4年生、2年生のねえねと、幼稚園児の双子っちのいるママです。アメブロで発表している小説の倉庫として使っています。お好みの物があるかわかりませんが、覗いてくださいね^^ ご感想お待ちしております!

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一途 (27)決意と反抗
 もうあれから随分時間がたった・・・。俺の自分勝手はすべて清算。もちろん借りていたマンションも解約。普段どおりの親子3人での生活に戻る・・・。なんとか雅も浮気の件を許してくれて、益々尻に敷かれるようになったんだけど・・・。

雅は念願の欧米路線に復帰・・・。美咲は雅の乗務中実家に預かっている・・・。ホント世話になりっぱなし・・・。

美咲はまるで弐條家の娘のように大らかでお嬢様に育っているんだよね・・・。

いつも可愛らしいお嬢様のようなヒラヒラした服を着せてもらって、ミーちゃんミーちゃんって呼ばれて、代議士夫人たちの会合にも出席。ホントまわりからも大切に見守られているんだよね・・・。おばさんもホント美咲がかわいいらしくって、孫というより娘のように扱ってくれている。ホント迷惑掛けっぱなし・・・。ますます弐條家に頭が上がらない・・・。このまま弐條家の養子になってもいいくらいだ・・・。いいかもしんないな・・・。

 今年はなぜかうち恒例のカレンダーに夫婦でモデルに選ばれた。普通CAだけが選ばれるんだけど・・・。丁度浮気騒動が終わってからすぐの撮影・・・。見た目はすごく仲のよさそうな副操縦士とCA夫婦に写っている。多分はじめは雅だけが選ばれてたんだろう。写す条件に俺を入れてもらったんだろうな・・・。そしてきっと俺達が夫婦ですって公にしちゃって、浮気防止を目論んでいるんだろうね・・・。きちんとカレンダーの下のほうにこう書かれる。

「国際線運行乗務員部・副操縦士 源孝博  国際線客室乗務員部 源雅」

夫婦って丸わかりで・・・。結構デザイン的に好評らしくって、社内でも話題になっている。そして俺たちのオシドリ夫婦ッぷりをべらべら雅が話しているもんだから、今までいろいろ声をかけていた女の子たちがさっぱり声をかけなくなった・・・。雅の作戦勝ちだな・・・。

 俺たちは丁度休みが重なっていたから、出来たばかりのカレンダーを持って総理公邸へ。叔父さんの和気総理に会いにいったんだ。任期はあとひと月。もちろん久しぶりの訪問だったから、叔父さんは大喜びで迎えてくれたんだ。そしていろいろ話したんだ。

まずは次の総裁候補のこと。案の定、雅のお父さんの名前が挙がっている。他の派閥も小粒の候補。いかにもしょうがなく立てているって感じで。決まりなのかな・・・雅のお父さん弐條雅和氏・・・2度目の総裁・・・そして総理大臣。そして以前からチラッと聞いていた泰明叔父さんの今後。

「んん・・・。やはり夢は捨てきれないんだよ・・・。私は地元兵庫を良くしたいんだ・・・。だから総裁を退いたあと、地元に戻るよ・・・。8月の総裁選挙を見届けて、9月の知事選に立候補する。もちろん代議士を辞職してね・・・。うちの選挙区の後継者は決めてあるんだ。私の同級生で、公設秘書の二階堂を・・・。あいつならなんとかしてくれる・・・。内諾も取ってある。そして私は新総裁が決まった後に離党する・・・。無所属でがんばるんだ・・・。いちから地方からやり直したい。そして引退するまで地元を良くする為に働くんだ・・・。もし落選した時?まあ泰孝を養うくらいの蓄えはあるし、兄貴の病院の顧問弁護士をしないかっていわれているんだ・・・。だからなんとかなるから・・・。」

するとじっと話を聞いていた泰孝君が言うんだ。

「父さんはいつも勝手なんだよ!母さんだってそう!小さい頃から僕は人に預けられて、家族揃って食事なんて稀だったんだもん。どこかに連れて行ってもらったことも少ないし、なかなか参観日にも来てくれない。僕は東京にいたいんだ。今の学校を転校したくない。父さんが総理辞めたら、母さんはアナウンサーに戻るって言うし、またもとの家族になるじゃないか!!!そんな家族は要らないよ!そんな家族なら、弐條の伯父さんちか、多田の伯母さんちに厄介になったほうがましだ!!!もう親らしいことしてないくせに!勝手にししろよ!!!」

そういって泰孝君は部屋を出て行ったんだ・・・。そうだもんな・・・。叔父さんはいくらとなりの官邸にいるっていってもそう簡単に会えないし、叔母さんも公邸にいるときはあってもファーストレディーとして公務もあるんだもんな・・・。寂しいよな、多感な時期にこういう環境だったら・・・。叔父さんと叔母さんは黙って見つめ合っていた・・・。

「叔父さん、俺が話をしてくるよ。」

そういって俺は泰孝の部屋に行く。

「入っていいか?泰孝・・・。」
「孝博にい???」

泰孝はなんとかドアを開け、中へ入れてくれたんだ。いい子を演じていた泰孝・・・。わかるよなんとなく・・・。俺も父さんが単身赴任中はそうだった・・・。まだ俺の場合は母さんや高橋の爺ちゃんが側にいてくれたからいいかもしれないけど。

「泰孝、ホントにお前はお父さんのこと嫌いか?お母さんは?」
「嫌いじゃないよ・・・。だっていつも忙しいけれど、僕のこと真剣に考えてくれているのはわかるけどね・・・。」
「ならどうしてあんなこというんだ?お母さん、泣いてたぞ・・・。」
「だっていつも親は僕の意見なんて聞いてくれないだろ?いつも子ども扱いしてさ。首相の息子だからって僕の自由なんてないし・・・。小さい頃はよかったな・・・。家族だけで出かけたりしたし・・・今はどう?そんなこと無理だろ?」
「俺も同じこと悩んでたな・・・。知ってるかなあ・・・。俺の爺ちゃん政治家だったこと・・・。」
「知らない・・・。」
「そうだよね生まれてなかったもんなあ・・・。丁度泰孝くらいのころ、俺の高橋の爺ちゃんは官房長官だった・・・。慶應に通うのも、送り迎えは車で、塾とか行くのにも誰かついてたよ。官房長官の孫だからってね・・・。ホントあの時はうんざりして、いやだった・・・。ほんと爺ちゃんが政治家を引退した時ほどうれしいことはなかったけれどね・・・。泰孝には夢があるよね?」
「うん。僕兄ちゃんみたいにパイロットになりたい。」
「泰孝にも夢があるんだ。お父さんにも夢がある。もし、泰孝の夢をお父さんが反対して無理やり政治家にさせようとしたらどう思う?嫌だよね?今お父さんは泰孝の夢を反対しているかな?」
「してないよ。お母さんなんか、僕の夢を応援するって言ってくれたし、父さんなんて決して政治家になれとは言わないよ。」
「なら、お父さんの息子としてお父さんの夢を応援してあげるのもいいんじゃないかな?兵庫に行ってもパイロットになれる。俺も東京から兵庫に引っ越したしさ。どうかな?あのね、さっきお母さんは言っていたよ。アナウンサーに復帰しないほうがいいのかなって。お母さんは泰孝やお父さんのために大好きなアナウンサーを完全に辞めようとしているんだよ。それを見て泰孝はどう思う?俺だったらどちらの親も応援してやりたいね・・・。」

泰孝は黙っていたんだけど、こいつ結構賢いから理解は出来ると思うよ。
すると泰孝は勉強机に向かって言うんだ。

「受験勉強始めないとね・・・。あと半年しかないし、受けるなら兵庫でも一番ムズイところ受けるよ。どこがいい?やっぱり灘中かな?」
「うんそうだね・・・。」

泰孝は叔父さんのことを認めだしたようだね・・・。
俺はそっと泰孝の部屋を出て、リビングへ戻る。
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