4年生、2年生のねえねと、幼稚園児の双子っちのいるママです。アメブロで発表している小説の倉庫として使っています。お好みの物があるかわかりませんが、覗いてくださいね^^ ご感想お待ちしております!

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一途 (31)ぬいぐるみ
 何も無かったように東京に帰ってきた。もちろん昨日は友人と会ってくるって言って出かけたんだよね・・・。雅はフライト中だから、美咲を首相公邸まで迎えに行く。美咲は2歳になったんだけど、未だに自分の名前を「にじょうみさき」という。叔母さんと叔父さんは名残惜しそうに美咲を俺に渡す。美咲は嬉しそうな顔をして俺に飛びついてくる。

「本当にお世話になりました。明日雅が帰ってきますから・・・。」

ホントに未だにお世話になりっぱなし・・・。おばさんも忙しいのにさ・・・。どうしてもだめな時は代官山の俺の母さんがあずかってくれている。最近ちょくちょく美咲を連れて行ってるから美咲も慣れて来てお泊りも出来るようになったのは確かで・・・・。あぁ、明日からのフライトの準備をしないと・・・。俺は午後の最終便で、雅は午前中の朝早く着く便だから、雅が帰宅するのを待って出勤するんだよね・・・。

「なあ、美咲。今度パパね、ドイツに行くんだけど、何か欲しいものないかなあ・・・。」

すると美咲はおばあちゃんに買ってもらった絵本を取り出して指を指す。

「くまさん・・・・。」

その絵本には可愛らしいくまのぬいぐるみが書かれていた。

「そっか、これによく似たクマのぬいぐるみを買って来よう。」

美咲から絵本を借りて、複合機でコピーをとる。

「じゃあ美咲、これに似たクマさん探してくるよ。とびきりかわいいクマさんを買って来よう!」

俺は美咲をお風呂に入れて寝かせる。すごく楽しみにしている様子の美咲。どうせドイツに滞在中は暇なんだし、いろいろ歩き回って探してみようと思う。

 俺はフランクフルトのおもちゃ屋さんを歩き回り、そして最後に見つけたシュタイフの専門店・・・。美咲の絵本のコピーを見せながら、下手なドイツ語や堪能な英語を混ぜながら店員さんに似たものを見つめてもらう。なかなか見つからなくって、諦めていたその時に、店員さんが奥から箱を抱きかかえて出てきた。店員さんはゆっくりした口調のドイツ語で話す。

「これが一番近いかもしれません・・・。2歳のお嬢さまにはちょっと大きいかもしれませんが、見てください。」

そういうと大事そうにぬいぐるみを取り出す。結構な大きさ。立たせると1メートルはあるかな・・・。座った状態で、50センチ以上ある。美咲よりも大きいクマ・・・。絵本のクマとよく似ているんだ。値段を聞いて驚いた。10万位するんだもん・・・。理由を聞くと、シュタイフはひとつひとつ手作りの上に、このぬいぐるみは限定品。世界限定数百体という。専門的過ぎてよくわからなかったけど、なんかの記念に作られたものらしい・・・。いいもので、掘り出し物ですといわれ、まあ美咲の誕生日プレゼントだと思って俺の小遣いほぼ使って購入・・・。あぁ、財布の中は帰りの足代と、滞在中の食費くらいかなあ・・・。きちんと包装してもらってホテルに持ち帰る。こんなでかい美咲のお土産は初めてだ・・・・。可愛らしい包装紙だから結構恥ずかしい・・・。次の日のホテルロビーでの集合の時も冷やかされるんだよね・・・。

「あれ?源君、可愛らしいもの持っているね・・・。」
「はははは・・・娘の誕生日プレゼントなんです・・・。」

俺の荷物を預ける時も係の人に同じことを聞かれる。もちろんクルーのCAたちも・・・。

「源さんって結構子煩悩なんですね・・・。」
「何買ったんですか?」
「でかいクマのぬいぐるみだよ・・・。娘にねだられてしまって・・・。フランクフルト中探してやっと見つけたんだ・・・。娘が欲しがっていたようなものをね・・・・。」

なんとかフライトを終え、帰宅。今週、雅はファーストクラスのいろんな研修があってフライトはない。俺だってそろそろ年に一度のパイロットの適正試験があったりする。大きな荷物に驚く雅。

「なに?この箱・・・。」

実は荷物を預けるところでいいサイズの箱があって入れてもらった・・・。

「美咲は?」
「お昼寝中だよ。何この箱~~~~~~~。」
「美咲にお土産なんだけどなあ・・・。残念、寝ているのか・・・。」
「私には???」
「ごめん。これ買うのにほぼ全財産使ったからねぇ・・・。雅はいつも行っているんだし・・・。我慢しろよ。これは美咲の誕生日プレゼントなんだからな・・・。明日だろ、美咲の誕生日は・・・。」

俺はいろいろ雅と話しながら着替えを済ませ、美咲が起きてくるのを待つ。美咲が目に付くように美咲の部屋のお絵かき机の上にドンと置いておいた。少し経つと美咲が起きたようだ。雅は美咲を連れてリビングへ出てくる。美咲は大きな箱を抱きかかえて・・・。

「美咲、開けてごらん。パパからのお土産だよ。」

美咲は急いで箱を開け中身を確認するとにんまりする。

「絵本のクマさん!わあおっきいね。」

雅も驚いていた。

「これシュタイフの限定物じゃない!!!だからか、財布空っぽにしたのは・・・。」
「んん・・・だいぶん探し回ったんだよ。美咲が喜ぶと思ってね・・・。」

美咲は喜んでずっと抱きしめていたんだ。今度お婆ちゃまに見せるんだって張り切っていたんだよね。
美咲の喜ぶ顔を見て久しぶりに幸せな気分になった・・・。
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