4年生、2年生のねえねと、幼稚園児の双子っちのいるママです。アメブロで発表している小説の倉庫として使っています。お好みの物があるかわかりませんが、覗いてくださいね^^ ご感想お待ちしております!

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ドリーム・クエスト  (39)綾乃と彩子の母の過去と和解

春になり、私の旦那様弐條雅和は元総理大臣のお父様に言ったのね。


「父さん、いつまで宿舎住まいする気?もうそろそろ僕たちと一緒に住もうよ。光子さんも芦屋に返したことだし、一部屋空く。」


今までお世話になっていた光子さんは結構ご高齢だから、これ以上私たちのために大変な思いをさせるのは辞めようって二人で決めたの。ホントにお世話になりっぱなしだし・・・。雅と彬だいぶん手が離れてきたことだしね・・・。2人で何とかなると思ったの。そして前々から雅和さんのお父さんと一緒に住みたいねって・・・。そのほうがお父さんも楽でしょ。食事も何もかも私がするわけだし、可愛い孫との生活なんだもの。


雅和さんはお父さんを説得して、年明け早々一緒に住むことになったの。

「すまないね・・・。お邪魔してしまって。」

「いいんだよ父さん。もともとここは父さんと住むつもりで爺ちゃんが買ってたんだから・・・。遠慮はなしだよ。」

「そうです、お父様。雅や彬も喜びます。」

そう、雅と彬は、大好きなお爺ちゃまが一緒に住むもんだから喜んじゃって・・・。


毎日お父さんに抱っこをせがんだりするのよね・・・。


お父さんはもう大変って感じ。


でも結構爺馬鹿だから嬉しくてたまらないみたい。


 ある日お父さんは私が持っている家族写真を見て言うの。その写真は十六年前の写真。まだ小学校の時、お兄ちゃんが防衛大学校の入学式の時の写真。私はその時9歳。家族みんなで写っているの。もちろん大好きだった亡きママが写っている。


この1年後にママは亡くなったんだ・・・。


とびっきりの着物着て、微笑んでいる最後の写真。


このあとすぐに癌が見つかって、43歳で亡くなってしまった。


パパはすごくショックを受けて、階級に合わない海外勤務を志願して・・・。


「綾乃さん、この人はお母さんかな?」

「はい、16年前になくなった私の母です。」

「もしかして名前は綾子さん?旧姓藤原綾子さん?」

「旧姓は知りませんけど・・・。綾子です。母の名前は・・・。」

「そう・・・綾子さんは、君のお父さんと結婚していたのか・・・。」


え?何でお父さんはママの事知っているの?


「実はね、彼女は私と結婚するはずだった・・・。生まれながら親同士が決めた婚約者だったんだよ。この私が雅和の母と駆け落ち同然になって、そして彼女も好きな人がいた。そういえば綾子さんは街でであった自衛官と恋に落ちたって聞いたよ・・・。それが綾乃さんのお父さんだったって事か・・・。はじめ綾乃さんを雅和から紹介された時驚いたんだ。その時はきっと他人の空似だと思ったのだけれども・・・。」

「母と、お父様が・・・・?そのような・・・?」

「ま、私としても綾子さんが源さんと結ばれたおかげで、雅和の母和子と一緒になれたわけだし、そしてこうして雅和と綾乃さんが結婚してくれた。あなた達が出会うのは運命だったのかもしれないね・・・。と、言うことは・・・綾乃さん。」

「はい?」

「今の総理、藤原君は綾乃さんの伯父さんになるわけだね・・・。綾子さんは彼の妹だから・・・。」


え?あの藤原さんってママのお兄さんなの?


全然知らなかったよ・・・。


だからよく藤原さんは私を見て優しく微笑んでいたのかしら?


妹に似ていたから?


 もちろんパパに確認したわよ。


そしたらまさしくそうだった。


ママの旧姓は藤原で、宮城出身。


初めて派遣された東北方面総監部がある仙台で知り合ったんだって・・・。


毎日出勤中のパパと通学途中のママが顔見知りになって・・・。


恋に落ちて・・・。


ママの両親に反対されてパパの転勤を機に駆け落ちしたって・・・。


それ以来ママは一切実家に連絡をしないでそのままパパと結婚、そして私たち三人の子供が出来た。


きっと私の仙台のお爺様はママが死んだことなんて知らないんだわ。


でもママとパパは幸せだった・・・。


パパは驚いてたわよ。雅和さんのお父さんがママの元婚約者で、そして今の総理大臣がママのお兄さんだったって事・・・。


多分藤原って名前はありふれているから気が付かなかったのかな・・・。


私はパパからママの若いころの写真をもらったの。


丁度パパとママが駆け落ち寸前のころの・・・。


やっぱり私と似てにいたの。


ママは21歳。パパは24歳。


丁度パパが幹部候補学校を卒業してすぐのころ・・・。

朧
それだけじゃない。そのあと区切り区切り数枚の写真。


パパは藤原さんに渡しなさいって何枚もくれたの。


パパだっていろいろ大変だったし・・・。


雅和さんのお父さんを通して藤原総理にママの写真が渡ったの。もちろん驚いておられたって雅和さんが言ってたのよ・・・。だって私は藤原さんの姪ってことでしょ。それも最愛の妹の子だから。

 半月ほどして、パパとあたし達兄弟は雅和さんと共にママの故郷仙台へ行ったの。パパはママの形見を持って・・・。もちろんこれは藤原総理のご好意によるもの。


今、総理のお父様、あたしのお爺様なんだけど、ご病気で入院中なの。


雅和さんは藤原総理の元公設秘書だから、ママのお父様と面識があるのよね。


だからあたし達を案内してくれたの。


 ここは某病院の個室・・・。雅和さんはドアをトントンってたたいて先に中に入った。


「綾乃、入っていいよ。総理もおいでだから・・・。」

「うん・・・。パパ・・・はいろ。」


パパはとても緊張した顔をしてあたしと共に中に入ったの。


「父さん、わかる?綾子の・・・。」

「んん・・・。わかっている。」


パパはお爺様の前に土下座して言ったの。


「今まで長い間、ご迷惑をおかけいたしまして、申し訳ありませんでした!!!大切にしておられた綾子さんを勝手に連れ出し、許しも得ず結婚し、そして・・・そして・・・。」

「顔をお上げなさい、源君。もう君のことは恨んでいないよ。先日妻から聞いた。詳しい住まいなどは知らせてこなかったが、何かあるごとに綾子は手紙を妻によこしていたらしい。妻は私の性格をよく知っているから、今まで手紙や写真を隠していたみたいだけど・・・。全部手紙や写真を見ましたよ。結婚したから始まって、そこにいる博雅君が生まれた、幼稚園に行った、小学校に入った、綾乃さんが生まれた、彩子さんが生まれたとか・・・毎年最低1通は手紙をよこしてくれていたらしい。そして必ず最後には「私は幸せですから安心してください。」と書かれていたんだよ。そして最後は博雅君の防大入学の家族写真で終わっていたけどね・・・。ホントに幸せそうな写真ばかりだった・・・。だから私は源君のことを感謝しているのですよ。43歳という短い人生だったが、幸せだったのだから・・・。」


パパはお爺様と手を取り合って、2人で謝りあっていた。


そしてパパはお爺様にママの形見のひとつを渡したの。


「これは綾子が一番大切にしていたものです・・・。」

「こ、これは・・・綾子が20歳の祝いにやった時計・・・。そうか・・・。」

「これをお返しします。」


パパとお爺様は和解したの。


そしてうちの雅と彬を見て微笑んだのよね・・・。


だって突然曾孫が現れたんだもんね・・・。


総理にはお子様がいらっしゃらないから・・・。うんうんっ言って・・・。


 その半月後、お爺様は亡くなった。とても幸せそうな顔をしてね・・・。眠るように・・・老衰で・・・。きっとお爺様は天国でママと再会しているんだわ。


 もちろん葬儀にはみんなで参加。


パパ、雅和さん、和気さん、彩子、お兄ちゃん、美月さん、あたし・・・。


親戚の人たちはあたし達の存在に驚いていたわ。


お婆様や総理が親戚に紹介してくださって・・・。


もちろんあたしがママにそっくりだったから、みんな納得してたのよ。


 私はママが大事にしていた着物をお爺様の棺おけの中に入れたの。


最後に家族で撮った写真で着ていた訪問着・・・。


あれはわたしが形見としてもらったんだけど、やっぱりお爺様に差し上げたくって・・・。


お婆様はとても感謝しておられたわ。


その代わり、お婆様はパパがお爺様に差し上げたママの形見の時計を私にくださった。


私が総理大臣の姪であることは公にはならなかったけれど、この日から伯父様である総理は私や彩子のことを実の娘のように可愛がってくださったの。


ママが私たちを引き合わせてくれたのかな・・・。

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