4年生、2年生のねえねと、幼稚園児の双子っちのいるママです。アメブロで発表している小説の倉庫として使っています。お好みの物があるかわかりませんが、覗いてくださいね^^ ご感想お待ちしております!

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ドリーム・クエスト  (30)綾乃の意を決した告白

 雅和さんは南麻布の家にパパと彩子を送り届けて、広尾の自宅に戻ったの。なんだか少し機嫌が悪いのかな・・・。帰ってくるとすぐに夜行くお店に電話して人数の追加の確認をしている。官邸の人たちでよく昼食会に使うお店だから融通が聞くらしいの。予約時間は18時。紀尾井町だから、ここから車だとそんなにかからない。


さっきまで雅と彬は光子さんが見ていてくれた。雅と彬はあとひと月で2歳だからよく言いつけを聞いておとなしく美津子さんと待ってくれるから助かるわ。お食事会はこの2人を連れて行かないと・・・。お行儀はいいから安心。彬は口数が少ないんだけど、雅は2歳になっていないのによくしゃべる。


「ママァ~~~あきが・・・・。」

「どうしたの?雅。」

「パシンしたのよ。」


彬は口数が少ない分たまにだけど、雅に反抗する時に叩いたりするのよね・・・。


「ねえねきあいら。(ねえね嫌いだ)」


また雅が彬のおもちゃを取ったんでしょうね・・・。それくらいしか怒らないもん彬は・・・。雅よりひとまわり小さな彬。よく風邪引くし、熱を出すのよ。小さく生まれたんだもん仕方ないか・・・。しょっちゅう病院通い。いつまでも光子さんにお世話になりっぱなしはだめなんだけど、ついね・・・。


「綾乃、用意できたか?」

「ちょっと待ってよ・・・。」


あたしは雅と彬にお出かけ用の服を着せて、マザーバックに必要なものを詰め込む。


「パパ、あっこ(だっこ)!」

「雅は甘えたさんだな・・・。」


雅和さんは雅と彬に靴を履かせると、雅を抱き上げて家を出る。その後あたしは彬の手を引いてついていくの。


「光子さん。留守番お願いします。」

「はい、若奥様。」


あたしは地下にある駐車場に向かう。雅和さんがプリウスの後部座席のチャイルドシートに雅と彬を乗せてくれるの。ホントにうちのちびちゃんたちは大きくなったよね・・・。ひと月半早く生まれた二卵生の双子ちゃん。雅はあたしの小さい頃、彬は雅和さんの小さい頃にそっくりらしいわ。


「さ、出発進行!」


雅和さんがそう声をかけると、彬が喜んで同じように言うの。


「チュッパチュシンコ~~~」


彬はとても電車好き、大きくなったら電車の運転手になるんだって。お気に入りの電車のおもちゃを握り締めて雅和さんと電車の話で盛り上がっている。


彬のおかげかな・・・。雅和さんは最近電車が怖いと思わなくなったのは・・・。雅和さんはいつも彬のためにいろいろ電車の名前とか一生懸命覚えているのよ。


パパ好きの雅はそれが気に入らないみたいで、よく彬のおもちゃを取り上げている。それでよく喧嘩になるのよね・・・。


ホテルのロビーには、もうお兄ちゃん家族が着いていた。お兄ちゃん、美月さん、うちのこと同じ生年月日の静ちゃん。そして年末に生まれた孝博君。雅と彬はいとこの静ちゃんを見つけると走っていく。


「しずた~~~ん」

「み~~~た~~~~ん!あ~~~た~~~~ん!」


キャッキャッと騒ぎ走り回る3人を見て躾に厳しいお兄ちゃんはすごく怒っていた。それを見てあたしと雅和さんは笑ってたんだけど・・・。すると、パパと彩子が合流。


「あれ?彩子、和気さんは?」

「赤坂議員宿舎から歩いてくるんだって。すぐそこだもん。」


すぐそこって言っても歩いて20分くらいはかかるんじゃないかな・・・。ここは紀尾井町。赤坂議員宿舎は赤坂の南だし、端から端まで歩かないといけないのよ。


「だって、和気さんは油断すると太るって言うから、毎日国会まで歩いて行ってるんだよ。紀尾井町までなんてちょろいもんよ。」

「まあそうかもしれないけれど・・・。」


パパは4人の孫を一人一人抱き上げると、微笑んで言うの。


「清原は少し遅れるそうだよ。先にどうぞって・・・。雅、お前は一番重いぞ。」

「じいじだいちゅきよ。」


そういうと雅はパパの頬にキスするちょっとおませさん。パパも一番雅が可愛くってしょうがないみたい。


遅れて和気さんが入ってくる。ホント以前に比べてスリムになったのよね・・・。はじめて会った時は結構ガシッとして太目の上に彩子と結婚して10キロ近く太ったって言ってたもんだから・・・・。一月前の挙式までに彩子のために20キロダイエットした努力はすごいと思うわよ。聞いた話によると、毎日議員会館までジョギングして、和気さんの事務室で着替えてから官邸や議事堂に行ってたらしいし、赤坂の議員宿舎にはジムも完備されているから、暇さえあれば汗を流していたらしい。もちろん食事にも気を使って・・・・。いまだに続けているって言うのもすごいよね・・・。雅和さんも体力づくりしないとね・・・。でも太りにくい体質の雅和さんだもん・・・いいわよねえ・・・。


清原さん以外みんな揃ったし、時間になったから、お店に入ったの。ここのお店は結納があったとき以来。雅和さんは何度か来ているようだけど・・・。ちょっとしたら清原さんが謝りながら入ってきて、パパの退官祝いのお食事会が始まった。


みんなで乾杯して始まる。あたしはバックから雅と彬のエプロンを取り出して、特別に作ってもらったこの子達のお子様ランチを手助けしながら食べさせる。落ち着きのある彬は大体一人で食べるんだけど。雅はペラペラしゃべりながら食べるので大変よ・・・。


「ママ、おいちいね・・・。」

「そうね、彬。」


彬がゆっくり食べるのに対して雅は早いのよ・・・。もう好きなもの一通り食べちゃって、彬が大好物でおいてあるイチゴを狙っている。手を伸ばしてくる雅に対して彬は怒る。


「ねえねだめ!!!あきのいち!」


みんな微笑ましい光景としてみているんだけど、こっちは冷や冷やもの・・・。大騒ぎにはならないんだけど、もうちょっとしつけないと、ホテルで会食はちょっと・・・。まあこの年の子達に比べるとじっと座っているし、ちゃんと食べてくれるからお行儀はいいほうなんだろうけどね・・・・。


ああなんか視線を感じるんだよね・・・。やっぱり清原さんがこっち見ているのよ・・・。じっとあたしのほうを・・・。


うちのちびちゃんたちは食べるだけ食べると、おねむになる。そういえば光子さんが今日お昼寝していなかったって言ってたし・・・。あたしと雅和さんは一人ずつ抱いて、エプロンを脱がせると、横抱きして寝かしつけるの。彬も雅も指を吸って、すぐに寝てしまう・・・。これでゆっくり食べる事が出来る。座布団を借りそこにタオルを引いて寝かせると持参した毛布をかける。ああ静かになったわ・・・。ま、これが当たり前のあたし達の生活なのよ・・・。


お食事会も終盤に近づくと、雅和さんの携帯がなる。雅和さんは席を立ち、外で話をするの。一瞬ちびちゃんたちが起きそうだったんだけど、なんとか寝たままでホッとしたの。


「和気さんちょっと・・・。」


雅和さんは和気さんを呼んで何か話している。あの顔は仕事関係の電話なんだ・・・・。


「すみません、こういうときで申し訳ないのですが、緊急招集がかかりましたので、官邸のほうに行かないと・・・。」

「和気君もかね?」

「はい。内閣府関係者全員ですから・・・。北海道で地震がありまして、災害対策本部が出来ましたから。」


雅和さんはお兄ちゃんに今日の代金が入った袋を渡すと、和気さんと共に急いで店を出る。こういうことがあるかもしれないから、こうして紀尾井町のホテルの中のお店で会食なのよ。


私は雅和さんの忘れ物に気がついて、届けに行ったの。何とかロビーで渡せたから良かったんだけどね・・・・。あたしは元のお店に戻る途中、目の前に清原さんが立っている。


「清原さん・・・。」

「ちょっと時間いい?」

「戻らないと・・・。」

「ちょっとだけでいい・・・話がしたいんだ・・・。」


あたしは清原さんに引っ張られてここのホテルで有名な日本庭園へ・・・。もう夜だもん薄暗くって・・・・。ちょっとした明かりのみ・・・。

清原&綾乃「なんですか?清原さん。」

「綾乃さん、立派にお母さんしているんだね・・・。」

「ええ、何?そうそうなんで鈴華ちゃんと別れたの?結婚するんだって言ってたでしょ。鈴華ちゃん相当ショックだったのよ。」

「鈴華ちゃんからあることを聞いてしまったから・・・。」

「あること?」

「高校三年の11月、綾乃さんは流産したんだってね・・・。もしかして・・・?」


そういえば、ちびちゃんたちが生まれたころ、チラッと鈴華ちゃんに話した事があった・・・。


「もしかして俺の子じゃなかったの?弐條はきちんとしているから・・・・。その子は俺の子だろ!」


あたしは黙ったまま清原さんに背を向けてたの。すると清原さんはあたしを後ろから抱きしめるの。


「否定しないところを見るとホントなんだろ。どうしてあの時言わなかったんだ。言ってくれてたらそれなりの責任を・・・・。」

「だってあの時もう雅和さんと婚約していたし・・・。あのままだとしても堕胎させていたわ。」


すると清原さんは無理やりあたしにキスを!




「な、何を・・・!」

「弐條にばらされなかったら、この俺と付き合え。」

「脅迫するつもり?!」

「脅迫じゃない。契約だ。」

「脅迫じゃない!どこが契約なのよ!」

「俺は7年前の償いをする。綾乃さんの家庭を崩壊させない程度にね。俺は7年分の綾乃さんへの愛情を注ぎたい。、毎日会おうとかそういうものじゃない。時折あって、夫婦のように過ごしたい。あのとき、綾乃さんと弐條が婚約していなかったら俺は綾乃さんの妊娠を知って無理にでも結婚してたよ。」

「いやよ!」

「弐條は驚くだろうね。初めての妊娠は俺の子なんだから・・・。」


清原さんはあたしのポケットに何かを入れて立ち去っていく。


なんてひん曲がった考え方?鈴華ちゃん別れて正解だったよね。


あたしはもといたお店に戻ろうとしたの。振り返るとそこには美月さん・・・。あたしと美月さんは目があったの・・・。見られた?聞かれた?


「あ、綾乃さん・・・。彬君が起きて・・・・。」


美月さんは青ざめながら彬が起きたことを知らせてくれた・・・。


「美月さん・・・ありがとう・・・。」


あたしは今あったことを隠して二人でお店に戻った・・・。


「綾乃さん、さっき・・・。」

「な、何?」

「ううん・・・いい・・・。」


やっぱり美月さんにあたしと清原さんの関係を見られたみたいね・・・。清原さんは用事があるとか言って先に帰ったってパパが言ったの。彬は起きていてあたしに飛びついてくる。雅も丁度起きたようで、パパの膝の上に座ってパパのイチゴを食べていたの。


「綾乃、遅かったね・・・。雅ったらお前のイチゴまで食べたよ。」

「ちょっとね・・・。」


パパは子供や孫に囲まれてホントに幸せそうだったの。きっとあたしが一番信頼している部下にあんなこと言われているってきっと知らないんだろうな・・・。


家に戻るとちびちゃんたちと一緒にお風呂に入って寝かしつけた。ちびちゃんたちはよほど楽しかったのか、眠りながら笑っている。あたしは溜め息をついて子供部屋から出る。そして今日着た服をクリーニングに出そうと、ポケットを漁るの。


そしたら・・・そういえば清原さんは別れ際にあたしのポケットに何か入れてたんだわ・・・。


あたしは寝室に入って、それをみた。そこには合鍵と、住所、携帯番号と携帯アドレスと、シフト表。


非番の時に来いってことかな・・・。


官舎を出て今、四谷に住んでるんだ・・・。


どうしよう・・・雅和さんにばれたらきっと・・・。だからって従うのは・・・。


傷ついているのはあたしよ。さらに傷を深めるなんて・・・。


一番早い非番の日は明日。行くべきか行かざるべきか・・・。


雅和さんは夜遅く帰ってきた。思ったよりも被害が少なくって本部は一応解散。宿直の職員に任せて帰ってきたらしい。


雅和さんは寝ているちびちゃんたちの寝顔を見て微笑むと、スーツを脱いでお風呂に入り寝る。あたしは雅和さんと同じ布団の中で眠ろうとしている雅和さんに言ったの。


「雅和さん・・・明日急に友人と会うことになったの・・・。出かけていいかな・・・。」

「んん・・・行っておいでよ。遅くなるようだったらちゃんと電話を入れるんだよ。僕は明日本会議があるからもう寝るよ・・・。光子さんにちゃんとベビーシッターを頼みなよ。」

「うん。」


あたしは従うって言うか、明日きちんとケリをつけようと思ったの。


つける事が出来たらいいけれど・・・。


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