4年生、2年生のねえねと、幼稚園児の双子っちのいるママです。アメブロで発表している小説の倉庫として使っています。お好みの物があるかわかりませんが、覗いてくださいね^^ ご感想お待ちしております!

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一途 (74)籐華会1
 6月のある日、東京の某ホテルにて籐華会が行われる。籐華会とは元五摂家が集まって年に一度行う親睦会。今年は五年ぶりに弐條家が幹事である。もちろん俺は弐條家次期当主として、取り仕切らなければならないんだけど、週のほとんど仕事で日本にいない俺はほとんど義弟の彬にまかせっきりだった。




「ごめんな彬。秘書官で忙しいのに・・・。」
「いいよ。でも今回だけだからね。5年後はきちんと孝博にしてもらう。もう俺は弐條の人間じゃないしね。さ、早く着替えて。」




俺は言われたとおりブラックスーツに着替えて、髪の毛を整える。雅は妊娠中だけど、きちっと訪問着を着て、準備万端みたいだ。美咲はまだ子供なので、代官山の高橋家に預けてきた。




「孝博、大丈夫だって。パパも側にいるし、孝博は世渡り上手でしょ。何とか乗り切れるわよ。」
「そうかなあ・・・。緊張するよ・・・。」




俺は彬に誘導されて、会場へ向かう。続々と集まる籐華会のメンバー。やはり歳いった人が多い。俺なんかまだまだひよっこって感じ。28だもんなあ・・・。俺は叔父さん(もう義父だけど^^;)の側について、さまざまな人と挨拶を交わす。そして名刺交換も忘れない。




「ああ、航空会社にお勤めですか?パイロットで?ほほう・・・。あの会社はよく使っていますよ。プレミアムシートの乗り心地がいい。」
「あ、そういえば、あなた担当の飛行機何度か乗りましたよ。とても着陸が上手だと聞きました。北田機長とあなたの組み合わせが大変人気があると聞きました。私も欧州に出張の際はできるだけ選んでいますよ。あなた方のクルーを。」




結構オレって有名人?でもこういう人って社交辞令満載って聞いたから、どこまで信用できるんだろう。




籐華会が始まり、会食開始。緊張で食事がのどを通らないんだけど、ビール片手にあっち行ったりこっち行ったり。顔と名前を売りにいく。そしてある男の前にたどり着く。名前は九条実朝というらしい。雅と学習院時代の同級生。まあ俺も幼稚園は学習院だった。でもあそこは2年保育で、俺が入った時にはもう雅もこの男も幼等科にいたんだよね・・・だから知らない。




「へえ、あなたも幼稚園は学習院?」
「はい、小中学校は慶応に行っていましたが・・・。」




そんな何気ない言葉から、始まったんだけど、この男何かしら雅の事ばかり話してくる。そして最後には・・・。



「あ、これ雅さんの忘れ物です。」




といってこの俺にあるものを渡す。それは雅が無くしたって言っていた結婚指輪。どうしてこいつが持っているんだろう。俺は一瞬嫌な想像が過ぎった。




「どうしてこれを?」
「雅さんが忘れていかれたんですよ。フランスで・・・。旦那様にお返ししておこうと思いましてね。」
「雅いえ、うちの家内と何か?」




するとこの男はにやっと笑って立ち去ろうとした。




「いつこれを家内は忘れたんですか?」
「5月はじめくらいかなあ・・・。あなた単身赴任していたでしょ?その頃ですよ。大変寂しそうな顔をしていたねえ・・・。」




何でこいつは俺が単身赴任していたことを知っているんだ?

もちろん俺は雅が浮気?っと思ったさ。でも雅に限ってと思った。もし、浮気だとすると、雅に宿っている子供は誰の子なんだ?俺じゃなく、あいつか?そんなことないよな。雅に限って・・・。俺と違って雅は俺に一途で・・・。浮気するような女じゃない。それはわかる。




ホントそれ以降、そのことばかり頭に浮かんでは消え浮かんでは消えるものだから、籐華会は上の空だった。

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