4年生、2年生のねえねと、幼稚園児の双子っちのいるママです。アメブロで発表している小説の倉庫として使っています。お好みの物があるかわかりませんが、覗いてくださいね^^ ご感想お待ちしております!

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第68章 しらせ
 綾乃が東宮女御として入内しひと月が経った。相変わらず、東の綾乃と西の桜姫は仲がよくない。特に東宮が公務で内裏へ参内中以外東宮御所にいる間は、四六時中綾乃を側に置いて離さない。余計に東の桜姫は嫉妬し、何かしら理由をつけて綾乃の事を疎ましく思う。それに耐えかねた東宮は帝にお願いして、東宮女御桜姫の御在所を桐壺に変更した。そして次に女御として入内予定の土御門摂関家の姫の入内を正式に断った。これに怒った三条大納言と内大臣は内裏に参内中の東宮を引き止める。


「お二方、何か用ですか?」


三条大納言と内大臣はどちらが先に東宮に申し上げるか相談した上で、位が上の内大臣から話し出す。


「東宮、どうして当家の姫の入内を白紙にしたのでしょう。この私と帝は、恐れながら従兄弟でございます。この上ない血筋である当家の姫なのですよ。」


東宮は困った顔で内大臣に言う。


「血筋がどうであれ関係ありません。もともと中務卿宮時代から妃は祥子(綾乃の本名)のみと決めていたのです。祥子の実家は醍醐源氏。里親も村上源氏。訳のわからないような血筋ではありません。もうこれ以上女御は必要ありませんので、お断りをしたまでですよ。無駄な入内はあなたの姫を不幸にするだけだと思うのですが・・・。」


内大臣はひとつため息をついて、


「もしお二人の女御に御子が授からなかった場合はどうなさるのでしょうね・・・。」


とつぶやいて立ち去っていく。お次は三条大納言が言い出す。


「どうして当家の女御が後宮の隅っこに・・・。はじめに入内したのは当家の女御ですよ!立太子の後見は当家がさせていただいたのにもかかわらず・・・・。」
「それはわかっておりますが、あなたのところの女御がもう一人の女御に冷たくあたるようなので・・・。顔を合わすなり何かとあることない事を言うのですよ。犬猿の仲のような二人の女御を同じ御所内に置けましょうか・・・。私自身もそのような行いをする女御と同じ御所内にいるのはちょっとね・・・。口うるさい姫とおとなしい姫、あなたはどちらを選ぶでしょうね・・・。私は奥ゆかしい方の姫を選びますよ・・・。もともとあなたの姫の入内は私の意向に関係なくあなた方太政官が勝手に決められたこと・・・。意向を聞いていただける状態であったのなら、内大臣の姫と同様白紙にしておりましたが・・・。」


すると、三条大納言は東宮の耳元で他の殿上人に聞こえないように囁く。


「実は、うちの女御が懐妊いたしましてな・・・。もう一人の女御の入内やら何やらでなかなか申し上げることができずにおりましたが・・・。今までもう一人の女御に対する行為は懐妊したことによる不安などから来ているのではないかと思うのですが・・・。本日こちらに来たのも懐妊のご報告を帝に・・・。東宮も秋には父君になられるのですよ・・・。」


そういうと誇らしげに東宮のそばを離れた。東宮は複雑な気持ちで御所に戻る。戻った東宮は籐少納言に真実を調べさせる。すると真実のようで、やはり予定日は秋ごろとのことであった。東宮は脇息にもたれかかり、どうしたものかと物思いにふける。


(婚儀の夜以降は一度も通っていないということは、婚儀の夜ということか・・・。綾乃にはどのように伝えようか・・・。)


と、東宮は思うが、その日のうちに桐壺の東宮女御の懐妊が内裏中に伝わる。もちろんすぐに綾乃の耳にも入り、綾乃は複雑な気分で綾乃の部屋に籠もる。綾乃はいつもの東宮の寝殿へのお召しを断り、部屋から出てこない。女官達は綾乃の事を心配して、交代で綾乃の側を離れなかった。それが何日続いたのか・・・。東宮の再三の要請で、東宮のお渡りであればと、受け入れる。東宮が綾乃の部屋に入ると、綾乃は目を合わせない。


「綾乃・・・。」


綾乃はむくれた様子で、お祝いを述べる。


「東宮様、桐壺東宮女御様のご懐妊おめでとうございます。さぞかしお喜びなのでしょうね。」


東宮はいつもと違う口調で話す綾乃を見て、焦る。


「綾乃・・・。」
「私は広い心の持ち主ですので、別に構いませんわ。どうぞあちらを愛しみなさいませ。」
「綾乃、本気で言っているの?そのわりには綾乃の目は腫れぼったいけれど?言っておくけれど、あの東宮女御には婚儀の夜以外は通っていないのだけど・・・。綾乃?」


綾乃はホロホロと涙を流し、塗籠の中に入る。東宮も追いかけて入る。


「綾乃・・・。」
「綾乃はまだ十四歳だもの・・・。あちらは多産系の家柄だし・・・。まだまだ雅和様の御子を授かるのなんて先のこと・・・。」
「そのようなことはないよ・・・。いずれ綾乃にも子が授かるよ・・・。そうだ、うちの女官の誰かに頼んで祈願してきてもらおう。私だって綾乃との子のほうがうれしい・・・。僧都にも、陰陽師にでも頼んで早く綾乃にも子が授かるように祈願しよう。私だって綾乃が欲しいというならがんばるよ。桐壺のことに関しては予定外というか・・・。」


東宮は籐少納言にいろいろ頼んで、神頼みから始まり、食事にも気を配り、夜も出来るだけ一緒に過ごすように心がけた。東宮は懐妊を知っても桐壺の東宮女御のもとには行かず、とても綾乃を寵愛した。その甲斐あってか、数ヶ月後には綾乃は見事に懐妊し、皆から祝福される。懐妊後も綾乃のため、お腹の御子のために祈願をし、食事にも気をつける。そして同じ頃に和子女王の懐妊も東宮を通して綾乃に知らされる。


「綾乃、母上も同じ頃に出産予定らしい。なんていいことが重なるのかな・・・。母上は姫が欲しいらしいよ。だってずっと男ばかりでしょ。右大将殿もとても喜んでいたよ・・・。」
「私は皇子を、母上様は姫ならいいですわね・・・。」


二人は寄り添ってとても綺麗な満月を眺める。まるでこの月は二人を祝福するように明るい月の光が二人に降り注ぐ・・・。



《作者からの一言》

予想外の桜姫懐妊に驚く東宮。3日夜を共にしただけなのですからそりゃ驚くでしょうね^^;そういえば綾乃は14だったのですね^^;昔ならそれくらいの懐妊はあると思うのですが、今なら犯罪だ^^;ホントになんて若いお父様でしょう・・・・東宮はまだ16ですもの^^;
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