・・。やっぱりだめだったのかな・・・。ドラマもそこだったのよね・・・。さあ、次は関西ローカル・・・。


運よく面接は週末だった。やはりローカルよね・・・。もうだいぶんこの段階で絞られてる。数が少ない。ああ懐かしい関西のノリ・・・。普段は標準語をしゃべる彩子もつい面接で関西のイントネーションになってしまった・・・。もちろん家では和気さんが関西弁でしょ。つい自宅では関西のイントネーションになる。やばいな・・・。やはりここでも同じことを聞かれる。でもさすが地元・・・。和気家の知名度は高い。まあそれが合否につながるってことはないけれど・・・。でもこっちに決めたらホントに和気さんと別居だよね・・・。毎日補佐官で朝から晩まで官邸にいるんだから・・・。こういうことを聞かれたもの事実。適当に答えておいたけれど・・・。


彩子は最後の面接があったMを出ると、ロフトの前で和気さんが待っていてくれたの。


「あれ?和気さん。わざわざどうしたの?」

「ん?ちょっと心配になってな・・・。無料航空券を使ってきてしまったんや。プライベートで使うのはどうかと思ったんやけどな・・・。使えるときに使っとかな・・・。」


そう国会議員には月4往復の無料の航空券がある。和気さん自身補佐官という仕事柄、地元には帰れないでしょ。総理の地方の公務についていくぐらいだから・・・。ま、弐條のお兄さんは電車事故の後遺症で電車に長時間乗れないって事があるから、飛行機以外で行く地方はみんな和気さんが行くことになっているのよね・・・。


「実家にいったの?」

「ん?いいや・・・。行ってないというか行けないんよな・・・。母さんが今かんかんに怒ってるんや・・・・。勝手に入籍したから・・・。親戚一同に彩子が芸能人やってたことばれたしな。地元のことは地元にいる秘書や事務所の人に頼んでるんや。今の仕事じゃなかなか帰れんやろ・・・。」

「そっか・・・。」

「特に敏明がもうカンカンなんやって・・・。あいつ彩夏のファンやったしな・・・。俺が彩子を独り占めしてるからおこっとる。父さんは別にいいとは言ってるんだけどな。母さんが一番厄介だ・・・。」


彩子と和気さんはね、そのままJRに乗って(和気さんはタダ・・・。)新大阪から、新幹線に乗って帰るの。だって和気さんは明日仕事でしょ。普段のスーツじゃないし、議員バッチもつけていないから、駅員さんに国会議員の乗車証を見せた時に変な顔をされたんだよね・・・。まあ滅多に国会議員がこんなもの関西で使わないから、どうしたらいいのかわからないのかもしれない。


帰りの新幹線ももちろん和気さんはグリーン車。混んでいるとはいえ、なぜか2席だけ残っている。噂で聞いた国会議員席。マジであるんだって思ったよ・・・。窓口で乗車証を見せて、彩子の分だけ代金を支払い、彩子の分だけ乗車券を受け取る。。


「すごいな・・・噂はホンマやったんや・・・。この夕方の時間ってグリーンでも満席になるんやけどな・・・・。」


感心している場合じゃないでしょ。彩子の座席番号を見ながら席を探すと、やはりあった!出口近くに・・・。ホントに満席なのにここだけ・・・。和気さんと彩子はそこに座って車掌さんの改札を待つ。ホントにドキドキもの・・・。ついに来た来た車掌さん。和気さんは彩子の分の乗車券と、パスケースに入っている国会議員乗車証を車掌さんに見せる。


「これ、いけるよね?」

「はい、もちろん。ご苦労様です。」


彩子はリクルートスーツ着ているから和気さんの秘書に見えるかな?和気さんは弐條さんと共に政界のプリンスとか貴公子とか言われてマスコミにも顔を知られているから、もしかして顔パスできるかもしれないけど・・・。でも言っちゃ悪いけど、和気さんはプリンスとか貴公子ってがらじゃ・・・・。顔は普通だし・・・。


和気さんはパーサーに毛布を借りて彩子の膝にかけてくれた。そして彩子の手をずっと握っていてくれたの。もちろん見えないように毛布をかけた状態で・・・。やっぱり和気さんの大きくて暖かい手・・・。和気さんの手ってグローブみたいで厚い手・・・。ホントに和気さんと手をつなぐとホッとするんだよね・・・。彩子はね、疲れと緊張からか、すぐに寝てしまったの。ああどこかの局に引っかからないかな・・・。来週いっぱい待ってこなかったらもうだめだよね・・・。彩子は携帯とにらめっこする日々を過ごすのよ・・・。携帯に出れないときは留守電に入れておいてくれるって聞いたし・・・・。ああ、どうなるんだろう・・・。ドキドキ・・・。


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