4年生、2年生のねえねと、幼稚園児の双子っちのいるママです。アメブロで発表している小説の倉庫として使っています。お好みの物があるかわかりませんが、覗いてくださいね^^ ご感想お待ちしております!

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第27章 東宮女御綾子と和子
 東宮女御綾子姫は東宮御所に若宮と共に御所に戻る。まず東宮御所にて挨拶を済ますと、東宮と共に帝の御前に若宮を連れて挨拶に行く。帝のほかに皇后も帝の父上の院と皇太后も同席している。東宮が挨拶を済ますと、帝が東宮や東宮妃に言う。
「喪中でありながら、孫見たさに急がせてしまったね。今日は院や皇太后もいらっしゃっている。雅孝を早くこちらへ。」
「まあ帝は・・・よっぽど楽しみでしたのね。」
と、皇后は扇で顔を隠しながらお笑いになる。東宮は綾姫から若宮を受取ると、御簾の中に入り帝にお見せする。若宮は少し泣いたが、帝があやすと泣き止んで笑った。帝もたいそう喜んで、若宮をお抱きになる。一同は若宮のここが似ているあそこが似ているなどと盛り上がり、綾姫は緊張がほぐれ、ほっとした様子で眺めている。東宮は若宮を抱いて御簾から出てくると、綾姫に手渡す。
「帝も院も度々お連れせよと仰せだよ。当分の間、若宮は東宮御所で過ごしたらいい。皆様にも気に入っていただけたし・・・・。」
東宮は微笑んで綾姫に言う。綾姫も安心した表情で東宮と共に退出する。
帝たちは別の話で、東宮のことを話している。
「東宮女御綾子姫についてはこれでいいのだが、問題は東宮女御和子姫のこと。ちょうど婚儀の日に常仁が崩御したからね。橘によるとあまり東宮は好意を持っていないという。それどころか、和子姫の女房達に少し問題があると報告を受けた。どうして入内をさせたいといったのか疑問だが・・・・。綾子姫と和子姫の間に問題が起きなければよいが・・・・。」
「そうですわね・・・。あの橘が思い余って報告するのですから・・・。東宮自身あまり悩み事を私達にいわない子で・・・・。最近元気がなく心配しておりました。早く元気になるようにと東宮女御と若宮を早く参内させたのにも理由がありましたものね・・・。心配ですわ・・・。」
「橘や摂津が側にいるから何とかしてくれるであろう・・・。そう願うしかない・・・。」
「そうですわね・・・。」
帝と皇后の心配をよそに、東宮と綾姫は御所に戻ると、楽しそうに若宮の事や実家での出来事をお話になる。楽しそうな笑い声は、和子姫の部屋まで聞こえる。和子姫は気にしていないようなそぶりをするが、内心落ち着いてはいられなかった。そこへ橘がやってくる。
「女御様、東宮様と綾子姫様にご挨拶を・・・・。」
「行かなくてはいけないの?お邪魔じゃないかしら・・・。せっかく水入らずで・・・。」
「礼儀でございます。さ、早くご用意を。」
女御はしぶしぶ十二単に着替えると、女房を引き連れて東宮の部屋を向かう。途中には綾子姫の部屋があり、綾子姫付きの女房達の視線が大変気になった。しかし女房達はとても教育されているので、噂話ひとつ聞こえず、和子姫が通り過ぎるのをずっと頭を下げ待っている。和子姫の女房達はいろいろこそこそと話をしている。橘は女御に耳元で一言申し上げる。
「賢い女御様にはお分かりですか?東宮が言おうとされている事を・・・・。こういうことなのですよ・・・。」
女御はなんとなくわかった気がするが、やはり綾子姫への寵愛振りが気に入らないようだ。
「綾子様の女房達は教育されておりますので、ちゃんといろいろなことをわきまえておりますのよ。東宮はとても真面目で堅物な方ですので、ちゃらちゃらした女房はお好きではありません。女御様がきちんと教育されないと一向に東宮は振り向かれませんよ。あなたばかり気に入られようとなされても無駄です・・・・。」
女御はムッとしている様子を見て、橘はさらに言う。
「申し訳ありません。私は東宮の乳母ですので、女御様のために少しおせっかいをしてしまったようですわね。東宮はそのような方です。あなたが思われているような方ではありませんよ。他の殿方のようなちゃらちゃらしたことがお嫌いなので・・・・。」
そういうと、橘は扇で顔を隠し、少し笑う。
女御が到着すると、東宮は若宮の乳母を呼んで部屋を下がらせる。
「綾姫、こちらが例の姫君だよ。先日話したね。」
「和子と申します。はじめまして・・・・。というよりも昨年歌の会でお会いいたしましたが・・・。」
「綾子です。これから仲良くしてくださいね。いろいろ東宮様よりお聞きしておりますわ。」
そういうと、扇で顔を隠して微笑まれる。和姫は綾姫の余裕の表情に少しムッとしたが、東宮の複雑な表情を見て、さっさと退出していった。東宮は綾姫に複雑な心境をお話になる。
「こうなることは覚悟しております。将来帝になられるお方です。側室の一人や二人・・・・。私には雅孝がおりますもの。大丈夫ですわ。本当に・・・常康様は相変わらず心配性ですわね。私の女房達は常康様のおかげでわきまえておりますので、きっと何かあっても相手にはしないでしょうし、すぐに対処できるように心得ておりますから。常康様も和姫様にきちんとした態度をおとりあそばせ。」
と綾姫が一言言うと、東宮は少し微笑んで、脇息にもたれ掛かると、ため息をつく。
「入内させない方がよかったのかな・・・・。婚儀の日に兄上がなくなってそのままだから・・・・。まだ・・・・ただ入内、拝殿しただけで・・・・。喪中が明けるまで和姫の機嫌はなおらないよきっと・・・。許してくれるの?綾姫は・・・。」
綾姫は扇で顔を隠して少し照れながら、東宮に言う。
「女としてはちょっと悔しいですけど、きっと東宮様はこの綾にまたお子をくださいますわ。雅孝のようにかわいらしい内親王か親王を・・・・。お願いしますね。私だって形式どおりにお子が出来たのではないのですよ!世の中では私のことを子が出来てしまったから入内した姫だと言う者もおります。」
東宮は綾姫の言い方に大変お笑いになった。
「常康様!何がおかしいのです?」
「ホントに綾姫は強い方ですね。私はそのような綾姫が好きです。ものごとを包み隠さずこの私に言ってくれる・・・。安心してください、私のお子はあなたに産んでいただきたい。それだけは覚えておいてくださいね。」
そういうと綾姫を抱きしめる。



《作者からの一言》

東宮女御が二人・・・。ややこしいので姫の名前で呼んでいます^^;もうすでに東宮は東宮女御綾子の尻に敷かれているような気配^^;東宮女御和子も少しわかってきたのかなって感じ?
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