4年生、2年生のねえねと、幼稚園児の双子っちのいるママです。アメブロで発表している小説の倉庫として使っています。お好みの物があるかわかりませんが、覗いてくださいね^^ ご感想お待ちしております!

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夢~防大編 第3章 (3)防衛学・清原教授と父・源陸将補との関係と秘密

 俺は父さんと別れ、総監部を出る。正門の警務官にきちんと敬礼をして立ち去った。父さんの悲しそうな顔が忘れられなかった。父さんと母さんが離婚することになって、俺に向かってどうするんだ?ときかれた時に自衛官になるって断言した時の父さんの顔・・・。とても印象的だった。今までみたことのない顔ですごく喜んでくれたんだ。その時とまったく正反対の表情・・・。俺は悩みながら自宅に向かうんだよね・・・。父さんは反対はしなかったんだけど・・・。複雑・・・。

防大夏服後ろ
「源君!いいところにいてくれた。」


振り返ると防大防衛学の教授清原室長だ・・・。そういえば、爺ちゃんに会いたいって言ってたな・・・。俺はきちんと挨拶をして話を聞く。


「住所を見てここまで来たんだが・・・よくわからなくってね・・・。昔と随分変わってしまった・・・。お爺様はいるかな・・・?」

「散歩に出かけていないのでしたらだいたいはいますが・・・。」

「そう、案内してくれる?」


普段の制服姿じゃないから一瞬誰かと思ったよ・・・。きちんとしたスーツを着て、声掛けられなかったら教授と思わなかっただろう・・・。家に行くまでにいろいろ聞いたよ。父さんと教授は1年違いで、部屋が一緒だったらしい。ずっと仲がよくて家族同然の付き合いをしていたって・・・。なのになぜ父さんは教授の存在を一言も言わなかったんだろう・・・。


 爺ちゃんは庭の植木いじりをしていた。俺が帰宅した事さえ気づかないらしい・・・。


「爺ちゃん、お客さんだよ・・・。」


爺ちゃんは立ち上がって俺のほうを振り返ると、微笑む。


「だれ?私にお客さんって?珍しいね・・・。」


すると教授は言うんだ。


「ご無沙汰しております。元部下でした清原でございます。」


爺ちゃんはすごく嬉しそうな顔をしていったんだ。


「おお!清原か!懐かしい!!!今何してる?さあ、入りなさい。男所帯で散らかっているが・・・。孝博、お茶とお茶菓子を出しなさい。」

「は~~~い。」


爺ちゃんは教授の肩を叩きながらリビングへ案内する。ホントこんなに嬉しそうな顔は久しぶり。相当嬉しかったのかな?俺は2人のお茶菓子とお茶を出すと、爺ちゃんの横に座った。そしていろいろ楽しそうにしゃべっている。


「そうか、防大の防衛学教授か・・・。でもどうして君のような人材がそのような場所で埋まっているんだ?私はもう博雅のように陸将補か陸将になって、どこかの師団長か総監でもしていると思ったんだが・・・。まだ一等陸佐とは・・・。」


教授は苦笑していた。そして爺ちゃんは教授がいまだ結婚していないことさえ驚く。


「まあ、いろいろ思うことがありまして、婚期を逃してしまいました・・・。」


何かありそう・・・この教授。だって防大でも唯一訳のわからない節がある不思議な教官。防大、幹部候補学校、幹部学校を稀に見る優秀な成績で卒業したって言う噂の教授なのに・・・。ホントそうだよな・・・普通なら陸上幕僚監部幕僚副長になっていてもいいかもしれない歳。それもすべてを首席卒業・・・。なのに一等陸佐だもんな・・・。


「ただいま・・・。」


あ、父さんが帰ってきた。すると教授の顔色が変わる。俺は父さんを玄関まで迎えに行く。


「誰かきているのか?」

「あのさ、爺ちゃんの元部下で、防大の清原教授・・・。」


父さんの顔色も変わる。


「き、清原だって!!!!」


父さんは俺にカバンを預けるとすごい剣幕でリビングへ向かっていく。そして教授の胸倉を掴み、いうんだ。


「よくもそんな面してここに来たな!もう俺はお前と縁を切ったはずだ!!俺だけじゃない!源家に近づくなといったはずだ!!!帰れ!!!」


爺ちゃんは立ち上がって二人を引き離す。


「博雅、いきなりなんだその態度は・・・。」


教授は身なりを整えると帰り支度をする。


「こいつはな!こいつは!綾乃を心底苦しめたんだ!!!俺な大事な妹、綾乃をな!!!」

「どういうことだ?どうして綾乃が出てくる。綾乃がどうしたというんだ?」


爺ちゃんは教授と父さんを座らせ、理由を聞こうとする。


「孝博、席をはずしなさい。お前が首を突っ込むような内容じゃない・・・。」


と、父さんが俺をリビングから追い出した。俺はリビング横の階段に座って、三人の話し声をこっそり聞いたんだ。父さんは俺が部屋に戻ったと思っているのか、聞こえる声で言ったんだ・・・。


「こいつは高校生だった頃の綾乃と一度だけ関係を持って、綾乃はこいつの子を妊娠した。その時は流産してしまってね・・・。その時はなんとかごまかしたらしいが、丁度父さんが定年の年、それをネタに綾乃を脅迫して、2ヶ月ほど綾乃と無理やり関係を持った。もちろんその事は弐條君は知らない。そして・・・ここからはこいつも知らないことなんだけど。いってもいいものかわからないが・・・。」


父さんは言葉を詰まらせた。


「で?綾乃はその後どうしたんだ?」

「半月後、綾乃は・・・妊娠を知ったんだ・・・。もしかしたら、弐條君の子だったかもしれないけれど、もしかしたらこいつの子かもしれないって言うから、悩み悩んで堕胎したんだ・・・。それからだよ、なかなか綾乃に子供が出来なくなったのは・・・。綾乃はいまだに悔やんでいる。これは俺と綾乃だけの秘密だった。知られてはいけない事。特に今、綾乃は総理大臣夫人だ・・・。やっと綾乃は来月待望の第3子を出産するんだし・・・。いいか、清原・・・。この事をばらしたら、俺はお前を殺す。そして俺も死ぬ。これ以上綾乃の幸せを壊さないで欲しい・・・。やっと掴んだ幸せだ・・・。特に孝博には言うな。孝博は綾乃の娘と結婚するんだ・・・。いいか・・・清原・・・。出来れば孝博の前から姿を消して欲しい・・・。もしかしたら孝博は防大を辞めるかも知れない。もう一切、源家、弐條家と関わらないでほしい・・・。迷惑だ・・・。」

「わかった・・・。もう俺は昔の俺じゃない・・・。綾乃さんを苦しめてしまった思いから、俺は昇進を望まず、結婚して幸せを望まず、そして優秀な人材を育てる事に没頭してきたんだ・・・。防大を辞める事は出来ないが、出来るだけ孝博君とは会わないようにするよ・・・。」

「ああ、そうしてくれ・・・。父さん、わかったか?清原の事・・・。だからもう縁を切ってほしい・・・。これは綾乃のためであり、孝博のためだから・・・。」

「んん・・・。」


教授は身支度をすると丁寧に挨拶をして家を出て行った。教授の目にはほんのり涙・・・。俺はもちろん教授と綾乃叔母さんの過去を知ってショックだった・・・・。そして俺は心の奥底に閉まっておこうと決意した。もちろん雅には内緒だ。


そして俺は決意する。俺も教授と出来るだけ縁を切るために、パイロットの道へ進む事を・・・・。


ごめん、父さん、爺ちゃん。俺は自衛官になることを諦めるよ。




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