4年生、2年生のねえねと、幼稚園児の双子っちのいるママです。アメブロで発表している小説の倉庫として使っています。お好みの物があるかわかりませんが、覗いてくださいね^^ ご感想お待ちしております!

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ドリーム・クエスト  (20)代議士夫人と代議士秘書二階堂との過去

 ああ、年が明けた。新年早々、俺の雇い主であり中学からの親友、代議士和気泰明からの電話。俺はこの和気の私設秘書をしている。和気の地元の事務所でいろいろ忙しくて帰って来れない和気に代わって、活動している。


『二階堂、年明け3日ぐらいからそっちに戻るから、スケジュール調整頼むわあ・・・。』

「何日ぐらいこっちにおれる?」

『1週間かな・・・。補佐官の仕事は弐條に頼むつもりやし、最近実家に帰ってないからな・・・。でもホテルとっといてな。もちろんツインで・・・。あ、ダブルでもええ・・・。いい部屋は取らんでええから。』

「わかった・・・。」


 俺には和気が知らない秘密を持っている。和気の奥さん、北野彩夏こと和気彩子の元彼だったりする・・・。今付き合っている子がいるといっても、都合のいい女で、会いたいときだけ会うような女。束縛なんてしない。向こうから会いたいなんていわれても、俺が会いたくないときは仕事が忙しいとか言って会わなくてもいい。もちろんそんなことで文句言わない子と付き合っているわけだ。


 出会いは俺が大学4年の春。俺はバイトで大阪の某予備校のチューターって言う、まあいう予備校生の相談役兼雑用っぽいことをしていた。そこで出会ったのが当時源彩子って言う一人の女子高生。神戸の有名セレブ学園に通っていた。彩ちゃん(当時そう呼んでいた)は、東大、京大、阪大クラスに在籍していて、その中でもトップクラスだった。それなのにモデルの仕事もしていたのがすごい。予備校の中でも一番の美人で、注目、そして憧れの的だった。


 俺は彩ちゃんのいるクラスを担当していたから、彩ちゃんは俺によく質問をしてきたり、雑談をしたりなんかして、だんだん仲良くなったんだよね・・・。


 そして俺は8月はじめに行われる大阪淀川の平成淀川花火大会に誘ったんだ。彩ちゃんは可愛い浴衣を着て待ち合わせ場所の阪急十三駅の改札前で待っていた。制服姿の彩ちゃんも可愛かったけれど、可愛い浴衣にきれいに髪をアップにしてほんのり化粧している姿は16歳とは思われないくらい大人っぽくて、心底惚れてしまった。俺は彩ちゃんの手を握って、花火会場へ向かう。きれいな花火を眺めながら、俺は彩ちゃんの楽しそうな顔を眺めていた。


「え?二階堂さん、予備校辞めちゃうの?」

「ああ、4年なのにまだ就職決まってないし、大学院にでも行こうと思っているからね・・・。勉強しないと・・・。」

「やだよ・・・。さみしいな・・・。」


俺は彩ちゃんをぎゅっと抱きしめて、はじめてキスを・・・。


「源さん、いや彩ちゃん。この俺でよければ付き合ってくれないかな・・・。彩ちゃんの側にいたいんだ・・・。」


彩ちゃんはうなずいて付き合うことになった。

二階堂&彩子
当時俺は大学近くで一人暮らし・・・。京都から通える距離だったけれど、朝起きるのが苦手で、一人暮らし・・・。週末彩ちゃんは俺の部屋に来て、俺は彩ちゃんの勉強をみていた。


 そして初めてのクリスマスイブ・・・。デートのあと、俺の部屋でひとつのケーキをつついて食べていた。俺は彩ちゃんの唇についたケーキの生クリームをなめる。そしてそのまま彩ちゃんをそっと押し倒して、キスをする。


「二階堂さん???」

「彩ちゃん、どういうことかわかるよね・・・。もう付き合って4ヶ月だし・・・。」


彩ちゃんは黙ったまま、俺を初めて受け入れてくれて・・・。驚いた・・・彩ちゃんの初めての相手がこの俺だったなんて・・・。彩ちゃんはそのあと泣いてしまって、俺はそのままの姿で彩ちゃんを抱きしめて何度も謝った。


「ごめんな・・・。半分無理やりみたいなものだったな・・・。」

「ううん・・・いい・・。だって6歳も年上の二階堂さんとつきあっているんだもん。こういうのは当たり前だよね・・・。」

「家まで送るよ・・・。次はいつ会える?」

「・・・。」


彩ちゃんはそれ以上何も言わなかった。俺は車で彩ちゃんの神戸の実家まで送った。


なんだかんだ言って3年近く付き合って(和気よりも長いぞ)、俺が大学院卒業、彩ちゃんが高校卒業と同時に別れてしまったんだ。まあ理由は彩ちゃんが東大に合格して、遠距離恋愛になってしまったことと、俺は結局就職が決まらないで、京都の実家の戻って一時プー太郎生活してたから。


もちろん未だに彩ちゃんとの思い出の写真をCD-ROMの入れて大事に保管している。もともと嫌いになって別れたわけじゃないし・・・。時々取り出してPCで見たりする。この前の和気と彩ちゃんが奈良京都旅行のデジカメ写真のうち、彩ちゃんだけ写っているものをこっそり拝借してこのCD-ROMに入れておいた。和気に気づかれないようにそのデータはデジカメから消去しておいたけど・・・。だって写し方みたら俺がいまだ彩ちゃんを想っている事なんてバレバレの撮り方だったしな・・・。和気には見せられんCD-ROM・・・。


 ホントに奈良京都旅行の時、驚いた。和気の最愛の奥さんが彩ちゃんだったなんて・・・。和気が良い子と出会って,入籍したってことは聞いたけれど、詳しいことは聞けずにいたもんだから・・・。和気の私設秘書になったのも去年の4月1日付だったし・・・。


 奈良京都旅行の日、伊丹空港に迎えに行って、和気と久しぶりの再会・・・。電話は何度もしていたし、地元に帰ってくるのも和気だけだったしな・・・。あの日は初めて和気の奥さんを見れると思って楽しみにしてたんだよね・・・。そうしたら和気の側にいるのはあの元彼女彩ちゃんだったからね・・・。彩ちゃんは私設秘書兼運転手の俺をみて驚いていたけど・・・・。俺は初対面の振りしていた・・・。彩ちゃんは下を向いて黙ったまま。重苦しい空気が車内を包み込んでいたんだけど、和気は気がつかないでぺらぺら久しぶりに会った俺と話していたんだよね・・・。


 ホント和気の奥さんが彩ちゃんだったことはショックだった・・・。彩ちゃんが東京で北野彩夏として売れちゃって手の届かない存在だと思っていたのに、中学からの親友の和気が相手だったんだもんな・・・。


 和気の私設秘書になったのも、もちろん彩ちゃんのためで、東京に出て、もう一度結婚前提にやり直そうと思ったからなんだ・・・。彩ちゃんに見合う仕事がしたかったからね・・・。いつまでもタクシーの運転手というわけには・・・。


 あの旅行の時、一度だけ彩ちゃんと2人で話す事が出来たんだ・・・。神護寺で和気が住職と話しこんでいたとき。


「彩ちゃん、元気だった?」

「うん・・・二階堂さんは?」

「元気だったよ。彩ちゃんが和気の奥さんだったなんて・・・。」

「私だって和気さんの私設秘書が二階堂さんだったなんて・・・。」

「不思議な縁だね・・・。俺のこと忘れたかなって思ったよ・・・。」

「忘れるわけないよ・・・。私の初めての人なんだもん。一番長く付き合った人なんだし・・・。」

「でももう俺のことなんとも思っていないんだろ?」

「そんなことないよ。私にとって二番目に大切な人だよ。」

「一番目は和気ってことか・・・。」

「うん・・・。」

「俺、彩ちゃんをキャンセル待ちしていいかな?」


彩ちゃんは俺の顔を見て顔を赤くしていたけれど、あしらわれてしまった。


「もうキャンセルできないの。和気さんと彩子は・・・。だからキャンセル待ちは受け付けてないんだよ。」


彩ちゃんは苦笑して俺を見つめてくれた。


「キャンセル待ち不可か・・・残念だな・・・。」


 まあそれっきり言葉を交わすことなんてなかった。でも俺は彩ちゃんを忘れられないのは確かであって・・・。彩ちゃんと別れた後もいろいろ彩ちゃんみたいな女を物色しても見つからなくって、今の彼女と中途半端な付き合い方をしているんだよね・・・。


 いつか和気から彩ちゃんをとってやろうなんて思ったこともあったけれど、やはり和気は親友として良い奴だし、今の関係を壊したくないと思ったんだ。だから俺は誰とも結婚をせず、彩ちゃんと和気を見守っていこうと決めたんだ・・・。


もちろんいつか和気の公設秘書になってやるんだ。(もしかしたら・・・やり直す事が出来るかな?)


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