4年生、2年生のねえねと、幼稚園児の双子っちのいるママです。アメブロで発表している小説の倉庫として使っています。お好みの物があるかわかりませんが、覗いてくださいね^^ ご感想お待ちしております!

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一途 (90)九條桜
 俺が北田さんとロビーを通り過ぎようとすると、九條桜に見つかってしまう。まあそのときは声をかけられたりなんかはしなかったんだけどね。北田さんとの食事を終え、ほろ酔い気分で部屋に帰ると、部屋の前で誰かが待っている。




「孝博さん・・・。」




俺は無視して部屋の鍵を開けて入ろうとするんだけど、九條桜が俺の後ろから抱きついてくる。




「離せよ・・・・。」
「話くらいは聞いてよ。とりあえず中に入れて。廊下じゃ他の人の目があるし・・・。」
「しょうがない・・話だけだ・・・。」




本当に廊下で話すような内容じゃないし・・・。しょうがないけど入れることにした。九條桜は、相変わらず、同じ年なのに大人っぽく見えるって言うか、キャリアウーマンタイプ。顔はそういえばなんとなく、兄の九條実朝に似ている。とりあえず、九條桜を椅子に座らせて、お茶を入れる。そして俺はベッドに腰掛ける。




「何。話って・・・。もう君とは清算したはずだけど?それとも君のお兄さんがまた?」
「ホント馬鹿なお兄ちゃんよね。あなたの奥さんにあんなことして。まあわからなくもないけど。雅さんがお兄ちゃんの初恋だったし、小さい頃から甘やかされて、欲しいものは何でも与えられてきた人だから・・・。突っ走りすぎたのよ。そのおかげで私の不倫が親にばれた訳だけど?」
「とか何とか言って、お兄さんに誘惑するように言われたんじゃないのか?」
「そんな訳ないじゃん。覚えてないの?私たち幼稚園で同じだったこと。ま、クラスは違ったけどね。あの頃は私は目立たない子だったしね。ホント羨ましかったのよね。同じクラスの子たちが孝博さんとままごとでの取り合いしているの・・・。ぜんぜん変わってないよね、今もモテモテで。」
「知らないよ。あの時から雅の事しか頭になかったからね。で、話ってそれだけ?」




すると九條桜は僕の横に腰掛ける。




「今でも好きなの。あの時すんなり別れてあげたけど、忘れること出来る訳ないじゃん。ちゃんと男女の関係もあったわけだし。ホント羨ましいな。雅さんと、隠し子の母親。復縁する気ない?丁度奥さんは入院中だし、わかりっこないよ。子供が生まれたとしても双子でしょ?育児で精一杯だろうからきっと孝博さんは寂しい思いをするって。」




俺は九条桜の手を引っ張り、部屋のドアまで連れて行く。




「帰れ。もう浮気するつもりはない。今は雅と娘、生まれてくる子供たちの事が一番なんだ。もう去年の事は忘れさせたはずだ。また穿り返すようだったら、この前の傷害事件と雅にしていたことを、俺の知り合いに新聞記者がいるから記事を書かせるぞ。さあ帰れ。もう復縁はしない。」
「わかった。でも気が変わったら連絡ちょうだい。待っているから。じゃ。」




九條桜はしぶしぶ出て行った。これですべてうまくいくかはわからないけれど何とかなるといい。ばれたらばれたで、きちんとすべてを雅に話そうと思う。話して謝るしかない。もう消し去ることが出来ない事柄だからね。嗚呼また尻に敷かれる俺・・・。
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