4年生、2年生のねえねと、幼稚園児の双子っちのいるママです。アメブロで発表している小説の倉庫として使っています。お好みの物があるかわかりませんが、覗いてくださいね^^ ご感想お待ちしております!

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第54章 二の宮元服
 「聞いたか?二の宮様の加冠役。」
「聞いた聞いた。あの従三位右近大将源朝臣将直様だと。ということはこれといった後見人のおられない中宮様と二の宮様の後見人をされるってことだな。御親戚でもないのになぜだろう。」
「知らないのかい?右近大将様の姫が副臥役をされるらしいぞ。だからではないか?」
「ということは、二の宮様の妃になるのかね。なるほど、それで加冠役を・・・。」

このような噂が二の宮の元服式が近づくにつれ都中に広がった。もちろん正式には二の宮の綾乃の婚約は発表されてはいない。二の宮は中宮の実家である二条院に入り、元服の準備を整えている。

「明日は二の宮の元服ですね。早いものであなたが生まれて十五年。小さく生まれながらもこのように立派に成長された。きっと亡くなった息子も二の宮の立派な姿を見たかったであろうに・・・。」
「曾おじい様。これからはこちらで暮らすことになりますが、よろしくお願いします。」
「何を言うのでしょう。あなたはここ十年以上も空席であった我が宮家が代々就いている中務卿に就かれる。そして後見の方も源将直殿が快く受けていただいた上に、妃も迎えられる。爺はこの上なくうれしいのですよ。これも帝と中宮和姫のおかげ。」

二の宮の曽祖父宮はうれし泣きをする。

 次の日二の宮は挨拶のため後宮を訪れ、皇后や中宮に挨拶をする。母宮の中宮は最後の童姿をじっくりと眺めて喜び涙する。

「二の宮、あなたは元服のお式が終わると中務卿宮として帝や東宮をお助けしなければなりません。帝の二の宮であられますが、今までと違って出仕したからには甘えは許されません。また他の殿上人達を始め、中務省の者とも仲良く力をあわせて・・・。あなたの亡きお爺様は中務卿宮として先代の帝を立て、信頼も厚く大変立派な方でした。今度はあなたが亡きお爺様の遺志を継ぎ、立派な公達になられますよう母は影ながらお祈りしていますよ。」

二の宮は中宮に頭を下げると、式の行われる紫宸殿へ向かった。紫宸殿には続々と儀礼参加のために公達たちが集まり、今か今かと始まるのを待つ。高御座に帝と皇后が座ると、皆は頭を下げる。二の宮は束帯を着て現れると、いままでの角髪を下ろし、冠下の髻を結い、加冠役の右近大将が二の宮に冠をつけて二の宮は中務卿宮雅和親王として正式に元服した。

 すべての儀礼や宴が終わり、新中務卿宮は新居となる二条院に入る。

「二の宮、元服おめでとうございます。今日からあなたがこの邸の主です。もう爺は身を引き、縁の寺へ・・・。」
「曾お爺様、このままずっとこちらにおられるのではないのですか?」
「いえ、私は亡き息子の代わりのこの邸を守って来たのですから・・・。さあ、今日は色々お疲れでしょう。籐少納言、宮様を寝所へ・・・。」

乳母が、新しい寝所を案内する。元服にあわせて調度やすべての物が新調され、真新しい匂いがする。やはり今までの対の屋とは違い、寝殿の寝所は広い。二の宮は着慣れない束帯を脱ぎ、小袖姿になった。

「宮様、本日は副臥役が寝所を共にされますので・・・。ごゆっくりお過ごしを・・・。朝いつもの時間に起こしに参りますわ。では、御前失礼致します。」

そういうと籐少納言は寝所を下がっていった。二の宮は御帳台に入ると、中には小袖姿の姫君がいた。

「宮様、元服おめでとうございます。今夜副臥役をさせていただくことになりました。右近大将の娘綾乃と申します。」

綾乃は深々と頭を下げ挨拶をする。二の宮と綾乃は久しぶりの対面となる。

「久しぶりだね。綾乃。少し見ない間に大人っぽくなったね。」
「宮様、私は裳着が終わりましたもの。宮様も元服を終えられ、素敵になられましたわ。」
「そうだ、去年の夏に初めて私が綾乃に差し上げた文のちゃんとした返事、もうもらえるのでしょ。」

綾乃は微笑んで、返事をする。


『今はもう花、花が咲いてとてもいい香りがしてくるでしょう。』


と綾乃はすらすらと歌を詠む。

「あの頃はまだ裳着前で宮様の気持ちにはお答えできませんでしたが、こうして宮様も綾乃も大人になったのです。」

二の宮はとても喜んだ様子で綾乃に向かって言う。

「じゃ、綾乃は僕のところにきてくれるの?」
「はい。綾乃でよければ・・・。」

二人は向かい合って照れながら楽しそうに色々一晩中話していた。



《作者からの一言》

二の宮の元服です。親王はどこで元服するのか不明なので、一応内裏でさせていただきました^^;どのような儀式さえわかりませんので、こんなものかと想像しながら・・・。

副臥役の綾乃・・・。親王の元服の際には副臥役という姫君が寝所に入るらしいです^^;そのまま・・・って事もあるらしいのですが・・・。本当にこの二人は何もなかったのかしら????
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