4年生、2年生のねえねと、幼稚園児の双子っちのいるママです。アメブロで発表している小説の倉庫として使っています。お好みの物があるかわかりませんが、覗いてくださいね^^ ご感想お待ちしております!

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四神降臨 第3章 覚醒の兆候  総集編1

 この時代、公家、特に皇室は財源が乏しく、帝でさえ後見は大大名という時代である。特に正親町帝はある武将を後ろ盾とし、位に就いていたのも同然であった。

 その武将こそ、「第六天魔王」。この日は東宮の元服祝いに訪れる。

「右大臣殿、殿上にございます。」

「うむ・・・。殿上許す。」

右大臣(魔王)は清涼殿の御簾の前に座り、軽く頭を下げる。右大臣の周りには異様な空気が流れている。
そして少し遅れて東宮である龍哉が殿上してくる。




もちろん横には守護龍龍磨と、白虎の安倍西斗が控える。龍哉は右大臣と目が合い、何故だか知らないが、異様な気分に襲われる。もちろんそれは守護龍龍磨も同じ・・・。

「東宮、御簾の中に入りなさい。」

「はい・・・。」

龍哉は帝の側に座り、帝に挨拶をする。

「帝、あの男は?」

「初めてだね・・・。あの男は右大臣の織田殿だよ。私の後見をしていただいている。滅多に殿上して来ない者でね・・・。私も久しぶりなのだよ。今日は東宮の元服祝いに殿上してきたらしい・・・。」

「そうですか・・・。」

龍哉はじっと右大臣の顔を見つめる。もちろん右大臣(魔王)は自分の邪気を消している。

「東宮和仁様。御目にかかれて光栄でございます。先日は元服おめでとうございました。本日はお祝いのほかに、今後の後見についてのお話を・・・。」

「右大臣殿、後見とは・・・?私のことですか?それとも・・・東宮?」

「もちろんどちらともでございます・・・。」

「東宮は近衛殿が後見すると申し出てくれたよ。先日の元服の折も近衛殿が加冠役を・・・。」

「今の五摂家に何が出来ようか・・・。五摂家いちの財力を誇る関白近衛殿とて・・・わが織田家の財力には到底・・・。」

そういうと右大臣は大きな声で苦笑する。

「ただし、御二人の後見には条件がございます。」

「条件とは?」

「主上の大切にしておられるものを頂きたい・・・。元伊勢斎宮の内親王を・・・。」

そして右大臣の顔色が変わり、甲高い右大臣の声から、一変なんともいえない恐々しい声に変わる。

『青龍、龍王寵愛の姫宮を・・・。ふふふふ・・・・。』

もちろんその声は人間には聞こえない。その声を聞けたのは守護龍龍磨のみ・・・。

すると安倍西斗の胸元に控えている式神が騒ぎ出す。安倍西斗はわけがわからず式神を制止する。制止できずに安倍西斗の前に現れる白狼。この白狼は西斗が生まれた時より仕えている式神。その白狼は右大臣に向かい唸りだす。

「白老!控えよ!恐れ多くもここは主上の御前!白老!」

『西斗、この者・・・。人ではない!』

「何をふざけたことを・・・。白老、お前も年老えたな。どうみても・・・。控えよ!」

白狼は後ろに下がり、西斗の胸元に消えてもまだごそごぞと落ち着かないのである。

右大臣は立ち上がると、帝に言う。

「まあ急ぎませんので、よくお考えの上、ご返答を・・・。三十路の未婚の姫宮を頂きたいというのですから、悪い話ではありませんがね・・・ふふふふ・・・。」

右大臣は東宮侍従の守護龍龍磨、安倍西斗をにらみつけると、清涼殿を後にする。

 東宮御所に戻ってきた龍哉。溜め息をすると脇息にもたれかかって考え込む。


「東宮、申し訳ありませんでした!我が式神白老のあのような勝手な振る舞い・・・。普段はあのような振る舞いをする式神ではありません・・・。」


安倍西斗は平伏し、懐から白狼「白老」を連れ出す。
「白老、東宮に恥をかかせたのですよ。東宮に謝罪を・・・。」
『しかし・・・西斗・・・。本当にあれは人間ではない。今までこのワシが間違ったことがあるか?』
「それは・・・。」


龍磨は白狼に詰め寄る。


「白老!お前もそう感じたか!」
『あぁ・・・。さすが守護龍・・・あれは相当な邪気を持っている。あのような邪気は感じたことはなかった・・・。』
「俺もそうさ・・・。あのような邪気を持つのは・・・・。でもどうして龍哉様の母君を欲しいと言ったのだろう・・・。」
『そういうところまだまだ若いな、守護龍は・・・。母君の体の中には龍王の力が蓄積されているんだよ・・・。まあそのひとつが龍哉様であっても過言ではない・・・。とてつもない邪気を持つものたちは、力を吸収することが可能なものが居る。それを狙っているかも知れんな・・・。』
「龍王に報告したほうがいいものか・・・。このままでは母君が危ない・・・。何かいい手はないものか・・・。」
『ふっ・・・まだまだ本当に甘いな・・・。この若造が・・・。龍王とて、あいつをどうにかできるかどうかさえわからんほどの邪気だ・・・。ワシら式神や守護する者が手出し出るような相手ではないだろうて・・・。きっと帝が承知しないとしても腕づくで龍哉様の母君を奪うであろうな・・・。その時は・・・龍哉様が苦渋の決断をしなければならないことが起こるであろうが・・・。手遅れにならないうちに・・・あと一神を探し出さなければ・・・。』


そういうと白狼は龍哉のほうを見つめ悲しげな顔をするのである。

 都中は右大臣の要求の噂で持ちきりである。


(聞いたか、右大臣殿は元斎宮の姫宮様を御所望だそうだ。)
(聞いた、聞いた・・・。まあ、あの姫宮も三十路になってもいまだ嫁がれていないのだから、良いのではないか?)
(姫宮と引き換えに引き続き帝の後見と、東宮の後見を申し出たそうだよ・・・。)
(東宮の後見は関白近衛殿と聞いていたが?唯一の姫君を東宮に入内させると・・・。副臥役の姫だしなあ・・・。)
関白はゴホンと咳をして殿上し、帝の御前に平伏し、帝に申し上げる。
「右大臣の件、私の耳に入ってまいりました・・・。どうなさるおつもりでしょうか・・・。東宮の後見に関しては当家近衛家だけではなく、他の五摂家、九条、二条、鷹司、一条家が協力し、責任を持ってさせて頂きたいと申し上げましたが・・・。」
「んん・・・わかっておる・・・。しかし・・・私に右大臣殿の後見がなくては東宮に譲位することも出来ない。だが、姫宮をあのような者に与えることなど・・・。」
帝は関白を御簾の中に入れ、小声で話し出す。
「関白は存じておるように、姫宮は東宮の母。しかし、何故あの者はまだ若い姫宮がいるというのに三十路になった姫宮を欲しがるのだろうか・・・。姫宮の妹宮達はみな姫宮に負けず劣らず美しく成長した姫宮たちばかり・・・。それなのにどうして・・・。」
帝は右大臣の要求が不思議でならなかったのだ。もちろん関白も同じなのである。
「関白殿、あなたの東宮後見の話は存続していただきたい。もちろん半年後の姫君入内もそのまま・・・。関白殿・・・。姫宮の件に関してはもう少し考えてみようと思う・・・。麻耶姫のお妃教育・・・頼みましたよ。おお、そうだ。東宮が姫君を気にいったようであるから、佳い日を選んで御所に遊びに行ってはどうか?きっと東宮も喜ぶであろう。東宮妃として決まったも同然なのだから。」
「御意・・・。」
関白は平伏し、近衛家の姫君麻耶姫の入内のための準備を改めて始めたのである。

 帝は右大臣に龍哉の母宮を降嫁させる事を断った。右大臣は怒り、右大臣の位を返上した上で帝にこう申し上げる。


「後悔なさいますな・・・・主上。きっと後からエライ目に遭うであろう・・・。くくくく・・・。ひとまず今回は引き下がろう・・・。」
おとなしく引き下がる右大臣、いや魔王・・・。

 そして迎える近衛家の姫君の入内の日。

この日はいつもの違った空模様。
春の温かい日差しをいっぱいに浴びて、姫君は東宮御所に入内した。都中は久しぶりの豪華な行列に心を和ませる。しかし婚儀は未定。姫君は東宮御所の東側の部屋を与えられ、久しぶりに会う東宮のいる寝殿に挨拶に訪れる。

相変わらず東宮の側には2人の東宮侍従が控え、様子を伺っている。東宮龍哉は上座に座って近衛の姫君を見つめて微笑む。


「お久しぶりでございます。和仁様。関白一の姫、麻耶でございます。」
「姫、よく来てくださいました。まだ婚儀は決まっておりませんが、本日よりこの御所を姫の邸と思って気兼ねなしにすごしたらいい。内裏や後宮と違ってここは堅苦しくないから安心して。」
入内はしても婚儀の日取りはまだ決まっていない。というよりなかなか決まらないのだ。

この入内、表向きは東宮の後見問題に終止符を打つためであるが、裏向きは四神のうちの三神を集めたというべきであろうか・・・。




つづく
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